終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2005年03月13日(日)

店じまいするカフェを、街角に立って見ていた。
運び出される椅子や扉に聖堂騎士団の紋章がついていた。
あれっと思って隣に立ってたマルチェロに聞いたら、
「赤字の店を経営しておくわけにはいかんだろう」と諭された。

 という夢を見ました。
 経営多角化してカフェまで経営していたとは…さすが金の亡者。
 でも家具に金をかけたいいカフェだったので閉店は残念だよ!


クイーンのベストと、黒人霊歌とマタイ受難曲を買った。なんだそりゃ。
音程のない私にはどんな音楽も本当の意味では音でさえないと言ったら、
いったいAさん、きみは面白がるだろうかね?
音は私にとっていわく言いがたい啓示のようだ。
その本質をけっして理解できない世界の秘密のようだ。
しかもどれも同じだ。歌詞がなければどれがどれかなんてわからんよ。

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『悪魔が暗い翼を広げるのを私は見た。その翼は天の端より端に届いた。
 見下ろす目には絶望と怒りが燃え、鞭打たれる星さながら輝いていた』

 幽閉の男は書物から視線を上げた。幼いころから幾度となく読んできた聖典ばかりがその長い虜囚の日々のために残された書物だ。塔の部屋は広くもなく、高い窓は遠慮なく豊かな光を満たしてくる。『汝敬虔なれ』とは文字ならずしてこの場所に深く刻まれた言葉だ。
 悪魔を気取るつもりはない、と、男は皮肉をこめて考える。生きて虜となる辱めをあえて忍ぶものに自らをそのように言う資格はない。あのとき地の底に落ちて死に霊となってなおも憎しみを燃やし続けていれば自らをそう呼んだかもしれないが。だが、それでは。
 新法王が彼を封じ込めた理由についてはわかりきっている。なまじ裁判にかけて片棒をかつがせた悪事について口外されては困るというのだ。『悔い改めの機会を与える』という口当たりのいい口実で幽閉し、ほとぼりの冷めたころにでもこっそり暗殺する腹だろう。だがそんなことはどうでもいい。
 自分がここに生きている意味はどうだ? 死ぬなら今日にでもできる。今すぐにでも。歯でもって舌を食いちぎるだけの勇気を持ち合わせていることについては疑いはなかった。だがそうはしていない。これはなぜだ。それどころか眠る間を惜しんで聖典を開き、そのなかに何かを探すよう焦燥に駆られて読みふけっている。これはいったいどういうことだ。
「救いでも求めているというのか」
 低い声で囁いてみて、男は厳しく眉を寄せた。口に出して言葉にした瞬間にそれが正しいこと、まさに彼が希っていたことであるとわかったのだ。彼はむしろうろたえ恐れて粗末な椅子から立ち上がった。
 だがいかなる救いがあるというのだ。この手で罪なきものを殺した者に。邪悪に手を染め、あまつさえ暗いものを呼び起こしさえした者に。今もなお世界の四方で彼のなした悪が涙を呼び、悲しみを広げているというのに。
「あのような悪の代価が地獄であることは疑いないではないか。厳しい天の主より支払われるにあたって永遠の責め苦こそ代価に似つかわしい大罪ではないか。今さら救いなど…」
 そのとき鳥の羽音がして光が一瞬翳り、高い窓を打ち仰いだ目を光が打った。マルチェロは声もなく後ずさった。いまだ世界は彼に光を奪わず、大気を奪わぬ。これはどうしたことだ。これは。神の前に罪ではないとでもいうのか。否、罪であろう。まこと罪であろう。善なること全き神の目においてどれほど胸痛ましめる罪であろう。ではその慈悲は。その愛は。
「……」
 マルチェロは膝をつき深くうなだれた。まこと面を上げるに耐え得ぬ愛であった。罪人にもさらに呼びかけられる声の強さよ。我がもとに戻れとは。夜の最中に迷ったものの上にさえためらいなく。しかもその声は幾度も響いたのではなかったか。初めは母の声をして、一度はオディロとして、また弟ククールをして。マルチェロはもはや身動きもならなかった。強情と諦観は仮面のごとく落ち、堰を切ったよう涙は落ちる。
 揺るがぬ愛は確かにあった。求めて得られぬと泣いていたものが。しまいには力ずくで手に入れようと願ったものが。なんということだ。常にそこに。


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もう一つ、夢の話で思い出したので追加。
なんでか知りませんがぼろんちょのククールが突っ立ってるんです。
で、私が救急箱探しておろおろしてますと、マルチェロが、
「おまえ、肋骨見えてるぞ」
…。ぱんつみえてるぞってんじゃないんだからさ!お兄さん!
というかククールあれですか、腐った死体?腐る前の死体?ぎゃあ!


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