終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2001年09月17日(月)

私的簡単お献立各種

おわかりのように、私はおそろしくものぐさである。
私にとって、料理とそれに付随する行為ほど、面倒なものはない。
なにより、労働の集中がきかないのが面倒なのである。
材料が煮えるには時間がかかる。
おまけに、鍋の中身は、じっと見つめていると
沸騰しないしかけになっているらしい。
まったく、料理というのは不思議な手品である。

――しかし、必要は発明の何とやら。

台所に立ってる時間は3分以内というメニューは、
一年間でいくらか増えた。
既に魂の恥は散々さらしたのだから、今度は生活の恥公開といこう。
……あ、栄養が偏ってるとかなんとかは、言いっこなしである。


メニウその1:キムチスパゲティ
(1)朝刊を取って階下から戻るついでに水入れた鍋に火をかけてゆく。
(2)部屋で一面を読む。コラムは二度読む。
(3)台所に立つ。右手にパスタ、左手に塩。ほどよく沸騰中の鍋に突っ込む。
(4)部屋に戻り国際面、社会面、経済面を読む。経済面は後でもよい(*)。
(5)社会面の四コマを読み終わり次第、台所に向かう。
(6)ほどよく茹で上がった麺をざっと湯を切り、丼に放り込む。
(7)共同の冷蔵庫からキムチを取り出し、お好みだけぶっかける。
(8)キムチとパスタよく混ぜ合わせて、残りの紙面とともに箸で食う。
 * 生活面などに寄り道をするとウドン様のものを食う羽目になる。


メニウその2:ゆで卵
(1)卵と鍋と水を用意して台所に立つ。
(2)卵を鍋に入れ、卵にかぶさる程度に鍋に水を注ぐ。
(3)鍋を火にかけて部屋に戻り、薄い本(*)、ないし夕刊を読む。
(4)読み終わったら台所に行く。
(5)鍋を開け、卵を取り出して殻を剥く。
(6)殻を取り除いた卵だけ食う。
 * 火事爆発を起こしたくなければ本の選定には気をつけること。
   なるたけ薄い本、できればブックレット程度。
   ただしあまり薄いと卵が半熟になるので注意。


メニウその3:万能うどん
(1)慎重に、一椀ちょいくらいの水を鍋に入れ、火にかける。
(2)パソコンの起動、オンライン接続の後、ヤフーページを指定する。
(3)冷凍うどん、めん液(濃縮2倍)、野菜を沸騰している鍋に放り込む(*)。
(4)ヤフーページで本日のニュースをチェック。その後某新聞サイトを指定。
(5)鍋の中身を丼にあけて、部屋に持ち帰る。
(6)某新聞サイトの最新の情報とうどんをじっくり食う。
 * 野菜はできるだけたくさんがよろしい。
   キノコ・海藻類・肉も入れてよろしい。
   ただし、柑橘類はやめたほうがいいらしい。縮緬雑魚は骨にいいらしい。



以上、私の発明料理(?)三種である。
タイミングもこれでばっちりのはずであるが、
速読・遅読・ADSLの方々は注意されたし。
一番難しいのがゆで卵で、私はゆで卵を「焦がした」ことがある。
そのときは文庫の文字のポイントが小さかったのである。おのれ角○……。

ちなみに私の包丁は、この一年間行方不明のままである。
まな板はこの四月に一階の悪友Aに貸してしまった。多分帰ってはくるまい。
しかし、彼女は週に一度料理の日を決めて、作ったものを小分けに冷凍し、
弁当まで自分で作って持っていっている料理好きだ。
私のところで腐ってゆくよりは、まな板もよほどマシだろう。
というわけで、忘れたことにしようと思う。


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