| 2004年08月02日(月) |
『まあだだよ』と『雨あがる』 |
自分が大事だと思っていた思い出を友達も同じように感じてくれていることがわかってすごく嬉しい。思い出の内容そのものは全然すごいものでもなんでもないのだけれど、こういうふうに同じ思いを持った友達がいることはとても、とても素晴らしいことだ。
寮の近くの空手道場だったところが古本屋になっていたので、さっそく入ってみたのだが全然魅力を感じなかった。 照明はやけに明るくて落ち着かなかったし、本の品揃えはスカスカなように感じた。実際に冊数が少ないのか、それともレイアウトの関係なのかはわからないのだけれど。本の値段が分かりにくいのも致命的。 また、ウリにしたい(のであろう)本の棚をあんなに奥にすることないと思った。成年雑誌がやけに広い範囲に置いてあったのも非常に不愉快。隣の店がよりにもよってヴィレッジヴァンガード(個性的な雑貨屋兼本屋さん)だというのもツライところではないか。
正直、俺が学校卒業するころまで残っているかどうか・・・。なんてまぁ素人の分際で勝手なことばかり言っちゃいました。悪いところよりも良いところを見つけられたらよかったんだろうけどそれが困難なほど。しかし本屋には間違いないし、とりあえずチェックはするんだろうな。
淀川長治さんの書いた『まあだだよ』のレビューを読んで、学校の先生(おじいちゃん)と『雨あがる』について話した時のことを思い出した。「淀川長治の銀幕旅行」より引用。
これ(『まあだだよ』)を見た若い人に片っぱしから聞いてみた。照れくさい。時代おくれ。ついてゆけない。私は唸った。馬鹿かと思った。しかし、日本中がいまみんな、この温かさを受けつけなくなった。怖いし、悲しい。
(中略)
この男たちと教師の愛の描き方を“照れくさい”と若いのが言った。干からびた地面からは、このような枯れ木の若者が伸びるのか。この映画、乾いた土に水の湿りを与える。
僕も『まあだだよ』は観たことがあるんだけど、あの映画を「時代おくれ」なんていう人がいたら淀川さんと同じように「馬鹿か」と思うだろうし、同時にそういう人がいることを悲しくも思う。
学校の先生も『雨あがる』について、ほとんど同じようなことを話されていた。「今の世の中はああいうのがウケない。悲しいことです」って。本当に悲しい。
「本物を見なさい」とは淀川さんの口癖だったという。
両作品とも(僕は特に『まあだだよ』が好きです)に素晴らしい映画なのでぜひぜひ観てみてください。 『まあだだよ』は黒澤明監督の作品で、『雨あがる』は黒澤明監督が遺した脚本を映像化したものという偶然もおもしろい。
今日の日記で引用させてもらった文章は以下のリンク先で読むことができます。他にも多数の映画作品が淀川さんの素晴らしい言葉で紹介されています。
淀川長治の銀幕旅行
|