- 2007年11月03日(土) 夕暮れを背に観覧車が回っている。 あそこに私の子供が乗っている。 そんな夢を見た、ちょっとアルコールが入った地下鉄車中。 子供を産む気も亭主も彼氏もないくせに、いったいどういうわけだろう。 しかし夢の中で、私はその古ぼけた観覧車の中に私の子供がいると そのように思ったのだし、それはなんともいえない感情だった。 母親が幼いわが子に向ける感情を疑似的に経験したのか。 あのやるせないような、愛しさがみつのようにあふれるような、 右の掌から湧き出し溢れて指を伝い、こぼれ落ちるような。 あれは生まれることもなく、存在することもない私の子への思いなのか。 咲かぬ花を愛するように、来ない朝を愛するように、 だとしたらわたしはいささか、哀れな生き物ではないか。 -
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