午前1時半頃に目が覚めた。 一番最初は、タイプの少年に対して苦しいとか悲しいとかよりも、そういう少年自身やそれに関わる全ての事が俺にとっての1番だった事を思い出した。 少年が酷い目に合わされる事が恐怖や欝になってからは、少年がどんな目に合わされたかが1番重くて、それに関わる事ならどんな事でも否定したかった。でも、昔は逆だった。 実際に少年が居た場所や大事にしてる物はもちろんだけど、少年が触れた物とか酷い目に合わされた場所とか傷つけた物とか体の1部とか、少年自身を傷つけた物や事でも、そういう子と関わったモノだからと俺にとっては欲しいものだった気がする。 不謹慎だとか酷いと感じる事よりも、欲しいと求める気持ちの方が強かった。 そういう子が酷い目に合わされた場所や物にさえも触れたいとかよく思っていた。その一方で、「それらが少年を傷つけた」とか「それらは少年を守らなかった」と憎んだり。 何を「よし」とできるかの分別もなく、何でもかんでも欲しがっていたと思う。 少年に関わる事件や歴史を読んで、これが少年を支配していた物なんだ、と想像していって求めたり。 実際には、そういう少年と直接的にも間接的にも関わるような事は殆どなかったけど。 もしその時期にタイプの少年が好きだと言ってくれていたなら、その少年自身が悪戯されていようが酷い目に合わされていようが、それがきっかけだったとしても喜んだと思う。 でも、何を「よし」として何を恐れて何を憎むべきなのかとか、そういう子が酷い目に合わされる事を1番上に見るような価値観が固まり、それを強く実感していた頃に「そういう目に合わされた子を求めるべきじゃないんだ」と決めたので、それは守る。 どういう目に合わされたかより少年の方を求めていた時期なら、そういう子と関われる事が1番だったので、関わる前でも関わった後でも、接する事さえできていたらその子がどんな目に合わされようが幸せに思える気はしていたような気がする。 実際は、そんな時期にメッセの子と関わるようになり、その子が悪戯された事で俺の価値観や考え方や感じ方も大きく変わっていったので、「気はしていた」だけで、それでも幸せを感じ続けるというような事はなかったけど。 対象が一番大きかったから、その子が苦しんでいるから俺も苦しむ事を一番に優先させなくては、という感じだったのかな。 特別に大事と思える少年の意志や感情なら、どんな事でも優先できたしその通りに従えた。 その時点で固まった。 それからは、たとえ少年自身が何を求めようがどういう風に言ってくれようが、俺がそれを酷いと感じるなら認めない、否定し続ける、という風になっていった。 それが、以前は俺の感情に沿ったものだったのだったけど、薄れ出してる今になっては、それは自分自身の中でのただの「決まり事」になった気がする。 一番に少年を気遣えていた時期にそうすべきだと強く感じた事だから、と。
午後4時半。 金曜の夕方からぶっ通しで読み続けていた本を読み終わった。 読んでいる間は、普段意識されている少年に関する物事が殆ど意識されていなくて、そういう意思もなかったけど現実逃避みたいな感じになってしまっていた。 デニスという少年に関する描写が印象に残っている。 この本が元になった映画を何度も観た事があって、「これは映画に出てきたあの可愛らしい少年なんだ」と思いながら読んでいた。 映画ではその少年は一瞬出てくるだけで、詳しい事も名前も出てきたりはしなかった。 小説の内容の中では、その少年が支配されている様子や、少年自身がそれを苦痛に感じていない様子が書かれていた。 読んでいる間はずっと価値観が麻痺した感じになってしまって、大した苦痛にもならず後を引く事もなかった。作り話といっても、本来凄くやりきれなくなる事なのに、感覚が麻痺しているんだと感じる。 以前の状態でなら、様々な事から耐えられない出来事に関連付けてしまって、まともに内容を理解する事もできなかっただろうな。 今の薄れた状態でいいとも思えない。 合間合間にこの本に関わるような事をネットで色々検索していた。 その時に「ヴァンパイア・ジャンクション」という小説の主人公少年をイメージして作ったフィギアの写真を載せているページにたどり着いた。 その人形は独特の服装をしていた。 ゴスロリファッションという言葉を聞いた事があったけど、そのページではその人形の服装を「ゴスショタ」と書いていて、それが凄く魅力的に感じた。 女が同じ格好をしていても少しも魅力に思えないけど、可愛い少年だとああいう格好が凄く栄えるんだなと、その魅力を思い浮かべて、変な意味じゃなく気分が高揚してきてワクワクした感じになった。 手を出さない、または出させない限り感じ続けられるそういった少年の魅力も、いやらしいものと関わらせてしまう事で全て消えてしまう、または得られなくなるんだ、と感じた。そういうものと結び付けない限りそれは生き続けるんだと、そんな事を考えた。 あくまでも印象で、たとえそういう目に合わされていたとしても俺がそれを知らない限りは色々と感じ続ける事ができるのだろうか、とも思えた。 まぁ、俺からしたらアイドルを見ているような感覚なんだろうな、と思う。 今の薄れた状態で、俺はもう自分の考えとかそういったものは一切持てていないんだと実感した。
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