- 2002年05月10日(金) スケッチ:パート�� ――室の前のベンチ。 蹲るように座っているのは、ひとりの女性。 前髪はうなだれた顔を覆うように垂れ下がる。 もう長い間、きっと身じろぎもしていない。 悲しみと絶望は、どれほど、深い。 部屋の奥で――と対して座っていた少年の目の、 あの熱を帯びた――が、 どうかひとときでも悔恨に、あるいは哀れみに満ちて、 その――に向けられる瞬間がありますよう。 願います。 スケッチ:パート�� 何のことはないアパート。 ただ、2階の一室の窓だけが――くすんでいる。 煤けている。 ここで――たのだ。 一人の娘が――となり、一人の女が――となった。 世界は何一つ変わらなくても、 ここで一つの悲惨があった。 誰もが忘れても、けっして忘れないひとりの少女がいる。 彼女はこの世界、全ての人と同じ空の下で生きてる。 どうか、どうか。 彼女に幸いのありますよう。 悲しみに倍する、幸いのありますよう。 ――願います。 結局、人間にできることは少ない。 誰にも出来ないことが多すぎる。 それでも。 それでも――願うことだけは、止めない。 -
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