- 2007年05月17日(木) 休みでもないのに美術展 美術展 「大回顧展 モネ 印象派の巨匠、その遺産」(1500円) 国立新美術館にて開催中 平日の昼間だからと思ってたら甘かった。猛烈に甘かった。 乃木駅をおりた瞬間からすげー人。会場はさらに人。 モネの作品を軸に、その世代と後の世代への影響を展示していた。 1860年代前半からその最晩年まで、これまでになく多くの絵を見た。 空気感を描く、色彩というよりも光の加減を描くというのは彼の独創だ。 そして私は、あの数々の柔らかな光線と光と風を見ながら、 それらのすばらしさにも関わらず、小林秀雄の評を思い出していた。 はっきりとは思い出せない。 「もう仕方なくなって、最後は睡蓮ばかり描いていたのだ」 そんなようなことだったと思う。 確かに、ああした絵を描き続ければ、最後は庭の睡蓮を、そればかり ただただ描いているほかない老人になっただろうと妙に納得した。 つまりかれは人をも風景のように描くし、その風景にしてからが そもそもただ光と柔らかな光線の具合に過ぎないのだから、 これはもう、ただ移り変わる色彩と、穏やかな水があればいいだけの話だ。 モネの功罪について議論する力は私にはない。 ただ近代は、かれの目を得てはじめて世界を見たのだろうと思う。 かれが最初にかれの絵を描いたとき世界ははっと息を止めただろう。 雨が屋根を得て初めて歌い始めたときのように。芸術の力だ、それは。 -
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