スカパーで映画「海を飛ぶ夢」。これ、どこかで予告編を見て、映画館で観なければと思ってたんでした。劇場公開が終わってしまってから気づき、この「海を飛ぶ夢」と「ディープ・ブルー」の2本立てという夢のようなラインナップが目黒シネマで上映されることを知ったので、観にいく日まで決めていたのだけど、日程が変更になったようで予定より早く上映が終わってしまったかなにかで結局観れないままでいた。主演の俳優の素晴らしさが、そこまでの他の人々の力強い土台に支えられ、なんとも言えず泣ける。監督はアレハンドロ・アメナーバル。監督のみならず製作、脚本、音楽、編集も全てこなしている。尊厳死という自分にとっては身近なこととして考えづらい問題を、主演の役者の表情一つでリアリティが加えられ、グッと私のすぐ横に迫ってくる。自分が尊厳死を望む立場になったら、もしくは大切な人間から尊厳死を求められる立場になったら、殺してもらえるか、殺してあげられるか。この場合の死は逃避ではないということが、作品全体から伝わり、生きるということはどういうことかを考えさせられる。それにしてもオペラの流れる中、海まで空を飛んでいくあのシーン、できることなら映画館のスクリーンで観てみたかった。チャンスがあればまた観たい。

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