終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2004年08月22日(日)



主将は物珍しげに深紅の優勝旗を見上げた。かびくささが鼻についた。
スタンドを見た。見たこともない同級生が彼の名を絶叫している。
勝利は退屈で、やりきれなく気まずく、うんざりするほど長たらしかった。
こんなことなら負けた方がよかったかもしれない、と、彼は考える。
そうすれば少なくとも今、退屈はしていないだろう。

なあ、と主将は言った。俺たちはいつまで、馬鹿面下げて立ってればいいんだ?
そんなこと知るもんか、と、副主将が答えた。この盾、重いったらない。
だが、と、またもや主将が言う。俺、腹減ってるんだ。もうはらぺこだ。
俺もだ、と、副主将が答えた。今なら、世界中の食い物が食えそうだ。
二人は顔を見合わせて、笑った。他人には幸福と見えただろう。


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