無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2004年07月25日(日) キャナルシティの「ブルース・ブラザース・ショー」2……3もいつかありそうだ(^_^;)。

 キャナルシティでの「ブルース・ブラザース・ショー」、二日目である。
 ……って、今日も行くのか(^_^;)。
 内容は基本的に昨日と同じなので、そう何度も見る必要はないと言えばないのだが、曲目や演出がちょっと変わったりするので、そこがしげにはどうしても気になってしまうところのなのである。昨日の2回目、3回目のビデオはしげにも見せたのだが、2回目の時には、私の目の前にいた女性の方が、いきなりステージに引っ張り出された。エルウッドと一緒に踊らされて、恥ずかしそうにしていたのだが、それを見たしげの怒るまいことか。
 「どうしてもっと踊らないんだよ!」
 ……いや、普通の日本人はなかなか踊れませんて(^_^;)。
 しげは今日も興奮状態で、「ダンじゃないとわかっているのにいるのに。動きも違うし、そりゃ若い人がやってるからよく動いてはいるんだけど、ダンみたいな『華』はないんだよ」とブツブツ文句を言っている。
 「いや、だから似てる似てないじゃなくて、『一緒にブルース・ブラザースを応援しよう』って気持ちで見ればいいんじゃない?」
 「だったら、ダンの『魂』も映してくれないと!」
 んな、能の極意を体得するようなマネ、そうそうできるものか。
 そんなふうに文句を付けながら、やっぱり見に行ってしまうのであるから、しげの業もかなり深いのである。

 午後から劇団の練習もあるので、今日見に行けるのは12時からの1回のみ。もちろんデジタルビデオカメラ持参である。
 しげが「三脚も持ってく?」とか言うので、「そこまですることないよ。通行の邪魔にもなるし」と答えたりしていたのだが、行ってみると、本当に三脚持ってきてステージの真正面に陣取ってたツワモノがいた。まだまだ私も甘いことだが、こういう場合は甘いほうがよいものである。マニアはとかく、行きすぎるものである。昨日もカメラ小僧は何人かいたが、今日は日曜であるせいか、ビデオびとの姿も4、5人。
 ステージの内容は昨日の昼のものとほぼ同じ。時間帯によって内容を更えているようだ。もちろん今日もしげはノリノリであるが、実は昨日よりちょっとだけドレスアップしてきているのである。全身、黒服で固めているのはブルース・ブラザースに合わせたつもりなのだろう。髪は買ったばかりのゴム止めで結んでいるのだが、これが透明なボールの中に砂が入っていて、頭を振るとマラカスのようにシャラシャラと音を立てるようになっている。これは「女心」というやつであろうか。


 今日の練習は、カトウ君、鴉丸嬢、其ノ他君、しげ、私の5人だけ。しげが鴉丸嬢を持ち上げて怪力を誇ったりしているが、それだけ鴉丸嬢が軽いのである。今度の芝居ではダンスのシーンもあるのだが、鴉丸嬢が華麗に宙に舞う(予定の)シーンもあるので、体重的に、鴉丸嬢以外の人選は不可能なのであった。
 其ノ他君と鴉丸嬢は、用事があるので少し早めに帰る。残ったカトウ君、しげと、台本の中の言い回しについて議論。「嘘と坊主の頭は結ったことがない」という昔ながらの表現だが、これはもう若い観客には全然分からないだろう、という話である。遠藤淑子さんがマンガの中でこれをモジッて「嘘とサンプラザ中野の頭は結ったことがない」と書いていたが、マンガのセリフならばともかく、芝居のセリフだとヒネリ過ぎるとかえってシラケてしまう。しげが「嘘とパパイヤ鈴木の頭は結ったことがない」ではどうか、と言ったが、確かにあれは結えるアタマではないが、ニュアンスが変わってしまっている。このあたりはもう、セリフの内容自体をすぱっと切り落としちゃったほうがいいかもしれない。

 パピオからの帰り道、しげが自分の黒スタイルを見ながら、しんみりと「学生のころは将来、こんな格好するようになるとは思わなかった」と呟く。「だってヤンキーじゃん」と。
 何がどうなると「ヤンキー」になるのかよくわからないのだが、「今の自分は10年前の自分から見るとおかしい」という点ではカトウ君も同意していた。
 それを考えると、私のファッションセンスは20年前から全然変わっていないのである。学生のころはずっとTシャツだったし、今日も『ラヴドガン』のTシャツを着ている。変わったと言えば、そのTシャツの裾をズボンの外に出すようになったくらいのものか(~_~;)。……足が短く見えてイヤなんだがなあ(-_-;)。


 ブックセンターほんだで本を物色して、晩飯は「浜勝」。
 帰宅して、キャナルシティのイベント情報を調べてみたら、「ブルース・ブラザース・ショー」はあと都合四日行われることが分かった。……全部、しげは見に行くつもりなんだろうな(^_^;)。

 読んだ本、マンガ、安彦良和『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』7巻。
 桑田乃梨子『青紫の森』。
 金子玲美・月嶋つぐみ『天使的探偵団』1巻。


 アメリカでは、先週からアイザック・アシモフ原作と称する映画、『アイ・ロボット』が公開されているのだが、これがいきなり5200万ドルを突破する大ヒットとなっている。
 SFファンの中には、「ああ、アシモフのSF映画がこんなに大ヒットするなんて、『ミクロの決死圏』以来じゃなかろうか」と随喜の涙を流していらっしゃる方もおられるかもしれない。でも、ヒットとは裏腹に、あちらのSFファンの間では、この『アイ・ロボット』、どうやら頗る評判が悪いらしいのである。
 見てない映画について云々することは基本的に行わないようにしているのだけれど、これを『われはロボット』の映像化作品だと“本当に信じて”、劇場に足を運ぼうとするSFファンがいたら、確かに思いっきり裏切られ、驚愕するであろうから、一応、注釈をつけておこうと思うのである。
 あちらの書評によれば、『アイ,ロボット』は、アシモフの名前を借りただけの「まがいもの」に過ぎない。もともと、人間を殺したと疑われるロボットを主人公にした『ハードワイアード(Hardwired)』という脚本があって、製作会社の20世紀フォックスは、『われはロボット』の映画化権を獲得したことから、殆どそのタイトルだけを借用する形で、2つのストーリーを1つにまとめたのだということである。従って、映画のクレジットにも、アシモフの小説を「脚色した」とは書かれておらず、「ヒントを得た」となっているそうである。
 書評は、「アシモフのロボット三原則が、ハリウッドのヒットの法則に破れた」と悲しみを込めて映画を痛罵している。
 「『クロウ/飛翔伝説』や『ダークシティー』のアレックス・プロヤス監督は、人間と機械の関係を巡る問題を解決できるほど十分掘り下げてはいない。アシモフが示した一般的な方向性を容認しているだけで、アシモフの発想にまで検討を加えているわけではない」とする批評がどこまで当たっているかは、実際に映画を見なければ分らないことだが、少なくとも「アシモフ原作」を期待してはならない、ということは事実なのだろう。
 ……まあ、こないだの「ディック原作」と称する『ペイ・チェック』もひどい出来だったものねえ。やっぱり今や「ハリウッド映画」には馬鹿映画を作ることしかできなくなってんじゃないかね。少なくとも、あまり多くを期待するものではないってことは確かだと思うけどね。……いや、一応、見に行けたら行きますよ。ウィル・スミスにはたいして期待しちゃいないけど。

 日本のボックス・オフィスは、『ハリー・ポッター』が1位を独走中。『ポケモン』も50億を狙えそうな勢いらしいが、『スチームボーイ』は初登場6位に付けはしたものの、『イノセンス』より10%ほど出足がいい程度に留まっているようである。最終的に15億行くか行かないかってところになるのではなかろうか。これでは当然製作費の24億は回収できないので、海外での興行やDVD発売でなんとかしなければならないわけであるが、あちこちの映画評を見ても、今のところあまり誉めてる声を聞かない。好評不評と売り上げはあまり一致するものではないが、果たしてこの程度の成績で、本当にパート2を作れるのだろうか。ここでも『ヤマト』のように「ラッパ」を吹いてるヒトがいるんじゃないかって気がするのだが、大丈夫なのだろうか。何だか最近はアニメ関係で胡散臭い話を聞くことが多いので、気分も滅入ってしまうのである。

2003年07月25日(金) ムダじゃムダじゃ/『フラッシュ! 奇面組』2巻(新沢基栄)/『ぼくんち 全』(西原理恵子)/『ねらわれた学園』(眉村卓)
2002年07月25日(木) 本当にあった怖くない話/『くっすん大黒』(町田康)/DVD『ミニパト』ほか
2001年07月25日(水) 福岡腰痛クラブ/『庵野秀明のフタリシバイ』ほか



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