リュカの日記

2007年01月11日(木)

映画「サイレントヒル」を観終えた。
子供を火あぶりにしようといった宗教団体が出てきて、とても胸糞が悪くなった。そいつらは、その子供を火あぶりにしようと試み、子供をさらう。
そして、それを達成するのだ。
子供は全身ケロイドだらけになってしまう。
子供は少女だったけど、俺はタイプの少年に置き換えて観ていた。
タイプの男の子に対する最低な試みが、阻まれる事なく達成される。
そんな現実が意識され、胸がすくむような気持ちになった。
人間は、集団になると一個人としての責任を完膚なきまでに放棄する。
その集団に属してさえいるならば、どれだけ残虐な事を行っても許される、と思い始める。それが集団全体によるものでさえあるならば。
そして、好んでエスカレートさせていくのだ。
映画の後半では、その宗教団体の人間達が次々に虐殺されていく。
次々ミンチにされていくのだ。
ざまーみろな展開だな。
しかし、胸糞悪さは拭えない。
人間という生物の持ついやらしさ、醜さ、おぞましさ。
これが「毒気にあてられた」というやつだろうか。
気持ち悪くなってきて、トイレに駆け込み嘔吐したい気分になった。
映画もラスト10分というところに差し掛かったところで、突然弟が帰宅してきた。それまで静寂だったのに、バタバタと五月蝿い音を立て始める。
そうだな、ラストで邪魔が入らない訳が無いよな!
しばらく映画を停止して、数十分後にまた再開。
そして、映画を最後まで観終えた。
現在午前3時30分。

今日は「哲学概論」の授業がある。
冬休み中の課題であった「ニーチェ」に関する論文。
今日提出しなければならないのだが、冬休み中俺はずっと風邪でダウンしてしまっていたので、結局まだ何にも手をつけていない。
2520円もする「ニーチェ」の本だって買ったのに・・・
本を読まなければレポートが書けない。
しかし、冬休み中風邪で苦しんでいた俺には分厚い本の内容を、頭に入れながら読みきるだけの気力が無かった。
結局、レポート提出は間に合わない・・・
現在午前5時35分。
そろそろ眠る。

午前6時過ぎからベッドに横になった。
午前6時44分にメッセの子からメールが送られてきたのを覚えている。
今日は、午前8時過ぎに目が醒めた。
結局、今日は1時間くらいしか眠る事が出来なかった。
また、夢を見る事さえなかったので、自分が眠っていたのかどうかさえも定かじゃない。
現在午前10時05分。

今日の授業は2時限目から3時限目まで。
俺は2時限目の途中から出席した。
2時限目の授業は「美学美術史特講」
俺はこの授業のノートを忘れてしまったので、黒板を書き写さずにただスクリーンだけを眺めてた。
普段はノートを取るだけでやっとなので、今日みたいにじっくり絵だけを眺められる事は珍しい。
花鳥図という永徳?の水墨画が映し出されていた。
とても精密な風景画だ。
松だの梅だのは油彩で描くより筆で描く方がしっくりきそうだ。
水墨画はデフォルメされている部分が多いと思うが、西洋画だとどうしても無駄に柔らかい印象になってしまって似合わない、とか。
俺は何故デッサンが異常なまでに下手なのか、とか。
絵に関して言うならば、俺は子供の頃から色々なところで「上手い上手い」と言われてきたので、変に自信をつけてしまって、未発達なままそこで画風が固まった。
そんな感じで既に固まってしまっているので、新たな技法が身に付きにくくなってしまった、とか。
授業中はそんな事を考えていた。
授業中喋っている生徒が多かったので、先生がそれらの生徒を注意する。
しばらくすると、生徒達はまたベチャクチャと喋り出す。
ついに先生もブチギレて、
「私は今年で辞めるけど、最後までこんな事言わすな!ほんま途中で授業辞めるぞ!!」と怒鳴り出す。
この先生がキレるのは初めて見た。
それから静かになったけど、またベチャクチャと喋り出す。
俺は、こいつら頭おかしいんじゃねえか?と思った。
昼休みになり、弁当を食べた。
昼休み中に、先日買った「神戸在住」という漫画を読んでた。
始めは読みにくい漫画だと思っていたけど、読んでるうちに慣れてきた。
俺の地元も出てきた。
漫画の中に普通に自分の地元が出てくるだなんて、多分初めての事じゃないだろうか。
震災の話もあった。
その震災の話が結構良い話だった。
昼休み中に「神戸在住」を最後まで読み終えた。
3時限目は「哲学概論」
俺は全然やる気が起きなくて、ノートは半分くらいしか写さなかった。
授業中にマガジンを読んだりしていた。
たまに黒板を書き写すのだが、途中で例の獣姦させられた美少年の事が頭に浮かんできつくなった。
そうやってきつくなって居る間も、先生が終始咳払いしているのがうざかった。
授業が終わり、学校を後にした。
今日がえびす祭りの最終日なので、俺は西ノ宮戎に行く事にした。
歩いて行っても良かったけれど、親に切符を貰っていたので電車で行く事にした。
学校の最寄の阪神電車に乗って、戎神社に向かう。
俺の地元から大学までは、阪神だろうが阪急だろうが、そんなに距離は変わらない。俺は普段は阪急電車を利用している。
しかし、大学1年の頃に、「阪神」「阪急」どちらを利用するか決めるため、その時に一度だけ阪神電車を利用し学校に行った事がある。
なので、学校の最寄の阪神電車駅を利用するのは、俺が大学1年の時以来、今日で2度目だ。実に5年近くぶりだな。
戎神社近くの駅に到着した。
やはり、歳のせいか時間がとても早く感じる。
去年戎神社に着た時の事が、まるで昨日の事のように身近に感じられてしまうのだ。
戎神社を参拝し、お祈りしてきた。
俺が参拝している時に、俺の耳元で会話しているオッサンがうざかったので、俺はもう一度やり直す。
賽銭を2度入れて、2度拝んだ事になる。
今回もまた、「タイプの少年がそういう目に遭いませんように」といった事等をお祈りした。結局、正月の祈りは全く叶わなかった訳だけど。
確か、去年はそれを祈らなかった。
『神や運命は俺にとって最も苦痛を被る事を、意図して引き起こそうとするからだ』という考えからだ。
しかし、どっちにしろ去年も一昨年も何も変わらず、タイプの少年はそういう目に遭い続けていた。どちらにしろ同じなのだ、と。
参拝した後、おみくじを引いた。
「大吉」だった。
正月も「大吉」だった。
おみくじを括った後、俺は神社を後にした。
俺が12歳の時、この戎神社で賽銭をパクりまくって、その1週間後に震災が起きた。俺は現在24歳。
あの時から、俺はちょうど倍の時間を生きた事になるんだな。
神社の外の出店で「たこ焼き」「焼きそば」「クレープ」「たい焼き」を買って食べた。神社付近では、やたらと警察の姿を目にした。
その後、電車に乗って地元に帰った。
震災の話が良かったので、地元の本屋で「神戸在住」の2巻を買った。
それから家に帰ってきた。
現在午後18時59分。
やたら眠くて頭がボケる。
今からビデオを返却しに行き、それから今日は眠ろうと思う。

昨日、メッセの子が退院した時、メッセの子のアパートでパーティーを開いてくれた弟君、A君、B君、F君の4人が眠りについた後、夜中にメッセの子からメールが着た。
「この子達襲いたいです。欲が我慢の限界です」みたいな内容だった。
俺は、「欲求処理してコーヒーでも飲んで落ち着こう」みたいな事を言った。
しばらくすると、メッセの子からまたメールが着て「出ないです」と言われた。しばらくしてからまたメールが来る。
「どうやっても射精出来なくなってます」と。
俺は「ショックのせいかもしれない」と答えた。
メッセの子は「はい」と答えた。
今日、俺が戎祭りに行っている最中も、メッセの子からメールが着た。
「結局ずっと射精できないままです」と。
俺は「E君(最近よくメッセの子と関係を持つようになった、見た目小学生の22歳の男の子)に相談するとか」と返事を返す。
メッセの子は「そうですね」と言った。
午後19時過ぎになり、俺はビデオ屋にビデオを返しに行ってきた。
今日はビデオが半額の日なので、映画を二本、「クッキー・フォーチュン」と「マシニスト」をレンタルしてきた。
俺がビデオを選んでいる時にまたメッセの子からメールが着た。
「俺の体どうなっちゃったんだろう」と。
俺は「清水(精神病院でメッセの子をやった奴)のせいだ」と言った。
メッセの子は「なんでた」と言った。
俺は「ショックで」と言った。
メッセの子は「はい」と言った。
続けて、メッセの子は「ペニスに毒を塗られたから」と言った。
よく意味が分からないが、何か変なものを塗られたんだ・・・
俺は「聞きたくない・・・」と返事を返す。
メッセの子は「すいません」と言った。
俺は「いえ」と返事を返す。
メッセの子は話題を変えて「アメリカって人がくしゃみしたら周りの人は『ブレッシュ』って言ってあげる習慣っていうかおまじないみたいのがあるらしいんですけど知ってますか?」と言った。
どうやら、メッセの子達で遊んでいる時に、近くに居た外人の子供がくしゃみをして、F君が「ブレッシュ」と言ったそうだ。そして、F君はその子供の母親から「サンキュー」と言われたとの事だった。
そこからしばらく、メッセの子とは雑談っぽくなった。
ビデオ屋を出た後も、メッセの子との雑談は続いた。
俺はメールをしながら家に戻った。
しばらく雑談が続いたかと思いきや、メッセの子はまた「俺って性欲処理できないのってどうなるんでしょうねf^_^;」と言った。
俺は「病院行くしかないかもしれない」と言った。
メッセの子は「病院か」と言った。
俺は「はい」と言った。
メッセの子は「病院行ってもしこられるんだ」と言った。
俺は「E君に相談してみる?」と言った。
メッセの子は「はい。年上だし」と言った。
俺は「それがいいです」と言った。
メッセの子は「なにがあったのかまじわからない」と言った。
俺は「はい」と言った。
メッセの子は「あいつにやられてからですよ・・・あれからはオナニーなんてしようとも思わなかったけどいざ昨日してみたら出なくなってるし」と言った。
俺は「はい・・・」と言った。
メッセの子は「本能で射精する事を拒んでるのかな。不甲斐な射精したから(:_:)(:_:)(:_:)(:_:)!!」と言った。
俺は「はい・・・・・・」と言った。
メッセの子は「最悪な形で射精したんですよ!!!!」と言った。
俺は「もう嫌だ;;」と言った。
そこから10分くらい間が開いた。
もしかしたら、メッセの子が自分のされてきた行為を書き綴っているのかもしれない。
俺は「すいません、寝ます」と言った。
メッセの子は「俺の辛さを知れ」と言った。
俺は「はい・・・」と言った。
メッセの子は「神様に逃げられた気分だ」と言った。
俺は「そんな」と言った。
メッセの子は「そういう目にあった人にそんな事言えないんです」と言った。
俺は「はい・・・・・・」と言った。
メッセの子は「俺を少しでも楽にしてくれる気なしですね」と言った。
俺は「聞くのが嫌だってのと、聞くのが後ろめたいっての両方あります」と言った。
メッセの子は「本当は嫌なだけじゃ」と言った。
俺は「俺だって下衆い性癖持ってるから、そんな話に興奮が出たりするんだよ」と言った。
メッセの子は「俺のこの気持ち(:_;)」と言った。
俺は「純粋にその話に辛さのみ感じて、○○(メッセの子の名前)が本当の意味で話して楽になれるの、自分と同じような弟やE君だし」と言った。
メッセの子は「あの子達に話しても辛さしかなくて本当にきつい思いさせちゃうと思います。多少は辛さ以外の感情があっても俺はその方がいい」と言った。
俺は「分かりました」と言った。
続けて「せめて明日じゃ駄目ですか?」と言った。
メッセの子は「俺がこれから言う事まじで一切口外しないでほしいです。口外っていうのは話を他に漏らす事。この約束破ったらリュカさんは俺の気持ちをまじで踏みにじった事になる」と言った。
俺は「はい」と言った。
メッセの子は「なんで口外しちゃダメって言ってるのは誰にもどこにも吐けない俺の気持ちをわかってほしいから」と言った。
俺は「でも、せめて明日にしてほしいです」と言った。
メッセの子は「今すぐにでも言いたい。俺は言ったあとに今日寝たい」と言った。
俺は「でも、深刻な話し聞くのに今最悪のコンディションです。昨日から一時間くらいしか寝てなくてボケまくってる上に、何の覚悟も決まってない上に何の余裕もない感じです。でも、明日学校終わった後なら今より大分ましかなと。聞かされるって事にも今突然だし時間ほしい」と言った。
メッセの子は「じゃあメールだけ送らせてください。今日は吐いた後に眠りたいです。メールを見るのはいつでもいいですからm(_ _)m」と言った。
俺は「分かりました。明日の夜余裕出来てから読みます。携帯いつも持ち歩いてて明日1日携帯持ってるだけで凄いプレッシャーなりそうだから、送るのはせめてパソコンの方にしてくれるかな?」と言った。
メッセの子は「わかりましたm(_ _)m俺の約束守ってくださいね」と言った。
俺は「分かりました。○○は俺に吐き出すけど、俺は誰にもその話し吐けなくて、その苦しみが今からとても恐ろしい」と言った。
メッセの子は「申し訳ないんですけど俺の気持ちわかってほしい」と言った。
俺は「はい」と言った。
それから数十分して、PCの方のアドレスにメッセの子から3通のメールが送られてきた。
まだ、メールは開いていない。
メッセの子がどれだけおぞましい行為を受けていたとしても、それを知った俺はその行為をここに吐き出す事すら出来ないのか・・・
まだ知ってはいないけど、どれだけショックを受ける事になるのか想像も付かない。
今まで散々そういう目に遭わされてきたメッセの子が、切実に「死にたい!」と漏らす程の事をされたのだ。
今から凄く恐ろしい・・・
恐ろしくてたまらない・・・・・・

しばらくしてから、またメッセの子からメールが着た。
「本当にごめんなさい。送りました」と。
俺は「はい、三通着ました。まだ読みません。明日は地獄です」と言った。
メッセの子は「あの文章を読んでどんな感情になっても口外しないでくださいよ。あるいはいくら無駄でも警察に訴えたくなるかもしれません。それもまじやめてください。いくらあいつが裁かれる事になったとしても俺がやられた事が公にされるくらいなら絶対訴えたくないしそれが知られるんだったら俺はまじで自殺を考えます。だから絶対警察にも言わないでください。ほのめかす自殺なんかじゃないですよ。俺は本気です」と言った。
俺は「はい」と言った。
数分してからメッセの子からまたメールが着た。
「リュカさんやっぱり消していいですよ」と。
俺は「本当に?」と言った。
メッセの子は「はい。やっぱり悲しませちゃだめだ。消してください」と言った。
メッセの子は、数日前「こんな事をトラウマにするくらいなら死んだ方が良い!」とも言っていた。もしかしたら、誰にも知られないまま自殺を考えたりしているんじゃないだろうか。もしもメッセの子が死んだりしたら・・・
そのメールは遺言になってしまう。
俺に伝えたい事があったのに、俺が消したばっかりに、俺は一生知らないままになってしまうんじゃないだろうか。
メッセの子が最後に残すその言葉を、どれだけ知りたくなったとしても、消してしまえばもう二度とそれを知る事は出来ないのだ。
そんな事を考えた。消す訳には行かない・・・
しばらく考え、
俺は「俺が読まない事で○○自殺に追い込まれたり、そのまま逝きそうで怖いってのもあります。そしたら結局『○○は伝えたい事があったのに、消してしまってもう分からない』となりそうで・・・。消しても良いとか言われると、逆にどうしていいか分からなくなる」と言った。
本当に、どうしていいか分からない・・・・・・
読むのは怖い、だからと言って消してしまう訳にも行かない。
メッセの子は「消しても良い」と許可をしてくれたけど、そんな事を言われると・・・
最初から、こんなメール送って着てほしくなかった・・・
30分ほどして、メッセの子からメールが着た。
「本当にそんな事ないから消してください」と。
俺は「残しておきます・・・」と言った。
メッセの子は「はい・・・m(_ _)m」と言った。
涙が出てきた。
どうしていいか分からない。
俺は明日、そのメールを開くかもしれない。


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