風太郎ワールド


2003年04月25日(金) 1キロ、5分

久しぶりに河原を走った。この日は、5キロ。

心肺機能に効果的な有酸素運動は、心拍数120以上で20分以上持続する必要がある。ということで、私の場合、走るときは4キロ前後、泳ぐ時は1キロ前後というのが目安になる。

ショックだったのは、25分を切れなかったこと。割り算すると1キロあたり5分。忙しくて月イチしか走らないとはいえ、しばらく前までは4分を目処にしていたのに。それが‥‥

1キロ5分なんて、中学生の頃は、クラスで一番遅いヤツのタイムだった。速いほうじゃない私だって、1.5キロを軽く5分台で走っていた。

中学生に負けるなんて許せない。スポーツのことになると、負けず嫌いなのだ。^^;
10代の連中はライバルであり、負ける訳にはいかない。

そういや、アメリカにいる頃は、授業も研究も忙しかったが、スポーツ三昧の日々を送っていた。

日本では、場所もなければ金もかかるので、スポーツから遠ざかってしまう。

たとえば、テニス。アメリカでは、大学をはじめ街中あちこちにテニスコートがある。それもタダ。誰でも勝手に使っていい。大学でテニスの授業を受講することもできる。プロのレッスンも安い。学生割引とはいえ、個人レッスンが一時間25ドル。日本だと貸しコート代にも満たない。私はいきなりのめりこみ、メキメキ腕を上げた。

所詮素人の域を出ないのだが、根が体育会系なのか社交テニスというのができない。ある時、女の子達がテニスを教えてくれと言ってきた。ランニングに始まってヘトヘトになるまでドリルをやらせたら、もう二度と電話がかかってこなかった。

いずれにしても、環境とは恐ろしいものだ。子供の頃は体育で3か4しかもらわなかった私が、素人でもスポーツを楽しめるアメリカで開眼し、いっぱしのスポーツ通になってしまった。

夏休み中の土曜日には、近代五種とか称して、友人達と朝から何種類ものスポーツを競った。午前中はゴルフでハーフを回る。午後は、テニス。3〜4時間ノンストップでラリーする。その後2〜3マイル走る。夕方はジムへ。ウェートトレーニングのルーチンをこなした後、プールでラップを重ねる。その頃には、体中の筋肉が悲鳴をあげている。夕食をむさぼる。まだ終わりではない。夜は、ボーリング場で競争だ。10ゲーム。もう、握力も残っていない。しかし、その方が無駄な力が入らず高スコアが出る。そろそろ夜も更けるが、まだ残っている。ビリヤード。これも立派なスポーツだ。勝敗をつけるぞ。まだまだ夜は長い。

さすがに、ここまで来ると



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テニスに次いで夢中になったスポーツは、ボードセーリングだ。俗にウィンドサーフィンとも言う。

大学が大きな湖のそばにあったので、セーリングが盛んだった。海と違って、湖ではたとえ遭難してもどこかの岸に流れ着くから恐くない。

研究で疲れた夏の夕方。5時過ぎにボートハウスに向かう。日が落ちる8時過ぎまで、湖面の上を風と戯れミズスマシのようにどこまでも走る。煮詰まった頭が空っぽになる。遠くを見やれば、桟橋に続くテラスで多くの男女が地ビールを飲みながらくつろいでいる。その後ろには大学や街、そしてどこまでも続く緑の風景が広がる。喧騒から離れたひとときの自由。日が暮れ風も静かになると陸に上がり、心地よい疲労を感じながら、湖面に沈んでいく夕日を眺める。いつしか星がひとつふたつと輝きだす。芝生に寝転んでいつまでも物思いにふける。終わりのない夏の夕暮れ。

こういう生活、日本では無理かなぁ‥‥


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