ダルデンヌ兄弟の新作「ロルナの祈り」を観に、仕事後恵比寿ガーデンシネマ。映画サービスデーで盛況。カンヌで脚本賞を受賞した作品。パルムドールを2回、4作連続でカンヌでは何かしら受賞している普通で考えたらとてつもない打率のダルデンヌ兄弟です。脚本賞というので期待してたんですが、正直ここまでの作品の一つ一つの重さを思うとピンと来ない感じがしました。ヨーロッパの人なら移民の心情とか偽装結婚で国籍を取得することについてもう少し別の考えがあるかもしれませんけども、主人公の心情にも行動にも表情にも抑えが効き過ぎてた感じが。主人公の女の子以外はダルデンヌ組って感じでここまでの作品のキャストの同窓会ってくらいみんなが出てた。「イゴールの約束」と「ある子供」の男の子は麻薬中毒患者の役だったのでがりがりに痩せていた。「息子のまなざし」の男の子もおじさんも、あとほとんどの作品に出ている「ロゼッタ」のワッフル屋の子もまた出てた。このおじさんたちにしか作れない作品だけど初めて男女の愛をテーマにしたというには、話が夢も希望もなさ過ぎた。終始ほとんど無表情の主人公が一瞬だけ幸せそうな顔を見せた瞬間に、それが終わる。厳しい。ここまでの作品よりも今回はすごく突き放したような視点を感じた。ちょっとさみしい気分になった。

こんな可愛いおじさん兄弟なのに、厳しい。弟のリュック・ダルデンヌ(右)曰く、「いずれにしろ、幸福は長続きしないものだよ」(朝日新聞のインタビューより)
|