千秋さんとK叔父,二木会「流通大再編 序章から本番へ」,『暫』,『炭火串焼 東方見聞録 かくれ伽』,Coffee or Tea?


 11日の日記に親戚自慢を書いたら、目白のバー『なすび』の千秋さんからメール。

> いやいやはやはや 驚いたよあの川口の夜間中学の代
> 表が叔父様とは。20年以上も前に教師不足のことを新
> 聞でみて、電話したことがあったのです。僕は美術教
> 師の資格もあるし、(略)で非常勤講師もやってたの
> で関心もあったのです。通勤の距離時間が合わずに
> できなかったのだが、山田洋二の映画「学校」に
> あの中学の様子が描かれていたと思う。
> この数年来夜間高校 中学 などの予算を削減してい
> るのが石原都知事の教育行政です。今の副知事前教育
> 長のひどい教育行政で(教師たちが追い詰められて君が
> 代・日の丸裁判 を戦っている )公教育の現場は
> 校長も教員も自由のない戦前よりも形式ばったものに
> なっているらしい。式での日の丸の旗の飾り方、起立
> のしかた教員の位地などが細かく都の通達として出て
> いるのだ。 「がんばれ夜間中学」山田洋二とともに
> 寅さんと私らの応援歌だよ

まあ!そんな縁があったとは面白い。K叔父に伝える。

 18時半からはK叔父の兄であるT叔父が参加している『二木会』。19時頃着く。
日本経済新聞編集委員 流通経済部次長 井本省吾氏の流通業界大再編のお話。
それ程の関心事でもなかったのだが、二木会もT叔父も久し振りなので行ってみたら面白かった。

だいたい、ミレニアムリテイリングなんて会社名など知らなかったし、セブン&アイとの経営統合が昨年末に話題になったことすら知らなかった。

カルフールが撤退した。西友はウォルマートで悪化。
総合スーパーがダメだけどイオンだけは拡大中。家電は山田電気がダントツ躍進。
消費者には見えにくい問屋の大再編も進んでいて、取引先を奪い合っている。
流通大再編に商社や銀行はどう絡むのか。
何が起きても不思議ではないし、かなり大胆なことがあるかもしれないらしい。

しかし消費者の私としては、どこへ行っても同じ大手チェーン店ばかりで同じような商品しかないという状態なければ、どうでもいいことだ。

老舗デパートのオーナーたちは、マーケット縮小で売るしかないか?いつ売るのがいいのか?いや、やっぱり暖簾は守るべきか?と日々揺れているのだとか。
一方新興成り上がり社長たちには老舗デパートへの憧れがあり、そこに過去の合併話の経緯や手法へのこだわりとか、組むなら出来の悪い子は避けたいとか、様々な人間的な思惑があるという話は大変面白かった。
やっぱり「要は金でしょ」と言うホリエモンは間違っている。

雑談的質問タイムになり、お爺さんが「ホリエモンを見てると光クラブを思い出しますねえ、似てませんか?」と質問。
「また随分古いですねえ!」と井本氏。
三島由紀夫『青の時代』のイメージだと、ホリエモンよりずっとスマートなんだけど。

誰かの質問に答えて「借金のある人はインフレを望み、借金のない人はデフレを望みますがねえ」と井本氏。
一番前の席に座っていた私は咄嗟に「え?今の日本に借金のない人なんているんですか?」と言ってしまう。
「いますよ!」と井本氏
「あれ?テレビでよく国民の借金は赤ちゃんまで含めて一人当たり何百万円、とかやってるけど、あれは計算上の話で実質的な借金じゃないんですか?知らない間に背負わされてるんじゃないんですか?結局は国民が返さなくちゃいけないんじゃないの?」
などと、まるで子供ニュースレベルな私。恥ずかしくなり、謝る。

 総評会館1階『暫』で懇親会。井本氏の先輩の日経新聞社員の人と隣の席で
「お仕事は?」と聞かれて「ニートみたいなもんです」と言ったら
「働く意思があるならニートではありません」と言われる。
「年齢的にも違うかも。40歳のニートとか、50歳でニートっているんですか?」
「言わないだろうね」
またしてもレベル低!

二木会主催の間部氏が、これまで呼んだ講師の中で3悪人と、参加者で酷かった人の話。可笑しかった。

 T叔父とは離れた席だったので、「池袋でもう1軒行こう」ということで『炭火串焼 東方見聞録 かくれ伽』。
T叔父の京都旅行の話、母の話。T叔父親子のパートナー探しの依頼を受ける。
それはいいんだけど「これがね、いないと」と小指を立てるのは、今時やめた方がいいと思うが。

「京都旅行でナンパとかしなかったんですか?」
「まあ、ちょっと話をしたりしたけど、それはその場限りだから」

 そんな話をして24時過ぎ、池袋駅でT叔父と別れ、ちょっと歩いたら
「コーヒーでも飲みませんか?」と、とてもキレイな顔のサラリーマンらしき男性に声を掛けられる。
「いや、特に…」と言って歩き続けたら
「そうですか」と言っていなくなってしまった。

あらら、しまった。と歩みを止めずに思う。
何故あんなキレイな男の子が私に?営業か?
ああ、気になる!とついに立ち止まって振り返る。
もうかなり距離があるし、どれが彼やらわからない。酔っ払ってるし。

もう!私はコーヒーは嫌いなんだよ。
「お茶でも」と言ってくれたら行ったかもしれないのに!
ん?行くか?恋人がいるのに?いかんいかん。
いや?いけないのか?なんで?ナンパだから?いいじゃん。

これはリサーチ。フィールドワーク。
彼に言えないようなことをしなければいいのであって、お茶飲んで話するぐらいいいではないの。

しかし、こんなことはもうないかもしれない。ああ失敗!
暫く男の子のキレイな顔を思い出しながら考える。
並んで歩きながら、近寄って私の顔を覗き込んだ。
「特に…」と言う私を間近で見て向こうが「あ、失敗。退け退けー」と思ったのかもしれない。
もっと積極的に出たかったら隙はあったはず。
話は続けられたであろうにそうしなかったのは「そこまでするほどではない」と判断したからだ。と今回は納得する。

よし、次は否定から入るまい。
「コーヒーでも飲みませんか?」「どこで?」これで行こう。

不思議なのは昨年4月4日にギネス君にナンパされた時も、同じモスキーノのフリンジスカートを履いていたこと。
あれは何か惹きつけるものがあるのだろうか。
2006年01月19日(木)

抱茎亭日乗 / エムサク

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