終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2006年05月04日(木)

Calling...

おいで、ジンニーア
世界は春のうちにまどろんでいる
新緑は木々を煙るような輝きのうちに包んでいる
おいで、そしてごらん
こんなにも、こんなにも世界は美しい


  いまこのとき罪のない無数の命が消えていっている
  あらゆる邪悪が疥癬のように地下を張っている
  ジンニーア、おまえは流れる血をじっと見ている
  瀕死の苦悶や暗い思いやむっとするようなこもった絶望を
  おまえは身じろぎもせず見つめている


ジンニーア、ジンニーア、ここにおいで
太陽は明るくめぐっている
木漏れ日はまだらに石段に落ちて、子供らは笑っている
おいで、そしてごらん
こんなにも、こんなにも世界は美しい


  おまえはいう、悪はある、ずっと昔からあった
  悲しみも絶望も絶えたことはなかった
  ジンニーア、おまえは生真面目な目でいう
  それでも日はめぐり月はめぐり
  人は生まれ死んでいった、そしていまも


ジンニーア、わたしのおまえ
おいで、ここへおいで、わたしはここにいる
ここにいてどこにも行かない
喜びや安らぎと同じほど悪も死もありふれた世界で生きている
生きて、そしておまえを待って



  ジンニーア、この声をきいたなら


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