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2003年03月04日(火) ふーたりーのためーせーかいはあるのー♪な二人

夜9時ぐらいのバスに始発から乗ったら意外と込んできた。二人がけの座席に一人で座っていた私の隣の空席を指して、「ここいいですかぁ〜」と若い女の子がきいてきたので、もちろん「どうぞ」と答えて奥へ詰めた。この女性彼氏連れで、脇に彼氏が覆いかぶさるように立った。うーん、威圧感が…と思うまもなく、二人の会話が始まった。
女「あ〜よかったぁ、親に認められて(はぁと♪)」
男「うん(はぁと♪)」
女「うれしい?(はぁと♪)」
男「すなおにうれしいよ(はぁと♪)」
どうやら、初めて彼女の実家に挨拶にいって、親公認の中になったうれしい夜のようである。そういえばふたりとも少しアルコールが入っているらしい。
女「これからユウコ(仮名)のこと送ったらダイちゃん(仮名)遅くなっっちゃうね(はぁと♪)」
男「大丈夫だよ。ユウコ(仮名)のことはちゃんと送らなきゃ(はぁと♪)」
女「ほんと?うれしい(はぁと♪)」
男「ふふふ(はぁと♪)」
このように二人の会話は、ハタからみたら「けっ(-"-)!」と思うほど熱々で進んでいき、彼女が看護師で寮に入っていることとか、彼はこれから夜勤であるらしいとか、おなかがすいた彼のために、彼女の寮の部屋に一個あまっていっるカップ焼きそばを彼にあげる約束をしたこととか、今まで何人もの男の子と付き合ってきたけど、結婚まで考えたのはダイちゃん(仮名)が初めてだったとか(!)、一部始終を隣で聞くことになったのであった。さっき会った彼女のお母さんがとてもやさしいという話題に及ぶと、彼女のお母さんが苦労人だったとか、お姑さんがきつい人だったとか、お父さんはそれに対してほとんどフォローしてあげなかったとか、彼女のお姉さんが役場でバイトしていてなかなか正職員になれないとか、妹が専門学校に通っているとか、どんどん話は濃くなっていく。ユウコ(仮名)の話し振りは単なる酔っ払いオヤジの繰言の域に入っているのだが、ダイちゃん(仮名)はそれをユウコ(仮名)の肩を抱きながら(体勢に無理あり)、飽くことなく聴き、時にほお擦りをしたり、髪にキスをしたりあくまでやさしいのであった。
二人は傍若無人に振舞っているわけではなく(ここ強調)、あくまで「二人の世界」に埋没しているだけなのだが、隣にいる私の心が「助けてー。」と悲鳴を上げた。乗客はどんどん降りていき、前後に空席が目立ってきたのだが、私のいる席だけ妙に人口密度が高いのである。このままでは脳がやられてしまうと思って、どこかのバス停に止まったタイミングで奥の席を立ち、二人はさっと私のために通路を空けてくれて、私はすみません、と二つ前の方に席を移った。私が降車しなかったことに気づいてか気づかずか(多分私の存在など0.5秒後に忘れただろう)、ユウコ(仮名)の打ち明け話は続く。かなり声がデカイぞ、ユウコ(仮名)。隣の席でなくても十分話の続きは聞けてしまったのであった。
ダイちゃん(仮名)、ユウコちゃん(仮名)、お幸せに。


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