- 2005年09月15日(木) 「HELLSING」(平野耕太、少年画報社)の増刊号をうっかり入手。 以下、ネタバレにつき。 この増刊号の新作パートで、寡黙な大尉が人狼(ヴェア・ヴォルフ)ということが明らかになった。半分人間で半分狼という「化け物」である。 歴史的にはヴェア・ヴォルフという名は後にナチスの残地諜兵としていわばゲリラ的な戦いを行うものたちに付され、ゲッベルスによって過剰な宣伝が行われた。作品中ではミレニアムの軍中で「戦鬼の徒」と呼ばれ、強い特殊な能力を持ったリップヴァーン・ウィンクル中尉、ゾーリン・ブリッツ中尉、シュレディンガー準尉の三人がこの称号で呼ばれている。彼らの能力はミレニアムが人工的に作り出す吸血鬼ともグールとも似ていない。 それで思うのだが、この三人のミレニアム尉官は、大尉の子供たちではないのだろうか。嫁がいったい誰か、食われないのかという疑問はともかく、作中の純正化け物の希少さからして可能性が皆無ということもあるまい。 そこで、提案である。 父親:大尉 母親:?? 長女:ゾーリン・ブリッツ中尉 二女:リップヴァーン・ウィンクル中尉 長男:シュレディンガー準尉 父親の友人:少佐(本名モンティナ・マックス説あり) 父親の友人:ドク 父親の喧嘩相手:ウォルター、アーカード、ヘルシング卿 この家族の、ホームドラマを書く。特に子供たちがチビな頃。 …あーいや、ムリよね。ええムリよね。構想だけよ。書きませんとも。 親父(超大型狼バージョン)の肉球をプニプニする娘やら息子の絵が頭に浮かんじゃったなんてことは全然ないから! 親父(狼)の背中にのっかって森に散歩に行く三人姉弟のわきあいあいとした姿なんて! ああもう! いつもにこにこそばかす黒髪リップヴァーン、金髪突っ立ちゾーリン、泣き虫猫耳シュレディンガー。子供らを舐めて毛づくろいする狼親父。 永遠の暗がりに彼は横たわる。横たわっている。化け物であるというのはそういうことだ。行くところすべてが暗がりであり、邪悪であり、穢れている。彼はそれを苦にしない。真正の化け物というのはそういうものだ。 手を伸ばせば夜の湿気が指先に触れる。耳を澄ませば遠くの扉の閉まる音。目が見るのは森の奥の寝静まった小鳥の巣。足を忍ばせてつがいのどちらかを奪い去るのはたやすかったが、彼はそうしようとは思わない。鳥たちの子育ての季節につがいがどちらかを欠けば、その一腹分の雛たちまでも餓死することになると知っていたからだ。 彼は夜に、長い尾を巻いて、横たわる。豊かな夏の夜に。 -
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