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パートタイムも4つも重なると大変なことになる。あるときは先生、あるときは事務員、あるときはアルバイトの雑用係…云々と、同じ場所でいろいろな顔を使い分けている。フルタイムどころか純粋に時間だけを足しこんでいくと、絶対オーバータイム。そういうとちょっとかっこよさげだが、要は貧乏暇なしである。だってどれもこれも薄給なんだもーん。薄給は積もってもやはり薄いのである。 あたしって便利なのよねぇ、なんて話を実家でしていたら、あまり様子をよくわかっていない割りに口だけ出す癖がある母が、便利に使われていてはいけない、この人ならではという存在にならなくては、などといいだした。散々私を便利に使っているこの人にそんなことは言われたくないものである。大体便利に使われるといっても、別に誰かのタバコを買いに行ったり、使い走りをしているわけではない。買い物の代理を頼んだり調べ物をさせたり、私を使い走りに使っているのは世の中で母一人である。 ここでいきり立っては私も大人気ないと思いながら、最近母の使い走りもあって疲れがたまっているのも手伝ってついつい声を荒げてしまった。この人に「便利」という言葉の定義が違う、などと言っても通じないのだが、いろいろ言っているうちに都合が悪くなった母は席を蹴立てて自分の部屋に上がっていってしまった。怪我の具合は相当によさそうである。 残されたのは、腹を立てている私と、晩酌途中の父である。しばらく黙りこんでいたが、父がビデオにとっておいたお笑い番組を再生しはじめた。父の気遣いがうれしかったのでそのまま素直に二人で笑っていた。私が帰るときに、母は上から降りてきてつっけんどんに野菜などを持たせてくれた。この人、プライドが高くて謝れないのである。
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