ケイケイの映画日記
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2004年12月05日(日) 「ゴジラ FINAL WARS」

なんと言っていいか・・・。今回で最後になる”ハズ”の、北村龍平監督作品による「ゴジラ」。しかしこれが、ゴジラがこじつけみたいに押しやられたストーリーでして。最後だから怪獣大集合で、お祭騒ぎに作っているだろうから、無礼講で観ればいいかと思っていましたが、ちょっと待ったらんかい!の出来でした。

出だしは歴史ある人気シリーズに、リスペクトを感じさせます。昔の映像を映したり、過去作で出演していた水野久美や佐原健二、宝田明の出演にも、嬉しいものがありました。ところが、肝心の物語の核になるのが、昔話題になってヒットした某SF海外ドラマのパクリっぽく、それを主に進んでいくので、一向に肝心のゴジラが出てきません。2/3くらいで、やっと出てくるのですが、ためにためて出したというより、出さないといけないので、強引に持ってきた感じです。横で息子が、「こんな話やりたいねんやったら、別の映画でやって欲しいわ。」とブンむくれだったのですが、それもさもありなん。

ということで、ゴジラより主役は人間側で、松岡昌宏のはずなんですが、彼に精彩がありません。彼が悪いのか演出が悪いのか、敵役の北村一輝や上官役のドン・フライの方がよっぽど目だっていました。北村一輝は私は大好きなんですが、しょうもないギャグを飛ばしたり、キレた演技も寒々しく、彼得意の怪しく妖しい眼差しも、今回は無駄に終わっています。これは彼のせいでなく、監督の演出のせいだと思うのですが。(だって私は一輝チャンのファンですからそう思いたい)

女優陣も、キャスター役水野真紀は、代議士夫人になっても美しいおみ足を意味なく披露する、その女優としてのサービス精神は立派で良いです。が、問題は科学者役菊川玲。あんな危機また危機の状況で、ミニスカートはないやろ。いつでも唇グロスでテカテカ、ずっとてんぷらでも食べ続けているのかと思うほど。髪も美しくアップしたまんまで、一糸乱れずです。この人は東大卒の才媛なのに、どうしてこうも知的な役が似合わないのでしょうか?
北村監督の女性を描く趣味はわかりましたが、それならもっと水野久美を綺麗に撮らんかいと私は言いたい。ドラマの方がもっと綺麗に彼女を撮っています。それがゴジラ映画に対する礼儀ってもんじゃないでしょうか?

こういう作品にリアリティや辻褄合わせを望んではいませんが、それでも許せることと、そんなアホなおい!は別問題。この作品は、そんなアホなのツッコミが満載でした。その他アクションシーンは「マトリックス」のパクリがいっぱい。グルグル回転ばっかりのカメラワークは、メニエールの気のある私には、少々しんどかったです。

特別ゴジラに思いいれのない私がこれなんですから、
ゴジラファンの方々の感想は、もっと辛らつなんではないかと思います。





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