夕食を食べながら、「あまからアベニュー」を見ていた。 今日は大阪は法善寺横町の特集だった。 なにをかくそう、大阪でいっちゃん好きな場所は「法善寺横町」である。 キタの「お初天神」の界隈もいいけど、やっぱ、「法善寺横町」は時代が止まったようなたたずまいがなんともいい。 心斎橋からちょいと東に二筋入ったあたりも、古い町並みが少し残っていて、ビルではなくて、二階建ての一階が店になっていて、入口に水を打って、盛塩をしてあるようなそんな雰囲気が好きだ。
しかし、ミナミの「法善寺横町」は情緒がある。 織田作之助のゆえんの「夫婦善哉」や、浪花の割烹の王座を保つ「嘉川」。
昔、「嘉川」でご飯を食べたことがあった。もちろんお昼の定食。 夜は高くて食べられなかった。 お昼の定食なのに、美味しくて美味しくて感動してしまった。 カウンターに座っていると、中で板さんがなんか仕込みをしていた。 見慣れない食材なので、友達と「あれなんだろ?」とひそひそ話していると、 「蛸の胃袋ですわ。。」 とぼそっと返事があった。 蛸みたいな板さんだった。 地獄耳だった。 今思えば(後日雑誌で写真を見た)それが先代のご主人であった。
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