終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2002年06月07日(金)

マージナル・ワールド、マージナル・マン。
砂漠メモ第4段(手抜き?)


1:
「跳びネズミをつかまえに行くんだ、トーチを持って。
飛びネズミは強い光をあてられると動けなくなるから。
そこを捕まえるんだ」

「砂漠ギツネの足跡だよ。
そら、二頭連れ立って。
家族なんだ――」

「これはネズミじゃないよ。
イヤな匂いのする別のヤツだ。
ネコに少し似ている――」

「砂漠ギツネはネズミや跳びネズミを食べる。
ジャッカルはそういう小さな生き物も食べるけど、羊も食べる。
だからノーマッドはジャッカルを嫌うんだ」


2:
「父さんと母さんと、兄さんが一人、姉妹は三人いるよ。
皆、好きだ」

「この砂漠はそんなに広くない。
南北に四十キロぐらい、東西に十五キロくらいだ。
家族はもっと南の方のずっと大きな砂漠に住んでる」

「サハラにはもう四年、雨が降っていない。
雨が降るとそこらじゅう水浸しになって泥海みたいになるけど――
ノーマッドは雨が好きだよ。
砂漠が緑で覆われる」


3:
「今日はあまり星がきれいに見えないね。
風があるから――砂のせいだ」

「ベルベルとアラブ?
違うよ。
スペインとフランスくらい違うね」


4:
メルズーガからメクネスまでは天候にひどく祟られた。
日中、アトラス山脈は幾重にも立ち顕れ美しくも異様であった。

日が暮れると気温は急激に下がり、
雨と雪と霧が吹き付けた。
視界は悪く、中央線がわずかに見えるだけ。
――よく無事だったものだ。


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