終わらざる日々...太郎飴

 

 

- 2001年09月02日(日)

私的オカルト体験記

1:
小学校の高学年くらいまでだろうか、
本を開くと、奥の方から風が吹いてきた。
冷たい風もあれば、熱い風もあった。
強い風もあれば、弱い風もあった。

本を読むかどうかは、その風の具合で決めてた。
……あんまりアテには、ならなかった。



2:
高校二年生の頃、秋の夜、叔父が死んだ。
その日の、夕方。
まだ病状も急変していなかったとき。

学校の帰り、本屋に寄って、立ち読みしてた。
不意に聞こえたのは、羽根の音。近い、大きな羽ばたき。
振り返る、と。

鳥などいるはずなかった、本屋の二階。



3:
大学一年のとき、友達を部屋に呼んで。
さんざんお喋り、夕刻、送り出した。
その、あと。

有田焼の香炉に、香をたいて、煙の流れを、見てた。
風のない部屋の中、ゆらゆら、煙は細く長くのびて。

ふと、見上げると。
子供の拳ほどの、煙の塊。……煙?

動かない白いもやもやしたものと、どれくらい見詰め合ってたのか。
ちょっと目を放したすきに、消えてしまった。



余談:

 おばけなんてないさ、おばけなんてうそさ♪


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