休日。お昼過ぎに渋谷のユーロスペースへ。モモちゃんの大興奮っぷりを察するにきっと面白かろうと楽しみにしていた園子温監督の新作「愛のむきだし」。まるまる4時間の長い作品ですが全く長く感じられなかった。むしろ休憩時間なしで観ても良かったくらいでした。昨日に引き続いてのテーマは愛。そこにずっしりとからみついてくる家族や宗教や盗撮。どんなに歪んでいたって、恋をしてしまえば何事も、とは問屋が卸してくれない二重苦三重苦を経ての愛の物語なのだった。本来6時間の作品を4時間にしたという編集はテンポよくスピード感もあるのにいちいちがとてつもなく濃い。男女の愛がテーマでこういう濃い感じは、最近はキム・ギドクの作品とかの感じでしか観れなかったのに、こんなキム・ギドクにも絶対作れないようなインパクトの作品が日本で作れてる人がいるっていうのも嬉しい感じもしました。主演の2人は観るまで知らない人でしたが、知ってる役者もそこまでの印象の3割増で気色悪く、不気味な表情を見せる。始まってから終わるまで常にマックスのテンションを要求されながら撮影してたであろう主演の2人も素晴らしいけども、これを脚本書くことから始めて撮影して一つの作品に完成させた監督が1番大変だったろうなと思う。脚本が出来ても作るのに相当の覚悟と確信が必要でしょうし、撮影したのをどうまとめるかも考えるだけで疲労をともなうシーンが満載だ。私だったら間違いなく燃え尽き症候群だ。音楽はゆらゆら帝国の「空洞です」「美しい」「つぎの夜へ」が使われている。これがまた尋常でなくピッタリと、それぞれのシーンにべったり貼りついて響いて素晴らしい。一つ一つが見たこともない独特の世界の要素になっていって、終始一貫それが愛っていうテーマに向かっていく様。そんなのを4時間も観ていて、最後には爽やかなまでにどこかに走り抜けて行ってしまうのを観ているようだった。

素晴らしかった主演の2人。でも安藤サクラも怖すぎるし妖艶すぎて凄かった。去年の「俺たちに明日はないッス」からこの「愛のむきだし」ときた安藤サクラ(奥田瑛二と安藤和津の次女。お母さん似。)は将来どうなっちゃうのかとても楽しみ。まだ21歳だそう。
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