- 2006年06月09日(金) マーリドは天幕に伏して眠り、夜明けの気配に目覚めた。それは明るさでなく音色でもまたなく、ただ水のような気配に過ぎなかったが、彼の鋭敏さはそれをかぎとる器官を持った。立ち出てみれば、かすかに黎明の風が頬に触れていった。ふと振り返り、マーリドは言った。 「待っていたのか」 天幕の前に立っていたのは赤皮のムダールの若い公子だ。明らかに不機嫌に、両手を握って立っている。 「待っていた、話をしよう」 マーリドはかすかに笑った。夜半、マーリドが疲れて天幕に戻るときもなお歌と酒に酔いしれていた若者たちのうちにこの公子も混じっていたことを思い出したからだ。そういえば、まだ公子の周囲には淡い酒の香がある。 「話をしよう、だが後で」 「今ではならぬと」 「酔うた男と話をする慣習(ならい)がない」 公子はいっそう不機嫌に立ち、マーリドは顔を洗おうとその傍らを通り抜けた。やがて井戸のかたえにたどり着き、顧みれば東の空はほの明るい。ほの明るく、掲げられた黒い旗は砂漠の木のごとし。 思いつきで書いてたら、ムダール坊やが気の毒になってきた。 名前くらいつけるべきか? 性格もできてきたし。 書きながら考えるのはわたしの悪いくせだ。でもわかりきったことなんか、 そんなもの書く気にもならないもんねえ。 ドイツ、攻めはすげーのに受けはだめか?(確信犯的誤記アリ) -
|
|