委員長の日記
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| 2003年10月16日(木) |
大成功だよね!!『どんぐりと山猫』 |
☆目標動員数500人!!☆ 昨年度は、“なんじゃもんじゃ”さんの公演以外は、すべての鑑賞事業が社会福祉医療事業団の助成事業として行われたので、子ども達の参加費を普通では考えられないくらい低く設定することができた。 でも、今年度はどこからも助成金をもらっていないので、すべての公演を参加費でまかなわなくてはいけない・・ もちろん、子どもの参加費もそんなに低く設定できない。 でも、あくまでも私達の活動は非営利なので、最低限の参加費設定で、一人でもたくさんの人たちに会場に足を運んでもらいたい・・ しかし、現状の会員数では、年に何回もチケット売りで鑑賞を企画するには会員の負担が大きすぎる。 数多くの生の舞台を鑑賞したい!という思いはもちろんあるけれど、それ以上に一つ一つの取り組みを大切にしたい。 なによりも、数ではなく、その作品の内容やレベルにこだわりたい… そんな思いで取り組んだ今回の『こんにゃく座』さんとの出会い。
最低動員数は400人。目標は500人だよ!!と、委員さんはじめ会員の皆さんにも無理を承知で掛け声をかけ続けた1ヶ月半だった。
☆最初の風☆ チラシやポスターが出来上がり、いつもお願いしている、地域のスーパーなどにチケットを置いてもらって、いよいよ取り組みが始まった。 そうして何回目かの実行委員会。 今日は、初めてのチケット集約日。 一番近くのスーパーに、チケットの状況を問い合わせてくれた事務局のFさんが『すごいですよ!1回目なのに、もうチケットが出てるそうです。』と報告してくれた。これまでの経験上、動員数が多かった取り組みほど、そのお店からチケットが動き出す。まだ、ほんの数枚だけど、これは幸先の良い兆し。 思えば、それが最初の風だった。
☆落ち込み、傷ついた時は・・☆ 今回の取り組みは、参加型。子どもネットワーク可部の子ども達28人が、こんにゃく座さんと一緒に当日の舞台に立つ。 『子ども達がこんなに頑張っているんだから、がらがらの客席じゃかわいそうだよね!頑張って声をかけて、たくさんの人に来てもらいたいよね!!』と、ワークショップの様子を見学していたお母さん達がまず動き始めた。 しかし、動き始めて数週間・・・昨年の取り組みに比べて参加費が高いせいか、なかなか思うような反応が無い。 毎日のように事務所に詰めている私や事務局のFさんにも『売れました!!』という報告はなかなか入ってこない。 そんなある日、最初からすごく頑張ってくれていたMさんが事務所にやってきた。 『私の思いつく限りのお友達や知人に声をかけたんですが、なかなか反応が無いんですよね・・・みんな「高い!」とか「興味ない・・」って言うんです。』と、落ち込んでいる様子だ。
『そうだよね、なかなか理解してもらえないよね。でもね、子ども達に本物の文化を与えることが絶対に子ども達の成長にとって大切なことなんだ!っていうことを理解してもらうには、とてもとても時間やパワーが必要なのよ。今、あなたはとても傷ついていると思うけれど、それは、私達みんなが通ってきた道なのよ。』と、声をかける。
『でもね、ここであきらめたら、きっとこの活動はとっくの昔になくなっていたと思うの、それが30年以上も続いてきていると言うことは、きっとどこかに分かってくれる人が待っているはずだし、一度断られた人にも、信念を持ってアタックし続ければいつかはきっと分かってもらえるよ。大切なのは、この活動に関っているあなたや子どもさんが、どれくらいこの活動が好きなのかっていうことを語り続けることよ。あきらめちゃだめ!!』
Mさんだけじゃなく、何人もの人たちが、毎日のように事務所を訪れては『難しい・・・声は一生懸命かけてるんだけど・・・』と弱音をもらしては、私やFさんに励まされ、『そうか!私は一人で頑張っているんじゃないんだ。仲間もみんな頑張ってるんだ!!』と、思いを新たに、受話器に手をかけ、友人の家に出かけて行った。
☆新しい風〜〜☆ そして何回目かの集約日 会員外のチケットが少しずつ動き出した。。 一時、落ち込んでいたMさんも、気持ちを入れ替え、また走り出してくれたおかげで、どんどん数を伸ばしてくれる。毎日のようにFさんに『大人○枚出ました!』『子ども○枚です!!』というメールが入る。 『すごいね!!』と驚いている事務局長のFさんにMさんからの返事
『だって、私も娘も子ネットが大好きなんだもん!大好きなことを他の人に教えてあげないのは意地悪だからね。私は意地悪はしたくないから、たくさんの人に教えてあげたいの!!』
彼女の笑顔に実行委員みんなが励まされた。 そう!彼女が新しい風を吹かせてくれたのだ。
☆そうはいっても。。。☆ 本番までの最後の実行委員会。 みんな本当に頑張ってくれているけれど、チケット集約の結果はまだ150人くらい・・・目標の500人には程遠い。 だんだん顔色が悪くなってくる事務局のFさんや他の実行委員さんに、なぜか私と、もう一人運営経験の長いSさんの二人だけが 『大丈夫!風が吹いてるから。。きっと今から数が伸びるよ!!!大切なことは最後の最後まであきらめないこと!』 と楽観的なことを言っていた。
☆最後の風はすごかった!☆ けれど、その実行委員会の間にも、1枚・・また1枚・・と少しずつだが確実に増えていくチケットの枚数。。。 問い合わせの電話も入ってくる。 普段はお仕事があるので、『なかなか協力できなくて申し訳ありません…』と言っていたNさんが、次々と『手持ちのチケットがなくなったので、ください!』と連絡してくる。 今まで、会員外の知り合いに声をかけても、断られるとすぐにあきらめていたHさんが、今回は粘り強く語り続けて初めて誘いかけに成功!『子どもの保育園のときの先生がきてくださいます!!』 運営に係わる私たちも、事務所で」ぼ〜〜っと待ってばかり入られない。 『ねえ、来るかどうか分からない…っていう会員さんにも、もう一度確認してみたら?』 『もう、チラシを持って行くところは無いかな・・?』 『考えておく・・って言われた人にも、もう一度アタックしてみようよ。』 そう!このままじゃ終われない。。。
そしてその夜。 今回の実行委員長のIさんからメールが入る 『このままあきらめるのは悔しい!頑張りますよ!』 一体、こんな時間にどうしたのかな?と思っていると、 数時間後また彼女からメール『頑張りました!!19枚ゲットしました!』すご〜〜い!そうか。。。さっきのメールは自分自身に気合を入れるためのメールだったんだね。彼女だけじゃなく、その夜からのみんなの動きはすごかった。
☆あきらめないぞ〜〜!☆ 事務局のFさんから電話 『すごいですよ!なんだかどんどん数があがっていますよ!』『そうみたいだね。だから今回はこのままじゃ終わらないよ…って言ったでしょ。』『はい!でも何故そう思ったんですか?』『それはね、誰もあきらめてないからだよ。Mさん一人に頑張らせちゃいけない!っていう思いが、みんなの心にあるでしょ?』『はい!私も、彼女を見ていたら、この取り組みを絶対に失敗に終わらせたくない!って思います。』『そうだよね、みんなも同じ思いだと思うよ。だからまだまだ数が上がると思うよ。』
☆前日まで・・☆ いよいよ本番の前日。朝早くMさんから電話『あの。。事務所にまだチラシがたくさん残っているんですが、もったいないので、今日スーパーの前に立ってチラシ配りをしようかと思うんですが・・・それよりも、家で電話かけた方がいいですか?』
そんな・・・この上彼女にチラシ配りまでさせられないよ!
『いや、それだったら、まだチラシを入れてない周辺の小学校が何箇所かあるから、断られるかもしれないけど、今日中に配れるだけ配ってみるよ。』 副委員長にKさんを誘って、最後のチラシ配り。 午後から事務所に帰ったら、思いつく限りのところにもう一度電話・・ いよいよ明日が本番・・・ でも、まだ300の大台には到達していなかった・・ 『大丈夫!当日も動くから!!』
☆120点だよね!!☆ そうやって迎えた本番。 案の定、当日受付は大忙し! 実行委員だけでなく、一般会員さんも声をかけてくれて、1枚、2枚と会員外の参加者を増やしてくれていた。 そして、いつものことながら、受付や会場係、駐車場係で、子ども達も大活躍。 もちろん、舞台の上のどんぐりたちも思い切りはじけてくれて、お客様は大満足。 頑張ってきた実行委員達は、子ども達の歌声に思わず涙、涙。。。 生の舞台をはじめて見に来てくれた人たちがとても多く、大人も子どもも素敵な感想をたくさん残してくれた。
そして、気になる動員数は・・・ 4歳以下の幼児も含めたら350人以上! えっ?目標に達しなかったって? そうだね。。。でも、今回舞台に上がった子ども達はチケットを買っていないので彼らを入れたらほぼ400人。 最低目標数は達成しているんだよ!
もちろん、若干の赤字にはなった。。。 けれども、その赤字を補って十分余りある成果を今回の取り組みは残してくれた。
風が吹く…という感覚、あきらめないことの大切さ、一人じゃない!という手ごたえ・・・そして感動。
これからの活動をきっと中心になって支えてくれるであろうFさんやMさんはじめ若い委員さんにとって、この経験は何者にも換えがたいものになるはずだ。
だって、その感動があるから、私やSさんはいつまでたってもこの活動から足が洗えないんだもの・・
委員長

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