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■ エンゼルギアシナリオ・運命のカウントダウン
１９８６年８月。その日は、とても暑い日だったという。
戦場のあらゆる常識を無視して存在する戦略兵器、天使。
その恐るべき力の前に、ヤシマ軍と統一帝国軍は敗退を続けていた。
しかし、希望がないわけではない。
天使がいかに無敵の兵器であると言えども、数には限りがある。
４０年の間負け続けているにも関わらず、こうしてホウライがまだ陥ちていないのが何よりの証拠だ。
今は何とか時間を稼ぐのだ。
いつか本国が、天使を倒す最新兵器を開発し、戦況を一転させる日が来る。
ホウライ数万の将兵は、ただその日を信じ、絶望的な戦いを続けていた。
１９８６年８月。その日は、とても暑い日だったという。
運命のカウントダウンが始まった事を、まだ誰も知らない。
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ダーザイン：軍上層部からの疑惑
キミは、長い間情報関係の任務に従事してきたベテランだ。その勘が、キミに危険を告げている。
最近、ホウライに駐屯するヤシマ軍上層部の動きがおかしい。いつ来るともしれぬ天使の影に怯え、それでもいつか勝利に繋がると信じて、キミたちはホウライのあちこちを転戦してきた。しかし…戦線は相変わらず膠着しているのに、情報部の動きは活発だ。陰陽部まで動いているという噂もある。
まるで、何かを、恐れているかのように。
もっとも、上層部に口うるさく諌言し、出世街道を外れてしまったキミには、もう関係のない話なのかも知れないが…。
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ダーザイン：シュトゥルムヴィントからの腐れ縁
最初から奇妙な話だった。
完全機会化兵と呼ばれる最新兵器のことは、キミも噂では知っていた。
しかし、この少女にしか見えない最新兵器は、戦う能力がまったくないのだという。
この少女を護衛する。それがキミの任務だ。
なぜ、どうして旧式の兵器が、最新式の兵器の護衛など。
キミの疑問に応えてくれるものはいない。
キミはまだ知らない…彼女こそ、この戦争の鍵を握る者なのだという事を…。
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ダーザイン：藤倉からの信頼
彼女の第一印象は、兵学校の指導教官ではなく、学校の教師でもやっている方が似合ってるんじゃないか、というものだった。
実際、その訓練校は何かがおかしいのだ。訓練生たちはまだ皆若い…いや、むしろ幼いといった方がいい少年少女たち。人手が足りずに学徒動員…というわけでもない。情報部は恐ろしいほどまでの厳しいチェックと情報統制を、この部隊に敷いているのだ。
だが、どんな秘密があるにしても、今のキミにできる事は、
彼らにギアを操縦するための訓練を施すことだけだ。
キミはまだ知らない…彼らこそ、未来の希望なのだということを…。
2005年10月23日(日)
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