女王の誇り。
あの日、大好きだったもの。
あの日、あたしの総てだったもの。

あの日、訳もわからぬまま終わったもの。
あの日、何も出来ぬまま諦める他なかったもの。

あの日、変わったもの。
あの日、わずかな残り香さえ見つけられなくなったもの。

それでも、ずっと待っていたもの。
無意識に、時に切実に、待ち続けたもの。
不思議なくらいに、待っていたもの。

今、あたしに戻って来ました。

驚くほど自然に胸が熱くなりました。
驚くほど自然に涙が溢れて来ました。
驚くほど自然に、幸せなあたしを認められました。

変わらないものは無いけれど、
少なくとも待ち続けて来たこの思いは
大きく変わってはいなかったんでしょう。
それが嬉しくて。

止まっていたもの、消えていたものが
やっとこれからまた動き出すんですね。
あたしも一緒にまた動き出せそうです。

戻って来てくれてありがとう。
おかえりなさい。

零と壱の綴れ織。
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