- 2002年03月23日(土) 人から好かれるということが、ひどく居心地が悪い。 好きじゃない。――だって。 きみはナイフを渡すのだ、私に。 好意とは、きみの急所のひとつだ。 そんなに簡単にさらけ出してはいけない。 私にナイフを渡しては、いけない。 私はときおり、無造作に、乱暴に、気が向いたという理由だけで―― そのナイフを振り下ろすから。躊躇いもせずに。傷の痛みなど思いもせずに。 もっと悪いことには気まぐれに。 だから、きみはもっと―― 警戒するべきなのです。 人間不信なんだってさ。 自分不信とどう違う? 私はただ、如才なく振舞うことを学んだばかり。 きみの信頼には値しない。 きみの好意には値しない。 きみが私の叫びを好むなら――きみは私の独り言を好むのだ。 きみに対したとき、わたしは独り言など言いやしない。 「きみ」のまえで――そんなことができるわけもない。 独り言を言うのは、一人のときだけだよ、決まってるじゃないか。 きみが目にするのは如才ない微笑と差し障りのない言葉だけだよ。 無造作に肌を晒さないで。 無造作に細い首を晒さないで。 血を流したくなるのが怖いから。 -
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