- 2007年11月16日(金) かぜっぴきがなおらない 猫が帰ってこない。O・ヘンリーのヒロインじゃないけど、風邪を引いて寝込むと、見ていられるのはネットと窓の外だけだ。こういうときこそ誰もいないというのは都合のいいことで、自分とこの飼い猫でもない猫の帰りを待ちながら半日ぼけーっとしていても文句は言われない。 それで、ピッコロとピグマリオについて考えていた。 いやさ、ピしか共通点がないとかそういうことではない。ピッコロはまあ後においといて、ピグマリオだ。和田慎二の名作ファンタジー。 ええと、これはギリシア神話のピュグマリオンから名称をとっているのだが、このピュグマリオンというのは自分の作った石像の美女に惚れて、惚れた一念で石像を人間にしちまって、おまけに嫁にしちまったという、なんともトホホな王様である。この名前をとってピュグマリオン症候群=いきすぎた理想主義者、という名称まであるからますますトホホだ。 話をもどそう。ピグマリオだ。ちょっとこれ一大叙事詩だなあと思うくらいのストーリーテラー和田真骨頂の作品なのだが、運の悪いことに、わたしこれ小学校のときからリアルタイムで読んでたんだよね。 続々出てくるキャラクターのまあ、なんというか立っていることったら。これと指輪物語くらい出てくるキャラみんな魅力的な物語はないねえ。禁断愛っぷりでもまったくそうです。妖魔も精霊も人間もサイコー。いまでも名前言えるキャラいっぱいいる。 クルト、オリエ、レオン、ギルガドール、精霊オリエ、ガラテア母さん、ステファン父さん、メドゥーサ、マリウス、エルザ、シルヴァーナ、アスナス、リシェンヌ、キメラ、ギャルガ、あとなんだ。みんなこう、生身で生きてるって感じのするキャラたちだった。これはわたしが難しいこと考え始める前から親しんでいたからかもしれないが。 あ、もっかい読みたい。どっかにないかなあ。アマゾンだと全部ないんだよなあ。 -
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