- 2006年09月09日(土) 前日分の日記冒頭に、例によってうそんこ出典を飾ったら、 当を得た問いが落ちてきたのでいいわけしてみる。 確かに、擬古文で書く場合は、「笑う」はおかしい。 「笑ふ」「笑ひ」となるはずだ。 にもかかわらずそうはしなかった。なぜか。 意図がある。つまりアレは引き込み線だ。 物語の時制につっこむための助走ランなのです。 「竜は笑う。その笑いたるや地底の闇より吹き上げる冷風のごとし。 喨々として世界のすべてを静まらしむ。竜の名を死といふ」 さて、最初部分。 「竜は笑う」 現代文と変わらない。読み手は違和感がない。先入観がないからだ。 「その笑いたるや地底の闇より吹き上げる冷風のごとし」 ここでもほとんど現代文と読めるが、「ごとし」は少し響きが重い。 「喨々として世界のすべてを静まらしむ」 「しむ」は完全に擬古文だ。ここで時制は鋭く物語りに踏み込む。 「竜の名を死といふ」 物語の時制に到達した。この傾斜の経路だったのです。 文法に背くときは、どんなに妙に見えても、意図がある。 妙とみられればそれまでだけどさ。 どうですか? いいわけっぽい?(笑) -
|
|