ケイケイの映画日記
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2004年12月18日(土) 2004年・年間ベスト10

本当は「ターミナル」を観てから決めようと思っていた年間ベスト10ですが、昨日ラインシネマの時間表を見たら、どうも年内は無理みたいです。年内の予定はまだ3〜4本あるのですが、多分これで固定すると思うので、書かしていただきます。

今年の劇場鑑賞は、アメリカ46本、邦画25本、韓国13本、フランス3本、イギリス3本、イタリア2本、ドイツ、スペイン、中国、ベルギー、スウェーデン、タイ、各1本の計98本。そのうち新作90本から選びました。

1  オアシス
2  父と暮せば
3  誰も知らない
4  砂と霧の家
5  Mr.インクレディブル
6  シルミド
7  お父さんのバックドロップ
8  殺人の追憶
9  ジョゼと虎と魚たち
10 ミスティック・リバー

1〜3は順不同です。この3本は早くから決まりました。どれも非常に重たいテーマでありながら、ユーモアとファンタジーを交えて見せ、ズシンと心に響かせる手法が感銘を受けました。3本ともラストに救いがあり、自分の生き方を立ち止まって考える機会をもらいました。

4はハリウッド作品ですが、地味な作品です。登場人物全ての掘り下げが完璧で、ドラマとしての脚本の素晴らしさは、一番だと思いました。
5はとにかく楽しい!今年のアニメNO.1でもあります。

6は今まで韓国の歴史から葬り去られていた事柄を、泥臭い演出ながら泣かずにはおられないエンタメ仕立てで作られており、男臭さ満開。自国の恥部・暗部を、真正面から見せる、監督の男気に惚れました。

7はとにかく大好き!1980年のファンキー大阪を舞台に、笑いと涙と人情がこれでもかと押し寄せる、濃いのにコクは残しあっさり、匙加減が絶妙な作品です。

8は6と対照的な作品。軍事政権下の連続殺人を舞台に、充実したサスペンスと心理ドラマが展開される中、当時の政治批判もしっかり見える、コテコテが旗印の韓国映画には、珍しい洗練された作品です。これからポン・ジュノの名前が出たら、取りあえずは必ず観ようと強く心に誓った作品。

9は去年末から公開ですが、私は今年1月に観たので入れました。みずみずしい恋愛模様が、中年の私にも切なく心に響き、観ている間一足飛びに若い時分に戻っていた作品。女性が障害者という設定のため、「オアシス」とよく比較されて甘いとのコメントを見かけますが、私はそうとは思いません。障害が最大のテーマであった「オアシス」と比べ、こちらは何故若い二人の仲がダメになったか?、その理由がたまたま障害であったということで、あくまでもモチーフに使っているだけで、今ドキの若い男女の風景を表したかったと思います。

10は観たときは、絶対今年のベスト1であろうと確信していたのですが、ずるずる後退。しかし完成度という点では圧倒的です。最近の作品の中では比類なき見事な人間ドラマを見せてもらいました。

他に入れたかった作品は「シービスケット」「エバとステファンと素敵な家族」「スクール・オブ・ロック」「パッション」「恋愛適齢期」「チルソクの夏」「ヘルボーイ」「笑の大学」などなどです。90本というと多いようですが、これでも見逃しがいっぱい。書くために観るということはしていません。純粋に全て観たい作品ばかり観ました。ので、ある程度自分に合うかどうか考えて観るので、大ハズレはあまりありません。5本くらいかな?挙げた作品の中で、読んで下さっている方も好きな作品があれば、とても嬉しいです。


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