WELLA
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2003年03月09日(日) 「ラディッシュ、しるぶぷれ!」

金曜日は在宅勤務にして、土曜日はスポーツクラブにいったほかほとんど外出せず。気の進まない作業をしていたので、テレビをよく見た。NHKで鬼束ちひろのドキュメンタリーをやっていたので、それも見た。なんかやっぱり天才らしい。苦労して搾り出しました、というのとは程遠く、そして未だぜんぜん行き詰っていないそうである。歌姫というなら宇多田ヒカルもそうだが、彼女の場合は生育環境や血筋ゆえの早熟な秀才というイメージだと思う。
さすがに丸二日間休んだので、ずいぶん気力が復活した。思い立ってずっとほってあった浄水器を取り付けることにする。我が家ではシンク下の水道管の途中にかますタイプの浄水器を使っているのだが、これは新らし物好きの健康おタクである母に薦められた外付けの浄水器である。これを通すとすばらしい魔法の水になるらしい。ところが、出水と入水の二つに分かれた水道管にかますジョイントをいつの間にか捨ててしまったらしい。これがないことには既存の浄水器をはずせないので、結局そのまま、古くなった浄水器を通った水をさらに浄水するというわけのわからない状態になった。月曜日に手配予定することにして、シンク下のものをほとんど出して呆然とする私。そのまま戻すのも悔しいので、大掃除の時もしなかったシンク下の整理をした。秋にすばらしいクリスティーナのなべを買ったおかげで使わなくなった片手なべをまとめて奥へしまい、あまっていた百円カゴやネットなどを使って、洗剤のボトルやレジ袋(無駄にため込んで雪崩状態になっていた)をきちんと立体的に収納したらすっきりして驚いた。
夜は外食したくなって、新宿へ。すき焼きを食べようと思っていたのだが、気が変わって適当にガイドブックで見つけたビストロへ。まあまあおいしいけどウェイターが新人さん(しかし若くない)で手際が悪く、サービスに時間がかかる上にこちらもはらはら緊張する。しかもよせばいいのにこの店は厨房へのオーダーを通すときに全部フランス語の単語なのだ。私たちが予約なしで入ったときも「ぱさーじゅ、どぅ(passage deux? 通りすがり2?) です!」という具合。それから最後に「しるぶぷれ(s'il vous plait)!」とつける。新人さんはよくいい間違える。ほかのお客さんが食事が終わったころ、厨房へ向かって大声で「ラディッシュ、しるぶぷれ!」と言うウェイター。しばし沈黙の後、厨房から「それを言うならラディシオン(l'addition=お会計)だろう」と声がする。頭をかきながらポケットのノートを取り出してメモするウェイター。がんばれ、春は近いぞ。っていうか日本人同士こんなとこでカタカナ仏語使う意味ってどこにあるんだろう。


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