ゆうじの日記

2004年08月31日(火) 『阿弥陀堂だより』

『阿弥陀堂だより』を観た。
東京で生活していた夫婦。夫は売れない小説家・考夫。妻は有能な医者・美智子。ある日、美智子が心の病気にかかってしまい、2人は考夫の実家である長野に移り住むことになる。そこには90歳を過ぎたおうめばあさん、喉の病気が原因で話すことのできない少女・小百合、ガンに犯され長くは生きることのできない重長が自然に抱かれ穏やかに暮らしていた。2人もそんな暮らしの中で、もう一度大事なものを見つけることになる。

『おばあちゃんの家』や『雨あがる』と同じ匂いがする作品。『雨あがる』とは監督も主演も一緒だし。
いいなぁ、こういう穏やかな映画。観たあととか、余分なものをとっぱらった素の自分になれる気がする。

「小説とは本当の話ですか? ウソの話ですか?」とおうめばあさんに聞かれた考夫が答えた言葉が印象に残った。「小説とは、本当のことを伝えるウソの話なんじゃないかな」
きっと映画もそうなんだろう。

考夫を演じる寺尾聰(あきら)が好き。この人にしても笠知衆にしても、僕は朴訥とした人が好きなのかもしれん。

久しぶりに古本屋巡りをした。地元は雑誌に強い古本屋がないのが残念ですが、ブックオフで「Ku:nel(クウネル)」の2号目を見つけられたので嬉しかった。最近流行ってる、ゆっくり暮らし雑誌の先駆けみたいなもの(?)です。特集は「コーヒーはいかが?」
川上弘美さんの小説や、江國香織姉妹の手紙のやり取りなんかも載っていておもしろかった。スローフード、スローライフ。

あと「年取った主人公が光る映画」ってのがあって、それも興味深かった。老紳士と老猫の映画『ハリーとトント』や頑固なおばあさんと陽気な老運転手が友情で結ばれる『ドライビング・ミス・デイジー』なんかおもしろそう。

映画にしても小説にしてもその他のことにしても、ちょっとした機会で今までと全然違う世界が見えてくるからおもしろい。例えば小津安二郎の名前を知ったり、ちょっと興味のあるタイトルの本を手にとったりするだけで。一生こういう発見があるといい。


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ゆうじ