- 2003年07月04日(金) 幕間。 シルマリル好きでも「ハレス」の名前がぱっと出てくるひとはきっと少ない。 「黒髪のカランシア」については……悪役、だろうなあ。覚えてても。(涙) 1: 『シルマリルの物語』には実は面白いしかけがしてある。 エルダール(エルフ)の神話・伝説・歴史集という趣きで語られる。 物語の記述のメインとなっているのは、 エルダールのうちノルドール族とシンダール族である。 ちなみにこの二つの一族はあんまり仲が良くない。 具体的にはノルドールがシンダールをちょいと見下しているような関係にある。 で。 『シル〜』自体は、シンダール族の伝えたものという体裁になっている。 ここで、深読みの余地が出てくる。 ノルドールについての記述を、もちろんそのまま飲みこんでもいい。 しかしそこで隠れたものを読者が想定してもいいのである。 そう考えると、実に、面白い。 2: カランシアは、『シル〜』中部分的にも主役や主役級の扱いを受けたことがない。 いわば地味なキャラである。おまけに枕書きがヒドイ。 初出で「黒髪のカランシア」(評論社『シルマリルの物語』p118)。 「兄弟たちの中でも最も気が荒く、怒りっぽいカランシア」(同p201) という記載もある。これで「単細胞」と刷り込まれてしまう。 しかし数少ない発言や事跡を追ってみると、 確かに暴言吐いたり戦に負けたり臣下に裏切られたりしているが、 いわゆる「単細胞」として読者に対して印象付けられるシーンは、 シンダール族に対するきっつい発言とその周辺だけなんである。 それ以外を読んでいると、人物像として「単細胞」には 相矛盾すると思われる部分がちらちらある。 こりゃ面白い。 というので独自のカランシア像を勝手に作ってみた。 というか明確にしようとして「Hales」を書いている。 しかしいかんせん、小説書くのにはあんまりにも長いブランクが…(苦) 3: トールキンの物語が素晴らしいのは、その言葉であり世界である。 歩みを進めれば進めるほど新たな風景が開けてくる。 ヲタクにはたまりません…… -
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