- 2001年12月05日(水) 岩波ポケット・ブックス(多分)の。 1: 恋愛について、というアンソロジーを、 論文の休憩時に、ちらちらと読んでいた。 倉橋由美子の文章を、私は非常に好きなのだが、 彼女のエッセイ(?)が載っていた。 そのエッセイ、は。 ……彼女がこれまで書いた6通の手紙から構成されている。 2: 一通めは、非常に歯切れの良い。 結婚というものに対する少女の嫌悪感と、 彼女を理解しない鈍感極まりない男への、突き刺すような侮蔑。 二通めは。 弱さなのか、強さなのか。 自分が相手を愛しているのか、どうか――信じきれない。 その魂の、のたうつ、ような。 叫び。 三通め。 喜び。 結婚という様式に縛られることのけしてできない、 純粋な――あるひとつの感情が、二つの魂の間に結ばれている。 四通め、で。 終焉。 あれほど高鳴っていた感情はどこへいったのか、と。 戸惑いさえ、感じられる。 ――置き去りにされたよう。別れを告げて。 残りは省く。 3: 恋愛を、結婚という様式によらず、ただ互いを。 ただ互いを常に、日ごとに、選びつづける、関係とするなら。 世の多くの「夫婦」は、存在しえない。 それは、青春の論理だ。 最も純粋なエナジーがそこにある。 4: カラマーゾフのイワンの語った『大審問官』の物語を思い出す。 そこで糾弾されていた自由、恐るべき自由。 そのものではないか? ならば、やはり、老いた大審問官も必要だろう。 その恐るべき災厄に似たものから人間を遠ざけるためには。 多く人間は、そのようなものに耐えない――のだから。 -
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