終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2004年06月19日(土)



でかくしていい写真は女子供の顔だけだ、と、私は思う。
風景なんてのはミニサイズでよい。花もそう。
空だの雲だの花だの、そんなものは「フーン」と一瞬見るだけのものだ。
そんなものは印象としてアタマの中で再生産されればいいのである。

しかし、この写真は別にいやがらせではない。

那須町の史跡「殺生石」――
美しい女に化身してインド、中国、また日本で悪事の限りを尽くしたという
金毛九尾の狐が追い詰められて石となり、毒気を吹き上げるという伝説による。
この石の周辺に並ぶ無数の地蔵を撮った。
同じ顔をした地蔵に味気があるかといわれればおそらくないが、
地蔵の足元を見て頂きたい。やや見にくいが、五円玉が二つある。
この五円玉が周辺に充満する硫黄ガスによって青く変色している。
その青さが、この写真の場所にある種の恐怖がわだかまることを語っている。
だからこの写真は、大きくしてもよい。私にとって、理由とはそういうものだ。


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