終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2001年10月23日(火)


タトエバ。
私ハ夢想スル。

ドコカニ深イ井戸ガアリ、
ソノ水ハ冷タク澄ミ
私ノ渇キヲ癒スダロウト。



『ワタシ・ノ・イナイ・セカイ・ニ・ユキタイ』



ドコカニ一ツノ花ガアリ
美シイ赤イ花ガアリ
ソノ花ハ私ヲ待ツダロウト。

ソノ花ヲ見出スコトヲ
私ハ夢想スル。




憧れを失ったときから、悪が始まる、と、
『鏡の中の鏡』の、青いジンは言う。

違う。

憧れを失った瞬間に、
ひとは生れ落ちる。

どこまで行っても
雑踏と人いきれしかないと、
無間の孤独と人間しかいないと、
そう知った瞬間に、
ひとは生れ落ちる。

深い井戸も赤い花もないと
そうと知った瞬間に、
ひとは生れ落ちる。


それがどうした、私は生きよう、と。


強い目で天を睨み、
そう宣言したときに、
ひとは生れ落ちる。

自ら作るのでなければ、
自らそれをひとつの井戸と、
自らそれがひとつの花と、
そう定め、宣言し、愛するのでなければ、
どこにも何もない、と。

身を切るような苦しさとともに
そう知ったものときに、
ひとは生れ落ちる。


この一歩は、どうでも私の一歩だ、と。
私は私だ、誰が許そうと、許すまいと、と。
そして他の誰も、同じなのだ、良かれ――悪しかれ。


そう倣岸に言い放ったとき。
ひとは生れ落ちる。
血と肉の裡に。
不完全な生に。

人間として生きるとは、そのようなもの。



――だが憧れは残滓として私の裡に残り、
それは青く深く
逃れようのない哀しみとなって
時に私に迫る――。




                         ende.


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