# 『妖怪馬鹿』読了
2001年03月21日(水)
風邪悪化。声がオカマです、今(笑)
本日の外出予定も風邪の為、ナシになりました。ちょっと嬉しかったり。
でも明日もバイトだし、少しでも早めに寝る為に、
今日の日記はできるだけ短めで(ホントかよ〜、信用できないね〜)。
・・・早めに寝るなら日付が変わる前に寝なさいっての。

昨日、『妖怪馬鹿』京極夏彦・多田克己・村上健司(新潮社・新潮oh!文庫)購入。
面白い〜〜!! なんだこれはーー!!(笑)
妖怪馬鹿が集まって座談会をした記録、というのがこの本らしいのですが〜・・・。
話題が妖怪にとどまらず。雑談まで面白い。でも結局妖怪の話題に戻ったりして。
京極さんのマンガも沢山載ってるし。オイシイ。
私は妖怪好き、というわけではないし妖怪に詳しくないです、全く。
でも妖怪研究には興味が湧きますね〜。日本文化とか、気になる方で。
今思えば大学とかもそっち方面に進んどきゃ良かったなと、今更ながら(笑)
国語国文科だったんですけどね、短大。それはそれでいろいろ学べましたが。
話しずれましたが、この本は面白い。
おすすめ。ってか、人におすすめする本なのか、これは(笑)

短めに、と思ったけど話題が出たのでちょっとだけ。
今書きましたが、私は国語国文科に進学しました。
でも文学が勉強したかったとか、文学を研究したかったとかじゃなかったです。
国文学コースは進まなかったし。私は言語文化コース選びましてね。
私が興味あったのって、「日本語」だったんですよね。進学当時。
でも思い起こしてみると、全然言語について学ぼうとしてなかった気がする。
むしろ文学について学んだことの方が多い気がするな〜。
私はどっちかっていうと、「話し言葉」より「書き言葉」に興味があったんだと思う。
音声言語は苦手な分野でした。興味はあったけど。
1年のときに「国文学概説」という授業があったんですが、あれは良かった。
あの授業でとってたノートは、今でも時々読み返します。大切に保管してある。
文学の定義とか、文学の本質について考える授業だったんです。
すごくなんていうか、ね。イヤだったけど、内容的には楽しい授業でしたよ。
文学とは何か、てのを一番考えた授業でしたからね。

文学について考える授業は好きだったけど、文学を読み解く授業が嫌いでした、最初は。
ってか、高校までのいわゆる「国語」の授業がイヤでした。
作者は何を言いたかったのか、とかテストに出るじゃないですか。
あれがいやでした。んなもん本人以外にわかるかっつーの、と思って(笑)
よく、国語は答えがないから嫌い、と云う人いますね。あれと同じかも。
文学に答えなんかないですよ。書いた本人じゃないんだから、わかる訳ねぇっての。
でも、短大でやったその文学を読む授業ってのは、それまでの国語とは違ったんですよ。
作者は何を言いたかったのかではなく、この作品からは何がわかるのか、を読み取るのが目的の授業だったんです。
読む側に与えられたヒントは言語のみ。
書き手が誰かというのを考えず、目の前の文章だけを手掛かりに読み解く。
当時は面倒だったし難しかったし、一番嫌いな授業でしたけどね(笑)
でも学校の国語しか知らなかった私には、目から鱗、の文学の読み方でした。
今思えばそのやり方は、私が一番求めていたものかもしれない。
そこにある言語は、どういう目的で、背景で、そこに書かれたのか。
答えはない。テストじゃないから。
でもそれが面白かった。考えが上手いこと繋がったときは、すごく嬉しくて。
印象に残っている作品は、太宰治の『駆込み訴え』とか。
最後の方のシーンで、ユダが告白しているときにこういう記述があるんですよ。

『ああ、小鳥の声が、うるさい。耳についてうるさい。どうしてこんなに小鳥が騒ぎまわっているのだろう。ピイチクピイチク、何を騒いでいるのでしょう。』

この「小鳥」の解釈が人それぞれなんですよ。
騒ぎ立てる民衆のことを表してるんだって人もいた。私は確か、「心の中で騒いでいる何かもやもやとしたものを無理に追い払おうとしている様」と読んだ。
こんなカンジでいろいろと解釈できるのが、すごく面白い。
こういうふうにして文学を読むことを教わってから、小説の書き方もちょっと変わりましたね。
どこが、と具体的には説明できないですけどね〜(笑)

今でも言語、ってものにすごく興味があります。
たとえば、思っていることを言語にした瞬間にそれは明確な「意味」を持つ。
言語は意味を限定してしまう力があるんだって私は昔からずっと考えてました。
・・・言語って難しいですよね。私なんか、まだまだ何もわかってない。

私は今はもう学校に通って、文学を研究するなんてことはない。
今からでも勿論行こうと思えば学校に通うことも可能ですけど、もうテストやだし(笑)
だから、今の私は、沢山の文学を読んだり書いたりする中で、自分で言語について考えることしか出来ないんですよね。
小説を書き続ける限り、それは続けていくものだと思います。
言語との闘いですね。
・・・言語についてはまた日を改めて語ることにしましょう。

どこか短めに、だって?(笑) やっぱり無茶苦茶長いじゃないか。
明日も早いし、寝ます。おやすみなさい。


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