- 2002年04月25日(木) 四月は、一ヶ月間、ずうっと、研修だった。 で、同期どもと、一緒だったのだね。 普通、内定が決まったら、 その段階から顔見知りくらいにはなってるものだけれど、 下手したら飲み仲間くらいにはなってるものだけれど、 私、大阪で採用されたくせに東西交流とやらで東京にやられたから。 だから、四月一日、みんな、知らないひとばっか、だった。 で、25日まで。 その次の日から、もうみんな、ばらばらで。 ――たった、一ヶ月だったんだね。 それでも、もうけっして、忘れないね。 うん、だって忘れられないよ。 バカばっかりだったもの。(笑) 例えば、天下に名だたるT大卒A。 「Aで〜す。飲みま〜す。潰れま〜す」 ……ヲイ。 六時半でベロベロかよ。 きみ、とても真っ直ぐだね。 とても真っ直ぐで、どうも、私の弟みたいだ。 遅刻魔Oのこと陰日なたなく、 「俺はあいつを信用しねえ」 とか、言ってて、皆から諌められてた。 わかるんだよ、きみが正しいよ。 時間を守るのは、社会人の最低常識、そうだよ。 ――うん、そうだけど。 いいさ、きみは真っ直ぐに育ってきた子供。 これからさんざん苦労、すればいい(笑) また、会おう。 私より年下のくせにスケベオヤジ入ってて、 宴会大魔王で、オールマイティで、苦労人の、N。 きみはとても、やさしい。 バカやって騒いで、そんな中でも、 誰にも気を使わせない仕方で、みんなに気を使ってる。 向上心も野心もあって、バイタリティもあって。 きみはとても、やさしい。 そして、強いね。 ゆっくり、話ができたらよかった。 きっと、とてもたくさんのものを、きみは背中にしょってた。 きみがきっと一番の、出世頭、だろうね? ……ギャンブルとか、女で失敗、しないように。(笑) アメフト学科卒(笑)の、Y。 脳味噌まで筋肉系で、好きな言葉は純愛、のきみ。 酔っ払った私が確か思いっきり蹴っ飛ばした(ヒデエ)はずなのに、 私の足首の方がイカれて、きみは痣一つなかった。 泣いてたね、お別れ会で。 お酒飲んで、真っ赤な顔になって、さ。 泣いてたね。 バスの声音に惚れてたよ、でっかい体がうらやましかった。 なにより、うん。 殺しても死なないきみの体力が……。 嘘だよ、きみは誰より、純情だ。(笑) いい嫁さんもらって、帰ってこいよ。 クールで頑固でシュールなMちゃん。 きみの見る夢、一度のぞいてみたい。 クールだなんて言われてたけど、知ってたよ。 きみ、子供なんだね、ほんとのこと言っちゃいけないと思いこんだ。 わかっちゃうよ、そりゃ。 だって、若い頃の私と似てたもん。(笑) きみが本当に、地面の上に立って、自分自身となって、 そうして歩き始めたら、きっと、とても―― イイ女になるんだろうなあ。 あ、遅刻には気をつけるように。(笑) 人事さんいわく不思議ちゃんYくん、及びHくん。 ごめん、一まとめにして。(笑) だって二人とも関西出身でゼミまで一緒で背格好ほぼ同じでしょ、 顔もなんとなく似てるしさ。 よく間違えたね、物静かな二人。 Hくんの視線、とても深いね。 その思考は大人の静かな深みと、子供の清潔な鋭さ、持ってる。 きみの言葉は傾聴に値する。きみの視線の先は見るに値する。 Yくんの言葉、空気、とても柔らかいね。 ついつい頼ってしまいたくなる。 人間というものを、条件つけずに、見る目だね。 なにかな、癒し系?(笑) 二人とも、また会おう。 また会おう――もう間違えないよ。 さて、うさんくささでNo1、 ひょんなことから判明したが、同郷で私のいとこのはとこなY。 うさんくさいよねえ、きみ。(笑) きみの美学は面白い。 きみのエンターテイメント至上主義は面白い。 論理の立て方も言葉の運び方も、秀逸だ。 そうだよね、政治家志望だっけ?(笑) でもね、そう。 こんなこと、面と向かって言わないけどね。 世の中を、なめちゃいけない。 もしかしたらきみの方が正しいのかもしれないけれど、 ――でも、世の中というものを、なめちゃいけない。 そうだね、きみはきっと、わかりきってる、とか、言うでしょう。 わかって、るのかなあ? 意外に素直だから、わかってるのかもしれないなあ。 とりあえず、女性問題には気をつけて。 坊主頭と繊細な神経がグッドな加減でミスマッチ、Nくん。 豪快で、身体張って笑い取るあなたも大好きだけど、 その目の奥の不安と、傷つきやすく内に向かいたがるあなたも、好きだよ。 あまり、ためこまないで。 あまり、閉じこもらないで。 そんなに、笑いながら。そんなに、ふざけながら。 大丈夫、大丈夫だから。 ねえ、同じだけの傷にも、きっとあなたは最も苦しめるひとだね。 ――その繊細さがいつか、あなたの強さになるように。 願ってる。 とびっきりの美人、Oさん。 才色兼備とはこのことか、って、思ったね。 うん、でも、わかってる。 あなたはそうしたもの、投げ捨てられる強さ、持ってる。 だから、私はあなたが好きです。 女を磨きたいと言いつつ、もっと大事なものを持ってる。 そのためなら、あなたはきっと、マニキュアも、お化粧も、放り出せる。 お化粧があんなに映えるあなたなのにね。 きっと、自分にあった方法を、楽しみながら見つけてきたのにね。 あなたが目に見える以上の存在だってこと、うん、わかってた。 もっと話、したかったね。 私なんか、女だって自覚放り出してるけど、 あなたは女であり、しかも以上のもの、です。 あなたです。 次にあったときは、結婚式の写真、見せてよ。(笑) 格闘家Nくん、柔道家Iくん。 二人で、筋肉談義に花咲かせてたよね。 「一番いいときの自分の身体知ってるから、しぼんでくのが寂しいんだよな」 「そうなんだよな、しょうがないんだけどさ」 「俺、三月、ジムにずっと通ってた」 「あ、俺も。柔道ばっかしてた」 ……もしもし、きみらナルですか?(笑) わかってるって、うん。 きみらにとって、私は多分(いやまず絶対)苦手なタイプ。 なんで?って聞いたら、困ってたねえ。 まあ、だいたいわかるんだけどさ。 私、きみら二人より背、高いもんな。(笑) ああ、わかってる。それだけじゃないね。 私はスポーツマンの敵だからね。 でもまあ、Nくん、きみはとりあえず、もう2年くらいは一緒だから。 慣れてよ?(笑) 出先機関と名前が同じ、ってだけで、配属決まったCくん。 上層部を恨め。(笑) いや、でも、すぐ名前覚えてもらえていいじゃん。 ん? わかってるよ、って? はいはい。 顔だけ見たら、新人とは思えないよねー、とか言って、困らせた。 いや、だって、笑って許してくれそうなカンジだったからさ。 実際そうだったじゃない。 私より年下のくせに、そんなに人間、デキてるのはなんで? 酔っ払ってもほぼ変らない。 努力家で、真面目で、んでもって……彼女一途なきみ。 子供、きっときみとそっくりだろうなあ。 でも、あんまり所帯じみるなよ、年齢ますます不詳だぞ?(笑) 一番やさしい目をしてる、Aちゃん。 あなたはあんまり、やさしすぎる。 打たれ弱いなんて、自分で言ってて。 ――あなたはあんまり、優しすぎる。 お別れ会、Yと一緒に泣いてたね。 ちょっと、うらやましかったよ、泣けるあなたが。 泣いて、悲しんで、別れというものを、受けとめて。 ――それでも明日になったら、きっと鏡の前、気合入れてるね? 頑張ろうね。――頑張ろう。 身体には気をつけて、カゼ、引かないで。 ムリ、しないで。 また、会おう? 一番線細いくせに最年長、Nくん。 神経質かな?と思ってたけど、実はそうではなく。 トンデモな座談の名手でした。 食わず嫌いしてごめんなさいでした。私の負けですごめんなさい。(土下座) 突拍子のない会話の飛ばし方してるあなたは、うん、配属部署向きです。 是非是非ウィットに飛んだ仕事をしてください。 でも、あんまり飛びすぎるとわかんないぞ?(笑) 上司にしても部下にしても楽しそう……。 もし異動で下につくことあったら、きっと退屈しないだろうなあ。 でもやっぱり…… きみ、嫁さんもらうよりは、嫁に行くほうが向いてそう……(こそ) さあ、私たちは羽生えそろった雛。 巣から出たばかり、風にこの身体、晒してる。 不安は高い。願いは更に高い。 飛ぼう。 落ちてもいい。飛ぶんだ。 ――高く。 きっと、最初の一歩から、こけたりするんだ。 うっかり飲み会の最中に挨拶の電話をかけてしまった私の当座の上司談。 「ああいいよ、気にしないで。 これからもっと面倒かけられるんだから」 ――ごもっとも。 なにとぞよろしくご指導、ご鞭撻のほどを……(ひーこら走るドンソク) -
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