- 2009年01月26日(月) 動物の形への 偏愛といってもいい、これはいつからだろう。 子供のころにタヌキっぽいぬいぐるみを持っていた。 「ダニの巣になる」というのが口癖だった母の防止策を かいくぐって手に入れた数少ないぬいぐるみで、 わたしはそれをとても大切にしていたような気がする。 もっとも、ご多分にもれず、今はどこにいったかわからないが。 以来、犬は飼ってはいたが、 べつに犬猫の形をしたものを欲しいとかさっぱり思わなかった。 いったい私という子供が欲しがったのは本と椅子だけで、 それ以外はというと、服ひとつ装飾品ひとつ欲しがらなかった。 むしろ「いらない」などと可愛くもないことを言って退けていた。 にも関わらず、私はいま幾つかのものを自分のものとして側に置いている。 ひとつは中国の怪物で竜と亀の間くらいの生き物の青銅文鎮。 ひとつはレザーのぬいぐるみの黄色いきりん。 ひとつは青い猫のボトル。 ひとつは黒猫の魔法瓶。 そしてここにカバの子を付け加えようかといま、悩んでいるのである。 わたしはわたしの家を動物園にしたいのだろうか。 -
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