リュカの日記

2006年08月27日(日)

一昨日の夕方からご飯を食べていなかったので、昔俺がバイトをしていたレストランに行ってきた。
レストランに到着したのは、午前1時頃。
閉店まであと1時間といったところだ。
この時間なら、この前会った同級生も居ないだろう、とあたりをつけて。
ステーキセットを注文し、小説の続きを読みながら出来上がるまでの時間を潰した。
しかし、ステーキセットを持ってきたのは、その同級生だった。
気まずい事この上ない。
「ご注文以上でよろしいでしょうか」と、向こうは完全に営業文句で語りかけてくるので、俺も普通に敬語で「はい」と返した。
さっさと食べて帰る事にした。
緊張していたせいか、食べ物が器官に詰まって咳き込んだ。
食べている途中「1時45分、ラストオーダーになりますけどよろしいでしょうか?」と、同級生が客席を回り出した。
2時で閉店だからな。
俺のところにもやってきて、同じ台詞を言ってきたので、俺はまた敬語で「はい」と返事した。
食べ終わってから、会計を済ましに行くと、レジには店長らしき人間が居たので少し安心。
会計をしようとすると、その店長が「ちょい代わって」みたいな感じで、俺の同級生に任せてしまった。
気まずさというか、緊張に耐えられなくなったのか、支払いをする時、俺は陳列棚に置いてある商品を落としてしまい、俺の同級生はそれを無言で拾ってた。
そして「お会計〜円になります」と、また営業文句を返してくるので、俺は緊張しながら支払いを終わらせ、そのまま店を出て家に帰った。
自分の通う店で同級生が働いてるっていうのは、本当に気まずい。
妙に緊張してしまって、食事の味も分からない。
しばらく、あの店には行かない事にする。
と、今日記を書いているのだが。
「閉店間際」という言葉から、例の獣姦させられた男の子が「閉店間際までハッテン場に放置され、閉店まで5時間くらいの間、ずっとホモ野郎達に犯され続けた」という話が連想されて、言葉じゃ表現し切れないようなどうしようもない気持ちになった・・
そんな場所に5時間も。
最悪だ・・・

今日は午後21時頃に目が醒めた。
寝起きから、一体自分は何歳まで生きていくのだろう、みたいな事が意識され、感傷的な気分になった。
今まで20数年続いてきたな、とか。
他者や物事を意識せず、ただ自分というものの存在について、生まれ育ってきた事、自分が人生を送ってきたという事について感傷的に意識され、それを恥じるような気持ちが沸いてくる。
こんな事は、子供の頃に感じるものだ。
せいぜい、10代前半くらいまで。
23にもなって、こんな子供みたいな感傷に浸るとは恥ずべき事だ、みたいな気恥ずかしいような感覚だ。
歳は取りたくないものだ、と思う。
自分に対して、どんどん受容出来るものが消えていく。
子供の頃は自己肯定人間で、今は自己否定人間か。

あの子がそういう目に遭わされてなければな。
たったそれだけで、全てが救われたような気持ちになれた。
それさえなければ。それ一つなければ。
なのに、その一つが埋まらない。
別の事なら、本来何か一つの不都合くらいなら、時間によって解決されたり、別の何かでカバー出来たりするものなのだが、こればっかりは認められない。
時間が過ぎていったところで、過ぎた時間の分だけ、『取り返し』というものに対して、無意味にどんどん差が開いていくような感覚になる。
3年ほど前、タイプの少年であるあの子が俺に告白してきた。
俺の人生にはおよそ全く縁の感じられないような出来事だった。
それは、いくら望んだところで絶対にあり得ないだろうと、最初から諦めが付いていたような出来事だ。信じられない事に、それが叶った。
なのに、あの子は汚い奴に襲われていた。
それによって、受け入れられなくなってしまった。
全てを失ったような気持ちになった。
それまでの人生で、本当の意味で初めて希望を感じた瞬間の喪失感だ。
もう、今の自分には積極的に何かを求める気持ちは沸かない。
一度得られそうになったもの、達成できそうだったもの、
それを再度手に入れたところで、最初のそれとは全然違う。
希望や達成は劣化する。最初の半分以下に劣化する。
その時感じた以上でなければ、中途半端にしか感じられないのなら、もう何も欲しくない、みたいな気持ちだろうか。


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