終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2004年01月19日(月)

青白い神の家。



「ねえ、どうして電話に出ないの」
 床に膝をついて朝食のケースを開けている私の頭の上で、ジンニーアが言った。
「電話って、何のことさ」私は顔を上げずに言った。
 本当のところ、私はわかっていた。ジンニーアもそれを知っていた。それで私とジンニーアは我慢比べを始めたわけだが、幸いなことにケースの蓋は開けるのに手がかかり――つまりその分私が有利だった。ジンニーアが言った。
「あなたが悪いのだから、電話を無視する権利はないのよ」
「権利はないね」私は答えた。ケースはようやく開き、私は顔を上げた。
「私は電話を無視する権利はないね。怒る権利もね。私が悪いのだから」
 それから私は付け加えた。「それでも私は怒っているらしいよ」
 ジンニーアは肩をすくめて笑った。「そういうこともあるわ」
「そうだね。まったくそうだね」私は言った。「因果律とは嘘だよ」
「生まれたときから不幸な人間もいる。理由もなく、必要もなく。
 最初と最後は物語の中にしかない。それだってひとが発明したのさ」
「ええ、そうね」ジンニーアは言った。「さあ、朝食にしましょう」
 私は頷いた。ケースの中には星が三千ばかり光っている。私は匙を添えた。


-



 

 

 

 

ndex
past  next

Mail
エンピツ