- 2006年02月06日(月) 忍びのパスワードとIDがパソ乃さんと一緒にご臨終なので、 とりあえず応急処置の更新として拍手を全部とっかえました。 1ユニコーン 2スフィンクス 3サラマンダー 4ケルピー(海馬) 5バンシー こないだのアンケートをもとに妖精・妖怪シリーズで製作。 なんつーかアレだ。かっぱとか入れればよかったよね。 前の拍手のちびククは、そのうち上げよう。 もし読みたいという向きがあったらひとことでどうぞ。 日記にでものっけます。 「父上は雄弁の才に恵まれておられるのに、なにゆえ何も言われぬのです。お心は存じておりますが、こうも黙っていることに意味がございますか」 マイズロスの言葉に、フェアノールはのろのろと向き直った。重い悲嘆、苦い苦渋がその上にあって、マイズロスは苛立ちさえ覚えた。誰よりも強く賢明な父が、こうまで自らを虐げていることに対して。 「すべての悲しみには根があり、正しく語ることは破滅をもたらす」 「黙っていては始まりませぬ!」 「おまえは賢い。おまえの言葉は真実だ」 フェアノールは長子を見ない。そのかみ、フィンウェ王家の最初の公子が炎の精と名づけられたのは魂のうちの激しさのためだったという。だがその激情が解き放たれることは稀だった。皆無であったといってもよい。七人兄弟のうちもっとも側近く仕えるマイズロスでさえ、父の裡の炎は炉を隔てて知る熱のよう、ぼんやりと感じられていたにすぎない。例えばこんな言葉で。 「だが運命がくれば、なべて真実は道を譲る」 マイズロスは黙した。フェアノールは、腰掛けていた長椅子から立って、窓の方に歩み寄る。銀の時刻の終わり近く、至福の国のもっとも暗い時刻。夢幻のように時節は移る。マイズロスは父の足元に落ちる影を見ていた。 「マイズロス」 振り返らぬままにフェアノールが言った。 「運命が来る。遠からず、運命が来る。そのときわたしはお前たちを弊履のように捨てるだろう。世の規範を乱し、善悪の掟を破り、血を流すだろう。だが覚えておいてはくれまいか」 マイズロスはひどく深い孤独を感じた。なんという孤独だろう。父の周囲を巡っているのは。あまりにも遠くが見えすぎ、あまりにも愛しすぎ、それでいてその本質は炎。振り返った父の目は、乾いている。涙などもうずっと昔に流し尽くしてしまっているのだろうと思われた。 「お言葉に従います」 「愛しているのだよ。マイズロス、おまえも、おまえの弟たちも。父上も、母上も、わたしの弟たちも。愛しているのだ。すべてノルドの民を。運命がきてわたしを押し流したとき、おまえはそれを忘れないでいてくれ」 マイズロスは進み出て父の手を取った。器用で強い、だが炉の火に傷ついた手だ。生み出された美に驚嘆するものは、この手の悲しみを知るだろうか。すべて生み出した瞬間にその砕かれることを知る偉大な鍛冶師の。 「覚えております。わたしの生きてあるかぎり」 父フェアノールは、わたしの死のことも知っているのだろうとマイズロスは考えた。そして哀れむ。取った手をこの頬に引き寄せると、悲しむような微笑が父の上に漂った。 逆はときどきみかけるが…。ごめん、フェアノール総受けだと思う。 フェアノールはギリシア神話の女預言者「カッサンドラ」っぽい、 あらかじめなんでも知ってるが、変えられないジレンマ持つエルダール、 マイズロスは図太くて、根性のある英雄タイプです。 -
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