DAY
私の日々の下らない日常。
最近はマンガばなし。


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2003年11月24日(月) 無限のリヴァイアス

を見ました。うん、中々面白かった。相葉昴治を中心とした子供だけの群衆劇。思ったより鬱でもなかったしな。

■相葉兄弟
だから祐希、オマエは何がしたいんだ。
26話の間ずーっとこんなこと考えてたな。後半は「それじゃダメだっつの!」とも思ったけど。
祐希は
好きなもの→お兄ちゃん
好きな人→お兄ちゃん
嫌いなもの→お兄ちゃん
嫌いな人→お兄ちゃん
大事な人→お兄ちゃん
殺したい人→お兄ちゃん
という究極のブラコンと言うことで取りあえずいいかと思います(complexにも程があるよね)。祐希は昴治が近くにいるのも嫌だし遠くにいるのも嫌だし誉められるのも嫌だし怒られるのも嫌だしもう昴治からしたら本当に「どうしろっていうんだよ」って感じ。ひとつ言えることは、昴治が死んだら裕希はきっと生きていけない。絶対に後を追ってしまう。彼は弱い。
コイツを見ててああ、恋愛感情って便利なんだなあって思った。様々な感情の中で一番複雑で、抱きうる欲求の幅が一番広いのって恋愛感情でしょう。だからきっと、祐希は昴治をただそう言う意味で好きになれれば一番楽だったと思うのね。でも男同士だし兄弟だしそんな選択肢はあり得ないわけで。というか兄弟でなかったらあんなに複雑な感情を抱くことなんてなかっただろうし。それでもきっと、裕希の気持ちは恋に近いところにあるんだと思う。複雑であればある程、その気持ちは恋に近付いて行く。それなのに兄弟で、恋へ昇華することは出来なかった。で、ああいう風になっちゃったと。
でもきっと、昴治が姉だったら、祐希はただもう好きになっちゃったと思うなあ。ただの男と女になってしまおうと、無理矢理にでも抱いてしまったと思う。やっと手に届くところにあった答えに必死に手を伸ばしてしまったんじゃないだろうか。昴治と一緒にその答えまで堕ちて行こうとしてしまったんじゃないか。そうすると、当然昴治の方はそんな関係に耐えられるわけもないので自殺、と(逃げても地の果てまで追いかけられるだろうからな)。そして第二のイクミ誕生。…うわー救いようない。よかったねまだ兄弟で。
裕希のコンプレックスの原因があおいへの恋愛感情だった、っていう解釈もあるんだろうけど、それは私にはあんまりピンとこなくて。なんかなあ、本当にあおいが好きだったとは思えないんだよな。仮に好きだったとしても、それは彼女が昴治を好きだったからじゃないだろうか。それくらいありとあらゆる感情が昴治に向かっちゃってる印象が強い。
昴治はあくまで『あの時』あおいを好きになったんだと思うんだけど(ファイナのことはちゃんと好きだったんだと思う)、あおいは自覚がなかっただけで、ずっと昔から昴治が好きだった、もしくは特別だった。そして多分裕希はそれに気が付いていた。
あおいは女の子で、相葉兄弟とは当然血縁はなくて。でも昴治が特別って言う共通点を持っていた。裕希にとってあおいは、そうありたかった自分だったのかも知れない。兄弟でなかったら裕希はきっと昴治を歯牙にもかけないんだけど、でもそんな仮定は兄弟である今現在は意味を持たない。裕希はあおいに自分を重ねているところがあったんだと思う。もちろん幼馴染みとして純粋に慕う部分も多少はあったとも思うけどね。自分をダブらせてしまっているから、昴治があおいを蔑ろにしたり守ることが出来なかったり、他の女を見ることが許せない。
裕希の昴治への感情はほとんど一方通行なんだけど(昴治の方は劣等感と兄弟愛しか抱いてないと思う)、あおいは昴治とがっちりと両想いになった。ここであおいを憎むようになるのは簡単だけど、裕希は自己愛も極端に強い人間だからそうすることも出来ない。あおいと昴治が愛しあえば愛しあう程、裕希の精神状態も安定しそう。
相葉兄弟はここからどこに行くんだろう。裕希は昴治と和気藹々と仲良くやりたいわけじゃ絶対にないのであって。あおい以外の人間とかかわるのも実は嫌かも知れない。裕希にとって最高に幸せなのは多分、昴治が自分を守って死ぬこと。そしてその後を追うこと。…うわーなんて病んだ男だろう。昴治が普通で良かった…。

■ただ自分である
一番好きなキャラはやっぱり昴治だな。主人公が好きなのって私的には凄く珍しい。昴治は特殊能力とかって一切なくて、本当に凡人。ただひとつだけ卓越しているのが自分であること。自分居られる行為とか感情の幅が凄く広い。自分であり続けることができる。本当には自分を見失うことがない。それがイクミを救った。あおいを救った。リヴァイアスを救った。
「あいばこうじ」の予告編のあおいの大告白には大いに萌えました。桑島さんグッジョブ!そうか死ぬ程好きかそうか!幸せになってくれ…!と思わず祈ってしまった(笑)後日談の二人のバカップル振りが眩しかったなあ…。

■歪んだ真珠
25話ラスト、昴治に縋って泣くイクミに「やっぱり男で良かったね昴治…!」と痛感。女だったらあの後絶対イクミに惚れられてました。そしたらイクミは昴治に一時期のこずえに対してみたいに、全部寄っかかっちゃったと思うのね。そしてやっぱり昴治はそれに耐えきれなかっただろうし。そしたらまたイクミは壊れちゃうし。
イクミはなー根本的にすっごく歪んだ人間だと思う。根っこの部分が何処かおかしい。近親相姦を犯した実の姉の自殺が彼のトラウマになっているわけだけど(しかもお姉さんは妊娠してたらしい)、イクミが彼女を好きになったのって「姉だったから」なんじゃないかと思ってしまう。
こずえは一度傷付いたけれど、それでも本質的には真直ぐだから、彼女のそう言うところがイクミの進む道だけでも正してあげられれば良いなと思う。根源を変えることは出来なくても、押さえ込んだまま死んでしまえばないと一緒だし。二人が一緒にいるのが良いのかどうかは分からないけれどそれでも、この二人の明日が明るいものであればいいなと思う。

■とおいあなた
ユイリィは可愛い。しかしいつの間にブルーに惚れてたの?ブルーが惚れるのは分かるけどさあ!ど、どこが良かったんだろう…分かるような分からないような。この二人は手を重ねても心を重ねてもきっと凄く辛くて傷付いてしまうから、離れるのが良いと思う。一生一番好きだった人である、っていうのでどうでしょう。
そう言えば最終話、祐希がブルー探してたな。そう言えば負けてたんだっけか…てっきりお兄ちゃんを見失って焦っているのかと(…)つくづく昴治以外を連想し難いキャラだな、祐希。

■その他雑感
・あおいがこずえやレイコに伝えたかった気持ちってなんだったんだろう?
・最後辺りのネーヤは可愛かった。
・ランさんは結局ショタコンだったんですか。でもその場合、リヴァイアスをまた降りて来た時にはもうパットは大きくなってしまっていそうなのですが。
・ルクスン好き。小物なんだか大物なんだか分からないところが(笑)目を背けたくなくなる程みっともないけど、でも彼は人間として凄く大切なものを持ってると思う。
・オープニングが良かった。毎回見ちゃったもの。少しずつ変わって行くのね。曲も良かったし。
・ファイナはどうなったんでしょう。やっぱり殺人罪には問われたのかな。昴治が好きだったんだと思うよ。好きになるべき程度以上に好きになっちゃったから、色々壊れたんだとも。でもきっとここで壊れたのはいいことだったんだろうけどね。


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黒沢マキ [MAIL] [HOMEPAGE]