- 2007年05月16日(水) 休みの火曜日に映画1本と美術館廻りと観劇。 これを遊び回るとひとは言うのか。5年分だ。とがめてくれるな。 映画 「ロストロポーヴィチ 人生の祭典」(1800円、アレクサンドル・ソクーロフ監督) 渋谷のシアター・イメージフォーラムにて鑑賞。 先頃亡くなったムスティスラフ・ロストロポーヴィチと、 妻ガリーナ・ヴィシネフスカヤの音楽家夫妻のドキュメンタリー映画。 ソ連における音楽的成功と政治的造反、政府による非難と亡命。 そして欧米でのさらなる成功と、すべてを貫く互いと音楽への愛。 夫妻の激動の歴史がわかりにくく配列されていた。 まあドキュメンタリーとしては失格の部類に入るのだが、資料としてOK。 特にロストロポーヴィチへのロングインタビューがすばらしかった。 かれはバッハについて語る。 「思考のスケールでも強さでも 誰も追いついていない作曲家がただ一人います。バッハです。 かれの無伴奏チェロ曲を弾くとその単純さに驚きます。 しかし人間業と思えぬほど天才的です。 まるで空や木、自然が作り上げたものを見るようです」 またガリーナの言葉についても多くのことが印象に残った。 彼女は最初の夫との息子を失った苦しみについて述べ、そして言う。 「わかりません。罰か救済かは誰にもわかりませんよ。 神は人間に苦しみを与えるのです。 …祈ることもできなかった。 祈りは成熟した信仰者には安らぎをもたらしてくれるけれど 18の小娘には無理。絶望と無力感だけ。 この世の誰にも必要とされず、誰も助けてくれない」 この夫妻が、その一方を失った悲しみを思う。 ガリーナは、今度は、祈りに安らぎを得られただろうか。 美術展 「モディリアーニとその妻ジャンヌの物語展」(1300円) 渋谷・Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中 パリのモンマルトルを舞台とするこのロマンチックな夫婦について 私はほとんど何も知らずに行ったのだが、それなりに面白かった。 モディリアーニがジャンヌを描いた肖像の美しさとともに、 ジャンヌの「こちゃ」っとした楽しい風景素描が良かったと思う。 彼女は油彩より水彩の画家だなーと思っていたら、しまいのほうに 何枚か水彩が出てきて、とてもうれしかった。 演劇 「薮原検校」(3500円、演出・蜷川幸雄、出演・古田新太など) 渋谷・Bunkamuraシアター・コクーンにて上演中。 当日券で立ち見する。3時間10分立ち見する。 はっきり言って疲れた。そして好き嫌いでいうと嫌いだった。 ひとつには承前が長すぎる。ひとつには滑稽さがない。 いらんエピソードを削り、いらん歌やなんやの部分を削り、 盲目という欠陥と、滑稽なほどの強欲さを併せ持った強い主人公なのに どうしてこうちぐはぐで見せ切れてない後味の悪さを残すのか。 最後は拍手ひとつしようという気になれなかった。 面白かったのは早物語くらいかなあ。 黒子を使った演出は斬新でよかったが、脚本が悪いのか。 古田はいい役者だが、うーん。 次の休みは歌舞伎か能か文楽かコンサート行こう、全部でもいいな。 -
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