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2003年10月15日(水)
久々にヒットの予感〜福井晴敏に接触編〜



ここ2日ばかり続けて夜道で自転車とぶつかってしまい困惑している。
最近は暗くなっても自転車のライトはつけないものなんでしょうか?


近年「人に合わせてゆっくり歩く」という技を身につけたわしであるが、ひとりで歩く時、
ましてや仕事帰りの道などはかなりの高速移動をしている訳です。
で、暗闇から自転車が・・・。(住宅街の中なのでちょっと夜道は暗い)
わしより乗ってる人の方が衝撃大きそう。
よく見えないんで、謝って(なぜわしが!)すぐその場を離れてしまうけどね。
着替える時にでかいアザを我が身に発見してビックリですよ。
鼻血が止まりにくい体質ゆえ、アザもできるとなかなか消えませぬ。
「当たり屋」という恐喝方法があるらしいですが、わしは絶対ゴメンだな。


さて!
週末だけのヴァナ通いとはいえ、読書できない体質になりつつあるわしですが、
新たなリハビリ方法を思いつき日々実践しておるのです。
(とか言いつつ、一日おきに遅くまでヴァナってたのはヒミツ)

それは朝ちょっと早く家を出て、各駅停車で通勤すること。

車内では大抵寝ていますが、余力がある時はここで読書するのだ!
帰りも時間が早ければ各停で帰りますよ。
幸い行きも帰りも始発に近い駅なので座れます。


で、今日のお題は「福井晴敏」でございます。
先日神田で京風居酒屋にて外食した折、待ち合わせまで時間があったので
駅前本屋で立ち読みしておった。
「東電OL殺人事件」も気になったけど「川の深さは/福井晴敏」というのが
目についたので買ってみた。

そしたら、まぁ、奥さん!

これがもう、面白いのですよ。

この人の本は図書館で目立つタイトルだったんで見たことはあったんだけど
(「Twelve Y.O.」)読んだことはなかった。
当時ハヤリものだったウィルス系の話のせいで敬遠しちゃった気がする。
実は「Twelve」で乱歩賞もらってたのね。
その受賞作以前の作品が「川の深さは」らしいのですが、まず文章がいい。
引き締まっていて、無駄がない。
その辺は高村薫とか五條瑛に通じるものがありますな。

ちょっとググってみたら、高村系サイトで福井氏を扱ってるところ、結構あります。


とりあえず「川の流れは」のあらすじはこんな感じ。(Bookデータベースからコピペ)

「彼女を守る。それがおれの任務だ」傷だらけで、追手から逃げ延びてきた少年。
 彼の中に忘れていた熱いたぎりを見た元警官は、少年を匿い、底なしの川に引き込まれてゆく。
 やがて浮かび上がる敵の正体。風化しかけた地下鉄テロ事件の真相が教える、この国の暗部とは。

出世作「亡国のイージス」はさらに完成度の高い作品ですが、(事実上の)デビュー作である本作で、
すでにその形が出来上がっていることがよくわかりました。
そういう意味でも、これから福井作品を読む人はこれから読むのをオススメします。


あらすじから予測されるように、「少年」と「元警官」を中心に話は進んでいきます。
五條瑛とテーマが共通してる部分もありますが、人と人の関係はこちらの方がサラっとしているかな。
その分、あまりに典型的なキャラばかりなような印象が強いかもしれません。
逆にいうと、キャラが立った人が多いのでわかりやすい。
あと「たぎって」ますね。そっち方面にやや萌えな人にもイイ感じです。

同世代の人だし、恐らくアニメ漬けで育ったと思われますが、非常に映像になりやすい文章です。
これってあれからの引用かなぁとか、まんま設定があれだなぁというものも見受けられますが
まぁニヤリと笑って見過ごすことにしました。

そんな点を差し引いても十分面白いしね!

読後感も非常にサッパリしてます。
次のも読みたいな・・・という訳で、
出世作(映画化するとか?)「亡国のイージス」についてですよ。