リュカの日記

2007年01月29日(月)

昨日に引き続いて、今日も『エラー 日記は原稿用紙20枚以内でお書きください ブラウザの「戻る」ボタンでお戻りください』となったので、今回もまた翌日分のスペースに記す事にする。
現在2007年1月28日。
「明日の日記」の部分に書き記すけど、このページから見たら「昨日の日記」という事になる。

スターバックスへ行ってきた。
エア・ギアの14〜16巻と美術の本を持ち込んで。
エア・ギアは新刊が出ると真っ先に買う漫画だけど、13巻を最後に、買うだけ買って読まずに放置、となるのが常になった。
それは、亜紀人君という俺にとって好みの男の子が出てくるので、そのキャラクターから色々な事が連想されて、キツイ気持ちになるのが怖かったから。
だから、もしこの漫画の続きを読むなら、男の子の事で気持ち的に耐えられない事が起きた時にこそ読み始めよう、と決めていた。
現実に起きたタイプの少年に関する陰惨な出来事に対するやりきれない気持ちを、漫画に出てくるタイプの男の子の存在によって相殺出来る、みたいな気持ちがあって。
そんな意識から、E君の事で耐えられなくなった俺は、今日からまたエア・ギアの続きを読み始める事にしたのだ。
スターバックスに持ち込んだエア・ギアは3冊だけど、今日俺が読んだのは14巻だけ。
E君の事で辛くてたまらない気持ちだったせいか、この漫画を読むのにそれほど恐怖は感じなかった。
どこかしらで、常にえげつない可能性を連想させる漫画だけれど、今この状態で読む分には大した怖さは感じなかった。
途中で、メッセの子からメールが着た。
「許さない」と。
俺は「はい……」と返事を返した。
続けて、「そいつらの身元みたいなのは、一応聞いてあるの?」と言った。
メッセの子は「聞いてません。知ったら行くんでしょみたいな事言われたし」と言った。
俺は「そっか…。C君のお兄ちゃんは○○(メッセの子の名前)の事心配して、自分がそれだけの事されたのに泣き寝入りしようとしてるんだね」と言った。
メッセの子は「はい・・・兄ちゃんが何されたかは漠然とした言い方でしか聞いてません。どんな事やられたのかは具体的に聞いたら俺は耐え切れない気持ちになると思う」と言った。
漠然とでも聞いたのか・・・・
具体的じゃなくても聞きたくない・・・・
俺は「俺もまじ知りたくないです…」と言った。
メッセの子は「三日間も性的な事とSM的な事って(:_;)」と言った。
俺は「はい……。あいつらC君の死を知りながら、それを喜びながら、都合の良い事として利用したんだ。弟がまともな状態なら、女とか関係なしにグチャグチャにしてもらうのにね」と言った。
C君が死んだ事をこれ幸いと、E君が弟の死を口に出しても奴らは行為を辞めなかったのだ。まじこいつら人間じゃない・・・
メッセの子は「はい・・・こんな最低な奴ら弟にぼこしてもらいたかったけど今はそれも無理だし。だから俺がしっかりしないといけないし。兄ちゃんの体にはムチで打たれた跡がいっぱいあるし綺麗なほっぺたには傷もできてました。下半身なんかは怖くて見れませんよ・・・」と言った。
可愛いE君が可愛いほっぺに傷を作られ、体だって傷つけられて、それでもメッセの子を気遣って、そんな綺麗な自分がやられたままで、いじらしくもこのまま終わらせようとしてるのだ・・・・
俺は「はい…」と言った。
メッセの子は「こんな信じられないくらい綺麗で可愛い22才が(:_;)」と言った。
俺は話題を逸らしたくなってきた。
こんな屋外で、パソコンも手元に無い状態で、どこにも吐き出せないままにショックに身を委ね続けるだなんて耐えられない。
考えたくない事が多すぎる。感じたくない事が多すぎる。E君が受けたかもしれない行為に対する頭に浮かんだ可能性、頭に浮かべ続ける事が耐えられないのにしつこくしつこく浮かび上がってくる可能性が多すぎる。
なので、俺は別の話題を切り出した。
俺は「はい……。C君の死でうやむやになっちゃったかもしれないけど、精神病院でやられた事、ちゃんとお兄ちゃんに相談できたの?」と言った。
メッセの子は「してないです」と言った。
俺は「そっか…」と言った。
メッセの子は「その事はどうでもよくなった」と言った。
俺は「はい。こんな時になんだけど、ショタコンの身元とか色々まとめたリスト作って、○○達の間だけでも回した方がいいと思う。二次被害を減らすっていうか、××××(メッセの子が所属する団体名)の間とかでも」と言った。
メッセの子は「はい」と言った。
そこでメッセの子からのメールは途切れた。
俺は少し安心した気持ちになった。
どんな事だろうが、知るのが怖い。意識させられる事も恐ろしい。
俺はエア・ギアの14巻を読み終えた。
続いて、美術の本を読み始める。
途中でコーヒーが切れたので、もう一杯注文しようとレジに行く。
さっきと同じVentiサイズのコーヒーを注文したら、店員さんに「おかわりですね。おかわりは100円で良いです」と言われた。知らなかった。
俺は今まで、2杯目を注文する時は、決まって最初と同じく430円出してきたのだ。今日おかわり100円と知らされて、得をしたのか損してきたのか。
とりあえず、俺は100円払ってさっきと同じVentiサイズのおかわりをもらった。
またテーブルについて、美術の本の続きを読む。
E君が女共に監禁されてた事に対するやりきれなさが、またグワァっと蘇る・・・
それでも続きを読み続ける。
コーヒーに口をつける。
そして、また少し落ち着いてきたかな、と思った瞬間また辛くなる。
そんな事が繰り返される。
ショックでやりきれなくなる度に、拳をギュっと握って苦痛に顔を歪めてしまう。本当に、泣き出したいような気持ちが続いた。
皮肉な事に、こんな風に胸の痛みを感じている時こそ、俺の集中力、理解力は高まっていく。
男の子の事や、今自分が感じている気持ちとか、それらを色んな事に関連付けて本を読むので、記されている内容だとか概念だとかがスラスラ吸収されていき、理解力も高まって。
俺は、自分の気持ちや伝えたい事を表現するなら、文章にするのが一番良いと感じてる。俺にとっては、それが一番得意であるから。
俺は今で10年くらい美術に携わってきたけれど、絵とか造形で自分の気持ちを誰かに伝える事は自分にとっては不可能だと常々感じ続けてた。
俺にとって美術とは、如何に写実的に上手に描いたり造れるか。その一点のみだった。それでいて、俺にはデッサン力や造形力がまるで無く。
俺の中には、社会や人間に対して主張したい事、批判したい事が腐るほどある。なのに、それを自分の分野である美術で表現する術を持たない。
しかし、今回集中力がこれ以上ないくらいに高まっている状態で美術の本を読んでいて、自分の持つ概念みたいなものを文章以外で伝える術が浮かんでしまった。
10年目にして(11年目?)、初めて主張と手法が結びついたというべきか。
俺は本当に無気力過ぎるくらいに無気力な人間なので、それを形にするかどうかは分からないけど。とにもかくにも、一つの可能性みたいなものが見えてしまった。
スターバックスは午後22時に閉店で、俺は午後21時50分頃におかわりした2杯目のコーヒーを飲み終えた。そろそろ店を出なければならない。
帰り際に、俺はまたVentiサイズでコーヒーのおかわりを頼んだ。
そして、新しく出された3杯目のコーヒーを手に持って、店を後にし家に帰った。
帰り道も、ずっとシャベルで抉られたように胸が痛み続けてて、足取りも重くて。
自分の部屋に戻った瞬間、頭を抱えて少しの間呻いてた。
E君をそういう目に遭わせた奴らに対する憎しみが沸いてこなくて、ただただやりきれなくて悲しい気持ちだけを感じてしまう。
汚い奴らをもっと憎んでいたいのに、何故だか悲しむだけになってしまう・・・
俺は「罪を憎んで人を憎まず」という言葉が大嫌いだ。
そんな概念自体が許せない。
下衆い行いをした奴を、憎んで憎んで憎んで憎んで、これでもかというくらいに憎み倒してやらなければ気が済まないのだ。
なのに、最近の自分はそういう奴らに対する憎しみよりも、悲しみばかりを感じてしまう・・・
まともに憎む事が出来なくなってる・・・・
それが凄く許せない。
現在2007年1月28日午後23時22分。

ここから2007年1月29日の日記となる。

現在午前0時24分。
苦しくてたまらない・・・
息切れが治まらない・・・・
しばらくショックも薄れていたのに、タイプの男の子の直接的な話でここまで苦しくなるのも久しぶりだ。
それでも、昔に比べたら半分くらいの苦しみだろうか。
どこか慣れてしまっているところもあるんだろうな・・・
それでも、今の自分には本当にえぐられるような感覚だ。
E君をやった女共の最低さが意識されてきつくなる・・・
それでも「当たり前の事」なのか・・・・
「当たり前の事」と思わなくては駄目なのか・・・・

今日は午前9時半過ぎに目が醒めた。

今日の授業は1時限目から3時限目まで。
俺は昼休みに学校に到着した。
弁当を食べる。
3時限目の授業は「キリスト教思想」
前回、この授業でレポート課題を出された。
しかし、俺はこの授業が行われるのは明日か明後日だと思っていた。
なので、課題には全く手をつけていなかった。
だから、今回課題レポートを提出する事は出来なかった。
授業中、何となくミニカッターでガリガリと自分の頬を引っ掻いていた。
いく筋かの傷が出来、少しだけ血が出てきた。
ボーっと、ほっぺたに傷をつけられたE君の事を浮かべていたけど、殆ど何も考えちゃいなかった。
授業が終わり、学校を後にする。
帰りにスターバックスでコーヒーを頼み、美術の本を読む。
コーヒーを飲み終え、美術の本も読み終えた。
100円でおかわりを注文し、それを持って家に帰った。
今日は一日、ずっと風邪っぽい感覚だった。
風邪の引き始めというか。
そのせいもあるのか、あまりE君が体験させられた事に対するリアリティが感じられない。
俺は、強いショックを受けた後には風邪を引く事が多いと思う。
何か、ずっとうんざりしているような気分になってた。
この世界にも、人間達にもうんざりで。
閉塞的で息が詰まるような感じになってた。
こんなところで生きたくない。
現在午後18時07分。

ベッドに横になって放心していた。
このまま消えてしまいたい。
メッセの子からメールが着た。
俺はまた不安になった。
E君に関する話を意識させられる事が怖いのだ。
俺は、メッセの子が何かを言ってくる前に、自分の方からC君の話題を切り出した。E君に関する話を避けたかったから。
しばらく、C君の事で色んな事を話してた。
C君の後輩であるD君の話題になった。
メッセの子は「D君は今Cがいた部屋に入院してるんですよ。今週の土曜に会いに大阪に行きます」と言った。
俺は「(C君とD君のように)神戸まで歩いてみる?」と言った。
メッセの子は「時間があれば歩いてみたいですね。個人行動じゃないから難しいかもしれませんけど・・・」と言った。
個人行動じゃない。つまり、集団行動だ。
メッセの子を含めて、皆でE君に連れて行ってもらうのだろうか。
つい先日、死ぬほど酷い目に遭わされてトラウマを植えつけられたE君が、車を運転して皆を連れて行くのだろうか。
それを思うと、とても痛々しい気持ちになった・・・
今凄く傷ついているはずなのに、それを封じて頑張っちゃうんだ、と。
ふと、俺は言ってしまった。本当に何の気なしに。
「C君は、お兄ちゃんがあいつらにやられた事知ってるのかな」と。
メッセの子は「知らないから三日間もやられ続けてたんだとも思う・・・弟の時と同じです。家に連れて行かれて兄ちゃんはあいつらに『着てる服を全部脱ぎなさい』って言われたらしくて・・・それでも脱がなかったら何発かムチで打たれて・・・あまりにも痛くて言う通りに自分で服を全部脱いだって・・・それから地獄の三日間が始まったって・・・」と言った。
聞きたくなかった・・・
俺にとってあんなに特別なE君が、そんな奴らに命令されて全裸になった。
ムチで叩かれるのが嫌だったから脱いだんだ。
でも、体中にムチの痕があるという事は、結局脱いでも叩かれて・・・
そいつらの言いなりにさえならなければ、ここまで地獄を味わう事もなかったはずで・・・
俺は「何でその時逃げられなかった」と言った。
また言ってしまった・・・
それからしばらく、メッセの子からの連絡は途絶えた。
もしかしたら、今E君が受けた行為についての詳細をメールで打ち込んでいるのかもしれない。だから時間がかかるんだ。
俺は、メールが来るのが怖かった。
『もう助けてくれ・・・!』という気持ちになってうずくまってた。
10数分後、メッセの子からメールが着た。
一言「はい」とだけ書かれてた。
俺の願いが届いたのだろうか。
メッセの子はその詳細について打ち込んでいたけど、途中で俺を気遣って、打ち込んだメール内容を消去して、新たに「はい」とだけ書き直して送ってきたという事だろうか。
これ以上蜂の巣を突付くような真似はしたくなかったので、『もう聞きたくない・・・』という気持ちを込めて、俺は「きつい……」と返事を返した。
そこから、メッセの子からの連絡は途絶えた。
でも、俺はE君の事を考えずには居られない。
E君に対する苦しい気持ちをどこかに吐き出そうと思うなら、メッセの子と話をするより他に無い。
だけれど、メッセの子とE君について話をすると、嫌でも聞かされる事になるだろう・・・
本当に悪循環だ。
俺はE君が受けた行為を知る事どころか、E君が陵辱されたという事を感じさせられる事そのものが恐ろしくてたまらない。
だけど、『どんな事をされたんだろう・・・』と、ずっとモヤモヤ気にしてしまう。
一度全部聞いてしまった方がいいのだろうか・・・
聞きたくない、でも気になってしょうがない・・・
どうしていいのか分からない・・・・・
現在午後20時56分。

どんな事をされたのだろう・・・・・・
それを全部知ってしまったら、また激しいショックで沈むんだろうな・・・
そして、数日経って落ち着いた頃には、人生に対して更に淡白な気持ちになって、抜け殻みたいになるのだろうか。
嫌になる・・・
明日は必修科目の「西洋美術史」の授業がある。
この授業でも、課題レポートが出されてた。
その為に、俺はここ数日美術の本を読んできた訳だけど。
俺はまだ、レポートの方には全く手をつけていない。
明日提出しなければいけないので、今日中に全部仕上げてしまわないと。
でも、課題に取り掛かる気力が全く沸かない。
E君の事で、このどうしようもない気持ちから抜け出せないのだ・・・

E君が受けたほっぺの傷は、そんなにパックリ深いのだろうか。
一生残ったりするのだろうか。
そんな事を考えながら、またカッターで頬をガリガリやってしまう。
本当に、何とはなしに。
痛みはあまり気にならない。
俺は極端に臆病だったはずなのに、何度もガリガリやってしまう。
少し気持ちが落ち着いた。
目が冴える感じになったと言うべきか。
切るのを辞めた後、冷静になってふと「あれ、もしかして今俺がしてた事が自傷行為ってやつなのかな」と思った。
自傷行為をする人間は、こうやって心の痛みを和らげるんだ、と実感出来てしまった感じだ。
肉体的な痛みを感じ、自身の出血を目にする事で、精神的な苦痛が一時的に少し晴れたように感じてしまって。
何か、10代の子ならまだしも、24歳にもなってみっともないように感じるが。
普段なら、恐ろしくてとても出来ない。
俺は意思が弱いので、これにハマってエスカレートしてしまわないかと不安になった。また苦しくなった時にはまた……と。
俺は強迫神経症の気質もあるので、これが儀式化してしまわないか、そっちも少し心配だ。
「右を何回、左を何回切って1セット。1.2.3.4.5・・・。またやり直しだ・・・」みたいになったり。
現在午後22時59分。

少し前、「キリスト教思想」の授業で、
「私はもし断崖絶壁の上に立って、下を見下ろすとすれば、その時めまいを感じる。それは、『私は落ちはしないか』と恐れるからではなく、『自ら身を投げはしないか』と恐れるからである」という言葉を習った。
誰の言葉かは知らないが。
何か、今その言葉が結構身に迫ってきているように感じてしまう。
『この刃を眼球に押し当てたら』とか『性器に押し当てたら』みたいな事を考えてしまい、『そうしてみなければ気が済まない』みたいな気持ちになりそうで・・・
というか、それを考えてしまった今現在、本当に一度そうしてみなければ、みたいな気持ちが実際に沸いてきて。
でも、実際にそれをしてしまうと取り返しのつかない事に。
それでも、「してみなければ」という欲求不満を感じてしまって、変なストレスがかかっているような状態だ。


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