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指輪物語関連ファイル

YUKI


2002年06月30日(日)
 <ビデオ>『ガン・ヒート−野獣の標的』


これはこれまで見た中で一番ひどい役ですわ。ヴィゴ。
登場時間はトータル5分くらい。女子供に暴力をふるい、
反撃されて薬品を顔にかけられ、主人公と格闘したあげくに
味方に撃たれておしまい。あああ。
迷彩服は似合いますけど、これじゃあね。

武器密輸の犯人を追う捜査官が、犯人の息子を射殺したため、自分の妻子を誘拐される。
強引な捜査の責任を取らされ捜査官を辞職。独力でふたりの行方を追う。
妻は殺され、息子は薬漬けにされて、山荘に潜伏中のところへ
単身乗り込む主人公。ヴィゴはその時に抵抗する犯人の一味でした。

主人公もぱっとしないし、犯人もいまいち悪役としては中途半端で、
見所といえば、最初に殺される犯人の息子と、捜査官の息子がなかなかハンサムで
かっこいいことでしょうか。あと、捜査官の息子を可愛がっていて、薬の量を減らしている
ボスの女(?)風の若い女の子が美人でした。


2002年06月29日(土)
 <ビデオ>『想い出のジュエル』


こ、これは青春映画じゃないか〜!なんでこんなものに出ているんだ。
主演はモリ−・リングウォルド。『プリティ・イン・ピンク』や『すてきな片思い』や
『ブレックファーストクラブ』の頃には期待の新人だったのだが、
この映画ではちょっと背伸びをしているような役。
もっと元気でぴちぴちしている方がいいのに。
色白で金髪でモンローみたいな美女を目指しているかのような役作りが
あまり似合っていない。相手役の男の子は『プリティインピンク』と同じかな。

育ちの良いお金持ちの大学生のボンボンと、
16歳で義父の暴力から逃げるために年上の男と結婚した女の子の恋のお話。
女の子の身の上話がウソであるかどうか、曖昧になっている。
虐待暴行されているというのは、作り話か?それとも本当か?
モリ−がブランチのような語りを一瞬するところが見せ場かな。
翻弄される男の子があまりに身ぎれいでかわいいので
ふたりが深刻ぶってもあまり現実感がない。
そこへ登場するのが16歳の女の子と結婚したトラックの運転手。
若い頃から悪事に手を染めていて、刑事からもマークされている夫の役がヴィゴ。
作品の半ばになってようやく登場するんだけれど
おままごとのようなお話が一瞬にして現実味を帯びた。
はっきりいって、この映画にヴィゴは場違いだわ。学芸会に役者が出てどうするの。
女の子がだまされて結婚したのが不思議じゃないほどいい男で
彼女を大切に扱いそうもないほど冷たくて、16歳の妻がいても不思議じゃないほど若い。
それなりに役に合ってはいるんだけれども。

アメリカン〜な青春映画もたまに見るとおもしろい。
豪華な温水プールでカクテルを飲みながら遊ぶ大学生たち。
プールサイドにはキッチンと暖炉。水着姿で暖炉にあたっている。
薄幸の美少女モリーと駆け落ちするより、プールで遊んでいたほうが
楽しそうだよ、と観客に思わせちゃうのはまずいのではないかしら。


2002年06月28日(金)
 <ビデオ>『プリズン』


『ダイ・ハード2』『クリフハンガー』のレニ−・ハーリン監督作品。1988年。ヴィゴ30歳。
多分、初主演作品。これは拾い物でした。ものすごくかっこいい。映画はB級作品ですけど。

古い刑務所に、再び囚人達を収監することになり、300人の犯罪者が送られてきた。
しかしその刑務所には、無実の罪で電気椅子にかけられた囚人の悪霊が棲みついていた。
ひとり、またひとりと、囚人や看守が謎の死をとげる。
その殺されるシーンを趣向を凝らして撮るというタイプの映画で、
あまりのおどろおどろな描写に、思わず笑ってしまいました。
ホラーって、ギャグみたいなものなんですね?
刺したり焼いたり落としたり突き破ったり、いろいろです。
そういうサービスシーン以外の演出は、渋く手堅く上手いので不思議な映画です。
ヴィゴは送られてきた囚人のひとりですが、同室の年取った囚人に
「終身刑の目をしている」と言われるようなドスのきいたお兄さんです。
若くてキレイ。砥いだばかりの刃物のような切れ味です。
こんなギャグみたいなホラーにはもったいないよ。
この映画のほんの三年前にはアーミッシュの純朴そうな男の子を演じていたのに
どうしてこんなに変わったんでしょう。
この時のヴィゴにくらべたら、最近のヴィゴは甘い・・かもしれない。
このビジュアルでもっと良い作品に恵まれればよかったのにね。
役柄は、囚人達の間の権力争いにも負けず、困った人を助けてあげる良い囚人です。
有刺鉄線をつたって壁をよじのぼったりアクションシーンも満載です。
ファンの人にはおすすめ。


2002年06月27日(木)
 <ビデオ>『ヤングガン2』


最近作られた若手俳優による西部劇。
ビリーザキッドって誰?エミリオ・エステバンて誰?
という私にはなんといってよいやらわからない映画でした。
第一作を見ていないので、登場人物の関係がわからないし。
アイドル総出演みたいな、ちゃらちゃらした雰囲気と、
妙にシリアスな状況がミスマッチでおもしろかったです。

お尋ね者のビリーザキッドがメキシコへ仲間とともに逃げようとするが
保安官になったかつての仲間に追われるという話。
しかし、本当にビリーは殺されたのか?

ヴィゴが出てるんで見たんですけど。
お尋ねものでもなく、保安官でもなく、裏切り者の保安官を雇った
町の有力者達の代表です。馬に乗って銃を撃つ。
情け容赦なくビリーザキッド達を攻撃するクールな役。
こういうアメリカンな映画の中ではヨーロッパ的なんですが、
ヨーロッパ映画の中ではアメリカ的に見えるのは何故だろう。
生まれと育ちの関係でしょうか。
けっこう馬上のシーンが多かったんですが、自分でやってるようでした。
『二つの塔』も代役なしでOKか?新作映画はポニーエクスプレスの話だし。

なんかこの映画を見て、『荒野の天使ども』を思い出しました。漫画の方が先?


2002年06月26日(水)
 <ビデオ>『ルビー・カイロ』


これは角川映画だって。いったいなぜ?
監督はグレム・グリフォード。主演はアンディ・マクダウェルとリーアム・ニーソン。
『フォー・ウェディング』の人と、『シンドラーのリスト』の人ですね。
お話は、死んだ夫の謎を妻が追いかける話。
思いもかけない事実と結末。・・・なんだけど、きっと誰も見ないだろうから
ネタばれで書きます。(以下ネタばれ)

遺品が送られてきて、埋葬まで済ませたのに生きていた夫の役を
ヴィゴが演じています。映画の後半に入るまで、写真立ての中の笑顔しか登場しません。
夫の消息を追い、各地を旅してカイロの
モスクの中を彷徨うようにして、再会したシーン。
路地裏の隠れ家のオリエンタルな内装。
犯罪者だということが、わかってしまったあとの葛藤。
けっこういい所がたくさんあります。(ヴィゴクエスト的には)
だけど、人物像がいまいち曖昧なのがいかんともしがたい。
悪党をつらぬくか、妻への愛をつらぬくか、はっきりしろよ〜
それと映画としてはマクダウェルとリーアム・ニーソンの
もうひとつのラブ・ストーリーがぬるい。
素材はおもしろいのに、生かしきれていないのはもったいないことだ。

オープニングのタイトルバックがとても素敵。
ヴィゴとマクダウェルのなれそめから結婚、子供が生まれて現在にいたるまでの
ポートレイトが、写真立てに入れられ飾ってあるのをなめるように写していく画面に、
ふたりが正装してダンスを踊る画面がかぶる。
こんなに幸せだったのに、なぜ?という話。
ヴィゴを評して作中、銀行の窓口の女の人が言うセリフ
「映画スターのような美男子」・・・わはは、そうかしらん?


2002年06月25日(火)
 <ビデオ>『刑事ジョン・ブック/目撃者 』


何回かテレビで見たことがあるけれど、きちんと通して見たのはこれが初めて。
楽しかった。ふたつの異文化が犯罪を接点にして触れ合うおもしろさ。
真中にいるのは小さな子供。美しいアーミッシュの村の風景と、
信仰に支えられた質素な生活が印象的。
ハリソン・フォードって整った顔立ちではないのに、
あっというまにメインストリームになってしまったのは何故だろう。
ハンソロを見て、私はかっこいいなんて思わなかったんだけど、この映画はよかった。
声とか表情なのかな。決め手になっているのは。
あの村に銃器は似合わない。そこでドンパチやってしまったのは
やっぱり映画の限界かしらん。

これはヴィゴのデビュー作なのでした。
アーミッシュの若者を演じています。セリフは一言。でも、名前はあるのよ。
若くてかわいいです。モブシーンでもつい目に入ってしまいます。
本当はこの映画以前に二本の映画に出演したんだけど、
編集でカットされてしまったのだそうだ。『カイロの紫のバラ』とかね。
ヴィゴクエストのはずなのに、思わず映画に見入ってしまって、
なかなか出てこないけど、全然気にならなかったのでした。


2002年06月24日(月)
 <ビデオ>『わが心のボルチモア』


20世紀の初めに、東欧からアメリカに移民した一族を
祖父と孫の触れ合いを通して描いた映画。
時代の移り変わりと、家族の変化を丁寧に写し取っています。
地味だけれどしみじみと心に響いてくるものがありました。

お父さんが仕事の途中にケガをするところで、どきどきして、
子供がお父さんの幻影と歩くところでは、
ああ、死んじゃったんだろうかと思いましたが
そういうシビアな展開にならないところも好感が持てます。
抑制が効いているけれど、甘くもない。

彼らのたどってきた道は、日本に住む私の時代とも重なります。
たくさんの親戚が集まって、たくさんのいとこ達と遊んだ
お盆やお正月を思い出しました。
ささいなことで、仲たがいした親戚もいました。
三種の神器で、生活が変わり、核家族化がすすみ
テレビが居間の中心になる。

それでもこの映画では、孫は自分の子供に祖父の名前をつける。
きちんとバトンは受け継がれていきます。
実際はそうはいかないことも多いでしょうけど、
来し方行く末を考えるきっかけになるかもしれない。

この時代を生きてきたたくさんのアメリカ人への
いたわりの気持ちに満ちた映画だと思いました。

で、孫を演じたのはイライジャ・ウッドですが、
この映画でもガラスのような彼の目というのが、ストーリーの中心になっています。
ほんとにかわいいよ。おりこうさんだし。わざとらしくないし。
こんなかわいい息子がいたら、お母さんは子離れが大変かも。


2002年06月23日(日)
 <ビデオ>『ボイリング・ポイント』


刑務所で知り合った、年取った詐欺師(デニス・ホッパー)と
若いチンピラ(ヴィゴ)が、出所した途端に犯罪に手を染め破滅していく話。
デニス・ホッパーは人が良さそうだけど、ヴィゴを手先に使って自分の手は汚さないずるい役。
ヴィゴ演じるチンピラは、全くためらうことなく金のために人を殺す。
冒頭で同僚の刑事を殺されて、二人を追う刑事に、ウェズリー・スナイプス。

映画としては、割と地味。主役は刑事か詐欺師だろうけど、
ざっとみたところ、ヴィゴの役が一番目立っていました。
少し昔風の髪型で、オールバックに近い形でなでつけて、
チンピラながらカッコいいです。全く何も感じない様子で
人を殺す役が、妙に似合っています。
自分をよく見せたいとか、ビッグになりたいとか、うまく演じたいとか
そういう欲が全然感じられないところが、この役に合っているのかなあ。
落穂拾いのつもりで、思わぬ拾い物でした。


2002年06月22日(土)
 <ビデオ>『カラヴァッジオ』


カラヴァッジオの絵は見たことがあるけれど、
どんな生涯を送った人で、どう評価されている人なのかは知りません。
それからこの映画の監督のデレク・ジャーマンの作品を見たのもこれが初めて。
なので、予備知識なしで見たことになります。
・・・と、いいわけを最初に書くのは、どうもよくわからない映画だったからですね。

カラヴァッジオの作品の色彩を映画の中に再現しようとしているのかな?
照明を落として、暗闇の中に白い肌と赤い布の色が浮かび上がる画面です。
レンタルのビデオではきれいに見ることができません。
この映画はDVDで見たほうがいいかも。
カラヴァッジオの情熱とかこだわりとかがあまり伝わってこない。
彼のパトロンや、ラヌッチオや、レナとの関係の描き方は
凝っている割には薄い。本当はどうでもいいと思ってるのかしら?
レナをめぐるクライマックスが全然クライマックスじゃないんだもの。

ショーン・ビーンの出てくるシーンだけを楽しみに見ました。
なんせ絵画のモデルなので、ほとんど裸。闇の中で輝く金髪。
カラヴァッジオのこのとなんか、これっぽっちも好きじゃなくて
利用しているだけという潔さ(笑)金貨を食べたり宝石を食べたり。
それを見てくらくらしてるカラヴァッジオ(と、監督)っていう映画?


2002年06月21日(金)
 <本>『The Art of the FotR』その2


『The Art of the FotR』をひまがあると、ぱらぱら見ているんだけれど、
とてもおもしろい。
実際にロケでとったスチールとそれにCGを加え写真が並んでいる。
風見が丘を遠くから見ている風景は、実際には岡の上に遺跡はないが
それはあとからCGで加えてある。
そういうことがいろいろなシーンで行われているらしい。
あるいは、エルフ達それぞれに決まった紋章があるとか、
キャラクターそれぞれの武器のデザインとか。
そんなの、映画で見ているときは気がつきもしない。
たくさんのスケッチの中で、私はやっぱりアラン・リーの絵が好きで、
簡単に書かれたエンピツのスケッチを見るだけでうれしくなってしまう。

しかし、アマゾンで今この本を買うと30パーセントオフで
3000円くらいなのは何故?
予約して1ヵ月も待って、一週間くらい前に届いた時の請求書は
4000円なんだよ。理不尽だわ。



2002年06月20日(木)
 ヴィゴクエスト中間報告


今日までに、ヴィゴの出演した映画を指輪を含めて14本見ました。
まだ見ていない映画が14本。ちょうど折り返し地点です。
見た映画は現在から過去にさかのぼっているので、最近作ばかり。
チョイ役から脇役になり、準主役を得て、ようやく主役級になってきたのが
よくわかります。しかし主演作というのはものすごく少ない。
見た中では『ヤクザvsマフィア』だけかな?

演じる役柄は本当にいろいろです。
かっこいい役もあれば情けない役もあり、ださい兄ちゃんのこともあれば
色っぽい悪魔のこともあります。軟派な女たらしかと思えば硬派な軍人を演じたり。
本数は少ないですが、同時期にショーン・ビーンの映画を見て
ずいぶん対照的なふたりだと思いました。
私はショーンの映画を見て、どんな役を演じてもショーン・ビーンにしか見えないのです。
だから映画の中の役が悪役でも、「本当はいいやつ」オーラがでているような気がする。
体とか頭の骨格がしっかりしていて、中身も同様にゆるぎない感じ。
人懐っこい笑顔を見ているだけでOKみたいな感じ。
「存在感がある」って、こういうことかなと思いました。
反対にヴィゴは、映画の中でヴィゴ・モーテンセンを感じさせないような気がします。
アラゴルンを演じている時に、映画の中にいるのはアラゴルンです。
ルシファーの時はルシファー。女の人をだましているときは、そこにいるのは女たらしです。
だからヴィゴを追いかけているけれど、生身のヴィゴ・モーテンセンが好きというわけではないみたい。
いろんな役にとりつかれているヴィゴが好きなようです。
昔の映画を見ると、ただの脇役で終わってしまう可能性もヴィゴの中に見えます。
いろんな役を演じて、いろんな監督や俳優や女優と仕事をして(リストアップするとすごいよ。メンツが)
自分の中に何かを育ててきたヴィゴをおもしろいと思います。

さて、ヴィゴの映画のおすすめは、この三本です。
『ヤクザvsマフィア』主役だし。かたことの日本語がかわいいし。ハンサムです。
『オーバーザムーン』不倫ものですが、気持ちの描写が濃やかで、心地よいです。
『G.I.ジェーン』フェミニズムという点では問題あるかもしれませんが、映画としておもしろい。
番外『ゴッド・アーミー』の悪魔。色っぽくて好きなんです。ヴィゴのルシファー

ヴィゴ・クエストはつづく・・・・


2002年06月19日(水)
 <ビデオ> 『悪魔のいけにえ3レザーフェイス逆襲』


ヴィゴクエストも佳境に入ってまいりました。
あと2作ほど主演作を見たら、残りは落穂拾いといった感じになります。
これはそのうちのひとつ。

人里離れた場所に住む一家が、旅人をワナにかけて捕まえ
刃物やチェーンソーや銃や鈍器で切り刻み、加工したりするというお話。
ヴィゴはその一家の次男坊か三男坊という役柄です。

B級ホラーやスプタッラーはふだんあまり見ないのですが、
この映画は、なんだか妙に明るいんですけど。ホラーってみんなそうなの?
やってることはゲロゲロですがおもちゃで遊んでいる大人たちといった趣きです。
そんな中でヴィゴ、無駄にハンサムです。
1990年の作品だから、30歳を少し越えた頃でしょうか。
スタイルもいいし、金髪のかっこいいおにいさんです。
そして妙に役作りに熱心です。
甘えん坊のマザコンの殺人鬼です。小首をかしげて刃物を選んだりしています。
一部ファンサイトではこの映画のことをフリフリと呼んでいるのですが
ピンクの(使い込んで染みのついた)フリフリエプロンをして
料理の準備をしています。
インタビュー記事の中に、この映画についてのコメントがあったんですが
もっとおもしろいシーンをたくさん撮ったのに、編集でカットされたので残念だとかなんとか。

ヴィゴ「お腹が好いてるんだよ」
まともな人「ピザを食え!」
ヴィゴ「モツが好きなんだ」
ヴィゴ「タマネギと苦痛もね」
まともな人(?)「焼いてやる!」
車から漏れたガソリンに火をつけて、
おしまい。


2002年06月18日(火)
 <ビデオ>『カリートの道』


アル・パチーノ主演のマフィア映画。
ドラッグディーラーとして名を馳せていたアル・パチーノ演じるカリートが
5年の刑務所暮らしから出て、堅気になろうと努力するが
周りがそうはさせてくれないという話。
受けた恩をきれいに返してからというカリートの義理堅さが
彼をもといた世界に引き戻す。
アル・パチーノの抑えた演技が秀逸。
その友人を演じるショーン・ペンもすごい。
予備知識なしに見て、最後まで真剣に見てしまった。
恋人とまだ生まれていない子供と、夜行に乗って街を出て行こうとする
カリートは地下鉄と駅の構内を必死で走る。
そのシーンが素晴らしかった。

さて、これもヴィゴクエストの一環ですが、
ヴィゴの出演時間は5分です。役柄は〜情けない系の役です。
でも、おもしろいです。いろんな監督や俳優や女優と映画を作って
だんだんキャリアを積んでいったんだなあと思います。

カリートの道
www.ywad.com/movies/292.html


2002年06月17日(月)
 <本>『The Art of FotR』


『The Art of the Fellowship of the Ring』がアマゾンから届きました。
US版。紙質は少々良くないですが、掲載されている資料が豊富なので、まあいいか。
エンピツ書きのデッサンからどんなふうにあの場面が作られていったのか、
確認するのは、DVDを買ってからになりそうです。
バルログのイラストがいくつかあって、初期のものは、デビルマンのようなイメージでした。
映画のはほとんど人の形ではなくなっていましたね。

『ビルボ別れの歌』(P.ベインズ絵 脇明子訳)岩波書店
指輪物語のラスト、灰色港でビルボが歌った歌に、
ナルニアのイラストを描いたベインズがイラストをつけた絵本です。
灰色港に行くまでのイラストがメインで、下のほうに、
ビルボの冒険のイラストが描かれています。
サムとメリーとピピンが水平線を見ているイラストが心に残りました。
指輪物語を読んだ人は皆あの場所に立っているんですね。


2002年06月16日(日)
 <ビデオ>『ブラボー・ツー・ゼロ』


湾岸戦争でイラクに潜入し人質になったイギリスの特殊部隊SASの隊員の
手記をもとに作られた映画。実話にもとづいているので、過度の演出を排し
淡々と過酷な任務と、捕虜としての待遇のすさまじさを描いています。

痛いのは苦手なので、早送りして見ました。
潜伏中のところを現地の子供に見られて通報されたため、
戦闘状態になり、イラクの兵士を100人殺し100人負傷させ
捕まった隊員が4人。死亡が三人。国外に逃れたものが一人。
8人の特殊部隊のうち生還できたのは5人でした。
その数の対比をどう考えればいいのか?
どちらが被害者でどちらが加害者なのか?
映画として見たときに、事実をどう評価するか、作品としてどう評価するのか。

見ていて思ったのは、戦争なんか真っ平ということばかりでした。
娯楽色の強い戦争映画より、この映画はドキュメンタリーに近いにしても
実際の戦争はもっと悲惨でしょうから。
流れる血は本物だし、痛みは誰にもわからない。
殺される方にも殺す方にも故郷に大事な家族がいる。
それでも戦争は無くならない。

ショーン・ビーンはとてもハンサムです。金髪がとても素敵です。
顎のあたりのしっかりしたところが、ショーンらしいところかな?
タフなのに、甘いところもあるのが、いいんですよね。


2002年06月15日(土)
 <ビデオ>『黒馬物語』


冒頭にほんの少しでてくるショーン・ビーン氏の笑顔が値千金ですね。
悪役以外のショーン氏の映画を見たいぞ。
しかし、登場シーンはあっというまに終わり、
ブラック・ビューティの流浪の物語に焦点は移ります。

動物が主役のお話はとても難しい問題を抱えています。
自然のままが一番動物にとって幸せならば、
人間とともに暮らす動物は、どんな状態であれ、
一番幸せではないということになる。
どんなにバランスのとれた優れた動物映画でも
底にはそういう感覚があるように感じます。
その上で、いかに動物に優しくしてあげられるかが問題になってるのかな。
「馬は飼い主を選べない」だから優しくしてあげましょう。
というメッセージがどこかもの悲しいのはそのせいかもしれません。
人間は人間にとっても残酷だから、動物にとってはもっと残酷なのかもしれません。
それでも、辻馬車の御者のジェリーや、馬丁のジェフの優しさを見るとほっとします。
そこが救いで、そこが限界。


2002年06月14日(金)
 <ビデオ>『ある貴婦人の肖像』


ヘンリー・ジェイムズの原作を『ピアノ・レッスン』のカンピオン監督が撮った作品。
主人公のイザベルにニコールキッドマン。イザベルの夫にマルコヴィッチ。
彼女に思いを寄せる男たちの一人をヴィゴが演じています。

ニコール・キッドマンの作品を見るといつも、あああ、大根と思ってしまうのですが、
今回もこんなに軽くてどうするんだろう、と思って見始めました。
ところが!さすがカンピオン監督。
自分のバカさ加減に気がついていない利口ぶった女の子が
趣味人(ディレッタント)を気取った、狭量な男にだまされていく様子を描くのに
こんなにぴったりのキャスティングはない、という仕上がりです。
彼女には凡庸に見えた愛情がこのうえなく貴重で、
素晴らしく見えた教養がまがいものであることが、だんだん明らかになっていく。
自分から何も生み出さず、他人を利用して望みをかなえようとする人間の醜さを知って
おバカだった女の子は真実の愛に気がつくというような話でした。
まあ、それもおとぎ話の一種だけれどね。
マルコヴィッチの曲者ぶりとか、その愛人役のバーバーラ・ハーシーの魅力には貫禄があります。
19世紀の服飾や室内装飾がたくさん見られて、とても楽しい。

ニコール・キッドマンはあまり好きではないのだけれど、
最後、涙でくしゃくしゃになった顔はかわいかった。
思うに、彼女は、自分のセルフイメージを誤解しているのじゃないだろうか。
そういうものにとらわれなくなったら、素敵だと思うんだが。

ヴィゴの映画の追っかけをしていて、思わぬ拾い物をしたような気分になった一本でした。
ヴィゴは、ヨーロッパのでかだんす〜みたいな世界では少々浮いてしまうかな?
アメリカ人の役だったから、言葉はあのままでいいんだろうけど、ちょっと違う感じがしました。
でも、いろんな女優さんを相手にしてるなあ、と妙なところで感心したり。

Cinema Clip:ある貴婦人の肖像
www.sankei.co.jp/mov/review/97/0120portraitof.html


2002年06月13日(木)
 <ビデオ>『サイコ』リメイク版


実はオリジナルをまだ見ていないので、リメイク版を先に見るには抵抗があったんだけど、
ヴィゴの最近の映画で抜けているのはこれだけなので、借りてきました。
オリジナルは名作と名高く、ものすごく怖いと聞いていますが、
その映画をカット割も同じにしてリメイクした映画だそうです。
何のために作ったのかわからない、と言われていて評判は良くないです。

オリジナルの影響を受けた漫画やテレビドラマや映画を山ほどみているので
そんなに、映画のストーリーに驚くということはありませんでした。
でも、最初にこれを作ったヒッチコックはえらい。
リメイク版のノーマン・ベイツが見るからに変なやつなので、こんなのの経営するモーテルに
女ひとりで泊まることはないだろう、と観客が思ってしまうところが敗因か。

映画の中でおもしろかったのは、行方不明になるヴィゴの恋人のファッションかな?
色白で金髪で、きれいな色の派手な衣裳と小物がよく似合う。
シャワールームの白い壁と色の対比にまでつながっているようです。

別にヴィゴでなくてもいいような使われ方で、ファンサイトで言われているように、
彼がノーマン・ベイツをした方がおもしろいだろうなあ。
一応、見所は冒頭の全裸シーンかな。あああ。情けない。
(ショーン氏もそうですが、ヴィゴもよく脱ぎますね。)

レンタルのビデオには、オリジナルの『サイコ』の予告編が入っていて、
映画の舞台になった場所を、ヒッチコックが解説してまわるというものです。
久しぶりに見たヒッチコックは人をくった様子がサイコ−です。


2002年06月12日(水)
 <ビデオ>『デイライト』


スタローン主演のパニック映画。
『ポセイドンアドベンチャー』と『タワーリングインフェルノ』を足して
水でうすめたような、トンネル火災の映画でした。

ヴィゴが出てくるのはトータル10分くらい。(涙)
「ファイト一発!!」みたいなCMに出てるタレント兼社長かな?
誰かが言っていたけど、ヴィゴはマッチョな役をすると頭悪そうに見える・・・って。
ううう、否定できない。金髪がきれいでした。あれが本当の髪の色かな?
でも黒髪の方が似合うよ。

スタローンのヒーローものとか、マイケルダグラスの犯罪ものなんかに出たら、
あの人たちのための映画だから、ほんとにいい加減な役になってしまうのでさみしい。
おーい。指輪もHITしたことだし、これからは役を選んでね〜

『ゴッド・アーミー』のルシファーの場面だけ何度も見ているんだけれど、
人間の元神父を後ろから羽交い締めにして、耳元でささやく場面があって
その声と目つきがすごくすごく色っぽい。『デイライト』の人とは全くの別人です。

『G.I.ジェーン』の鬼軍曹も、デミ・ムーアをとことんいたぶるシーンが
ファンサイトではあんまり評判は良くないんですが、私は見てて楽しいです・・・・
設定が現実的にはありえない話ですが、今日もう一回見ていたらおもしろかった。


2002年06月11日(火)
 <ビデオ>『ゴッドアーミー悪の天使』


ヴィゴファンの間では大変評判の良い『ゴッドアーミー』を見るために
うちから遠いTSUTAYAの新規会員になりました。
一週間300円っていうのは、高くないですか?TSUTAYAの料金。
GEOは95円。グルーヴは150円だぞ。でも値段が違っても
各店それなりにお客がいるのが不思議。

私はキリスト教徒ではないので、天使の戦いだの、人間に嫉妬するガブリエルだのの
話がぴんとこないのでした。『エクソシスト』もどこがおもしろいのかわからないし。
クリストファーウォーケンが、ガブリエルを演じています。
神の寵愛が人間に移った事に嫉妬し、人間の味方をする天使に対して戦争をしかけているのかな?
天使達は悪事に慣れていないので、最も邪悪な人間の魂を武器にするために、
ガブリエルは人間界にやってきました。
車だのパソコンだのメカに弱いので、死にかけた人間を探しては手先に使っています。
なんとなく情けないんですが、人間離れした感じが、彼にぴったりです。
立っているだけで、異常な空気がただようウォーケンって不思議。
こんな人じゃなかったはずなのに?

ヴィゴは堕天使ルシファー。天国が地獄のようになるのは気に入らないと言って
最後の最後に現われて、人間の味方をするへ〜んな役。
バラを食べたりします。最後にもっとキモチ悪いものを食べます。
口の周りを真っ赤に染めて、「ヘイ!君たち。地獄に来ないかい?」と人間をナンパします。
・・・ビジュアルでは、ヒゲの感じとか、髪型が、アラゴルンのようです。
それなのに悪魔的(って、悪魔じゃん)なところが受けているのかもしれません。

かれこれ、10本近くヴィゴの出ている映画を見たわけですが
節操がないほど、いろんな役を演じています。いい人だったり、悪い人だったり、
ストイックだったり、たらしだったり、強かったり弱かったり、シリアスだったりコメディだったり。
あんまり役を選んでいない。何でもOK。とびきり美男子ではないと思うけれど、
おもしろい人だと思う。やっぱりけっこう好きかもしれない。(いや、とっても好きかも)
まだ20本近く見ていない映画があります。
『二つの塔』公開までには全部見ることができるかな?

m @ s t e r v i s i o n archives 2001 part 3
www.ne.jp/asahi/hp/mastervision/archive2001c.html#GODARMY1


2002年06月10日(月)
 <ビデオ>『007 ゴールデンアイ』


久しぶりに見たOO7シリーズ。
アクションてんこ盛り。ほとんど冗談のようなシチュエーション。
なんか宮崎アニメのアクションシーンを実写で撮ったようなノリ。
アクション映画に細かい心理描写だの感動だのを求めるのは間違っていることは
わかっているが、(そんなことしたら話が動かなくなるだろう)
いろいろ膨らませるネタはいっぱいあるのに、もったいないことだ。
ロシアの町を戦車が走り回る映像は、おもしろかった。

ショーン・ビーンが007と兄弟のように育った006を演じている。
スパイの黒装束もよく似合う。それなのに、平板な人物像で残念だわ。
本当はいいヤツなのに、運命に負けた、とか。
今はこんなことをしているけれど、007のことは好きだったんだよ、とか。
いつまでもあの頃のままでいたかったね、とか。
そういうお話しだといいのにと思うのは、腐女子的発想か〜?



2002年06月09日(日)
 <ビデオ>『八月のメモワール』


原題は『The war』ベトナム帰りの父親の戦いと、
子供達のけんかのことをさしているのでしょう。
邦題は、日本的8月のイメージを使っているようでちょっと違和感。

さて、最初から最後までずーっと地味な演出で続く映画です。
派手な事件が起こるわけじゃなくて、BGMもほとんど入らない。
ここんところずっと、そういう映画を続けて見ています。
ヒットして評判の良い映画だけピックアップして見ている時とは
映画の中の時間の流れが違うように感じます。
こっちの方がその映画を作った人達の生活感覚がでてるのかな
と思ったりしました。

イライジャ・ウッドが12歳の時の作品。
もうそろそろ、生意気になってくるお年頃です。
私にはこの映画にでてくるような年回りの甥っ子と姪っ子がいるので
親しみを感じてしまいました。イライジャ君は何もかもに少しづつ怒りを感じていて
イライラとした表情をしているのですが、そこが普通の中坊っぽくていいわ。
子供達の縄張り争い・・・って、今の日本でやる野原とか空き地って無いだろうなあ。
私が小さい頃には、ありました。いじめっ子いました。リーダーもいました。
遊びの中で暴力と恐怖を少し味わうこともありました。
子供の遊びの中のことでも、それは大人の戦争に通じている
というのはそのとおりだと思います。
ケビン・コスナー演じるお父さんの理想主義も正しい・・・・けど、難しい。
でもこの映画はそういう主義主張より、やっぱり日常の空気を切り取っているところが
いいと思いました。

個人的には給水塔の中の肝試しが、印象深いです。あれ、夢に見そうです。
閉所恐怖症ではないはずだけれど、どうしようもない罠に閉じ込められる恐怖が
どこか無意識の根っこにあるのかもしれません。
古い建物の腐食した鉄骨の手触りとかにおいがしてきそうです。
しかも高い。落ちたら死ぬぞ。高所恐怖症でもないはずだが。うーむ。
水の中は気持ち良さそう、などとバカなことを考えたり・・・・
映画だから助かるけど、ほんとは死ぬぞ、バカ!とか思ったり。
トラウマでもあるのか、自分。

8月のメモワール
www.ywad.com/movies/527.html
8月のメモワール
kawara-ban.plaza.gaiax.com/95/95120601.html


2002年06月08日(土)
 <ビデオ>『ラジオ・フライヤー』


イライジャ・ウッドが10歳の時に主演した映画。
母が再婚することになり、イライジャ演じるマイクは弟のボビーと一緒に
新しい父とともに暮らすことになる。
義父は酒を飲むと、ささいなことでボビーに暴力をふるう。
母の幸せを壊さないために、幼い兄弟はふたりだけで耐えるが
やがてそこから抜け出すある計画を思いつく。

いやー、イライジャ、可愛い!あの青い目は小さい時からガラス玉のようだわ。
弟役の子も、自然な演技で泣かせます。しかしなんといっても、シェパードのシェ−ンがすごい。
子供達がかわいくて、犬がかわいくて、泣かせる話という無敵の品揃え。
しかしこの映画はどこか不思議な空気が流れていて、それはねらって出したものなのか
どっち付かずのまま作ってしまったためなのか、判断ができない。
とてもリアルな児童虐待の実態と、兄弟ふたりの素晴らしい子供時代と
(あの遊びの環境はうらやましい)現実とはとても思えないラストの処理。

「物語の中に真実はあって、心の中にあるのは思い出だ」というのは
そのあいまいさへの言い訳かしらと思いました。
言葉にしてしまうのは野暮だから言わないけれど、大人ならわかるだろ、
みたいな暗黙の了解を求めるのはちょっとずるいんじゃないかなあ。

じゃあ、どうしたら納得できるか。(以下ネタバレ)
ラスト、ボビーは消息不明になる。ちゃんと捜索して、見つからないからお葬式も出す。
しかし、兄のもとには、時おり便りが届く。
そのことを兄は誰にも告げない。それはヒミツだから。
だけど、自分の子供達にはその話をする。
・・・という感じのほうが私には納得できるけど。

イライジャ君が大きくなって、トム・ハンクスの顔にはならないと思うぞ。
だって、フロドだって十分美人だったもん。(子役から脱皮できそうでよかったね。)
見ているだけでせつなくなるような、本当にかわいい子供でした。
この10歳のイライジャは、昔の内田善美さんの描く男の子に似ているかも。
そして、内田さんが大好きだと言う『はるかなるわがラスカル』に出てくる
子供時代に通じるものがあると思いました。


2002年06月07日(金)
 <ビデオ>『アルビノ・アリゲーター』


逃走途中の強盗三人組が、客5人を人質にとって
警察が外を包囲する中、小さなバーにたてこもるという映画。
犯人と客と従業員の間には様々な葛藤がうまれる。
最近の映画にはめずらしい、室内劇のような作り方。
それぞれ個性的な俳優さんが個性的な役を演じているけれど
話としてまとまっているかというと、ちょっと散漫かも。
ぴりぴりした緊張感がずっと続き、開放感のないまま終わった。
監督は、ケビン・スペーシー。

ヴィゴは髪をなでつけてちょび鬚を生やし
背広にネクタイ、銀縁めがねで、サラリーマンといった風情。
誰かが言っていたけど、何かやりそうな気配をいつもただよわせている。
だけど、何もしない(笑)。
ただ者ではない、みたいな感じだけど、
見せ場はあまりなかったな。
最後の最後に反撃するところはあったけどね。
どうしようもなく情けない役もOK。

Cinema Clip:アルビノ・アリゲーター
http://www.sankei.co.jp/mov/review/98/albino/


2002年06月06日(木)
 <ビデオ>『クリムゾン・タイド』


原潜の艦長(ジーン・ハックマン)と副長(デンゼル・ワシントン)が
核兵器のスイッチを押すか押さないかでつばぜり合いをする話。
発射命令が届いたあとに、無線が壊れて、
取り消されない命令は実行しようとする艦長と
無線が復旧するのを待つべきだと主張する副長。
そーんなくだらない行き違いで、核を落とされたらかなわない。
この映画は基本的に、核保有国の愚かさが前面に出ているので
感動のしようがない。そんな話に、古参の軍人と、若い有能な軍人の
粋な(?)会話を入れたつもりでも全然面白くない。

さて、ヴィゴはどういう役をしているのかというと、
核の発射装置を開ける鍵の組み合わせ番号を知っている唯一の人物ということで
艦長と副長の間で板ばさみになって、苦しむという役です。
副長とは友達。艦長は長年の上官。最初は艦長に味方して、発射直前には
副長に味方して、部下を人質にとられて艦長の言うことを聞いてしまう。
ほとんどセリフはなくて、表情だけで苦悩していました。
クルーカットがかっこいいです。とてもブラウス屋さんの
軟派な兄ちゃんと同一人物とは思えません。
軍人とたらしを演じられるヴィゴ。貴重かも。

映画冒頭、ヴィゴと一緒に映っている子供は、実の息子のヘンリー君だそうです。
ヘンリー君のおかげで、ヴィゴは指輪の映画にでることにしたのだそうだ。


2002年06月05日(水)
 <ビデオ>『28days』『オーバーザムーン』


ヴィゴの最近の映画を二本続けて見ました。(映画については、リンク先を見てね。)
二本とも、おもしろかったです。指輪がきっかけにならなければ、
絶対手にとらなかっただろうけど、派手じゃないけど面白い映画はいっぱいあるんですね。
二本とも、主人公の女性の生き方について、といった映画で、
その中でヴィゴが演じているのは「非日常」でした。
思えば、『ダイヤルM』も『G.I.ジェーン』もヴィゴは同じ役回りでした。
やっぱりね、あの目がいけないんでしょう。ちょっとあぶない目なんですね。
なのに、妙に優しげで、そりゃー女の人がだまされるのも無理はない。
ヴィゴの役・・・刑務所出身の画家、海軍の鬼軍曹に加えて
中毒者厚生施設に入所してきたプロ野球の選手(昼メロのファン)←『28days』
キャンプ場にトレーラーでブラウスを売りに来るブラウス屋さん←『オーバーザムーン』
そういえば、さすらいの王の末裔なんてのもありましたね。

さて、女性向の映画の中の女達は、客観的に見て、どうも甘いように思うんですが。
それは脚本とか監督が微妙に女性受けをねらって失敗してるのかな。
アルコール中毒の主人公をずいぶんきれいに描いているけど、
姉の結婚式を滅茶苦茶にしたり、子供を車に置き去りにして忘れることは
どう考えても許されないと思うけどな。
何の問題もない家族を裏切って、セールスマンの元へ何度も通う主婦が
もとのさやに収まってハッピーエンドなんてことはありえないし。
ヴィゴが今すぐ長距離バスに乗ってどこかへ行こうなんて言ったら
そりゃ、行っちゃうのが本当でしょう。そこで家には帰らないでしょう。
・・・などと、茶々入れてますが、『オーバーザムーン』に出てくる俳優さんは皆素敵でした。
石頭の夫も、勘のよいおばあちゃんも、生意気な14歳の小娘も、
そのボーイフレンドも、小さい弟も、かけがえのない人間として存在してる。
そういうものを捨てることまで一瞬考えさせるセールスマンに
ヴィゴは、ぴったりでした。

『オーバーザムーン』
http://www.movies.co.jp/lineup/lineup.php3?code=VWRS4271&subcode=0
『28DAYS(デイズ)』
http://www.spe.co.jp/video/rental/200101/cvt-29652.html

『28DAYS(デイズ)』のエンドクレジットのあとに、おまけ映像がちょこっとあるので
見逃さないように要注意!


2002年06月04日(火)
 <ビデオ>『G.I.ジェーン』


おもしろかったです。ヴィゴが鬼軍曹の役で出ていました。
ヴィゴの詩の朗読CDのサンプル音声を聞いて、思いっきり凍ってしまった私ですが、
この軍曹はかっこよかったです。

女性差別撤廃を訴える上院議員が、男女差別の激しい海軍に
一人の女性兵士を送り込む。それは、エリート将校が挑むSEALという特殊部隊で、
男でも60パーセントが脱落するという地獄のプログラム。
女性兵士オニールにデミ・ムーア。上院議員にアン・バンクロフト。監督はリドリー・スコットです。
映画としてはけっこうおもしろくて、政治的駆け引きの材料にされることは断固と拒否し、
ダブルスタンダード(女の子にはおまけする。部屋を別にする。など)は排除し、
実力で仲間の信頼を勝ち取っていくオニールの姿が感動的です。
きっちり軍隊の中のセクハラについても落とし前をつけているし。
戦闘になったら、そこを攻められるのは当たり前で、誤魔化さなかったのは
なかなかだと思ったわ。でも、ラスト、リビアの兵士が銃で撃たれて殺されて
アメリカ兵は全員生き残るのは、差別と言うものの根深さを
思い知らせる結果になってますが。

ヴィゴは、髪を短くして、ひげは鼻の下だけ。アラゴルンより老けて見えますが
ちゃんとサディスティックな上官役が板についていました。命令を下す声も
大きくはないけれど、語尾がきれているし、軍人の役をかっこよく演じていました。
『二つの塔』は戦闘シーンが増えると思いますが、期待できそうです。
『ダイヤルM』のちょっと軟派なお兄さんとは別人のようです。

ショーン・ビーンの存在感とはまた別のところに、ヴィゴのよさがあるのかなと思いました。
対照的なふたりが出ているから、指輪の映画はすごく楽しいのかもしれない。
かっこいい爺様たちとか、天然のおにいちゃんとか、ホビッツもいるし。
オールマイティじゃないの。


2002年06月03日(月)
 <ビデオ>『ダイヤルM』


ヒッチコックの『ダイヤルMを廻せ』のリメイク版。
妻の財産目当てに殺人を計画する夫にマイケル・ダグラス。
殺人を依頼される、妻の不倫相手にヴィゴ・モーテンセン。
グレースケリーが演じた妻の役にグウィネス・パルトロウ。
マイケル・ダグラスが出てくると、どうも映画がパターンにはまっていくので面白くない。
でも、ストーリを知らなかったので、けっこうどきどきして見ました。
全体に、心理描写が甘いので、感情移入して楽しむことができないのが残念。
お金目当てにあっさり殺人を計画するなよ〜

まあ、この映画はヴィゴ目当てで見たので、ヴィゴが出ている映画にしては
マシな方だし、ケチな小悪党の役柄でありながら、ちょっとしたしぐさや表情がキュート。
ひげが無くても、やっぱり嫌いじゃないわ。
どうせ野垂れ死にするなら、女の子を守って死ぬとか、
自分のやったことを後悔して死ぬとか、
ロマンティックにしてくれたらいいのになあ。
でも、マイケルダグラスより目立つような真似は許されないかしら?


2002年06月02日(日)
 <ビデオ>『チャタレイ夫人の恋人』


ショーンクエスト第1.5弾(まだ『カラヴァッジオ』が途中)
むむむ、原作はもっと格調高かったはずだが。
メラーズは知性を感じさせる男のはずだったが。
でもショーンがかわいいので許す。
どこか情けないキャラクターになってしまっているけど、
映っているだけで何となくうれしい。
きちんと服着てるほうがかっこいいと思うケド。

しかし、この映画といい、『ベント』といい、家族の起きている時に
見られないのがつらい。(寝不足)



2002年06月01日(土)
 <ビデオ>『ベント』


サー・イアンを追って、二本目のビデオ。
でも、この映画には少し顔を出しただけだった。
舞台では初演でイアン・マッケランが主役を演じたが、映画では若手の俳優さんが演じている。
その伯父さん役。そのほかに、グレダ役を、ミック・ジャガーが演じている。
(この方面にはうといので、どう反応していいのかわからない・・・)

映画は重かった。
ナチス支配下のドイツでは、ホモであることは、ユダヤ人以下で収容所に入れられる。
輸送途中で恋人を殺され、「この男を知っているか?」の問いに、
マックスは「知らない」と三度答える。
生きのびることだけを考え頑なになっていくマックスを救ったのはホルストだった。
「俺達は愛し合うことができる。だからまだ人間だ。」
しかし、そのホルストも体を壊し、精神的にも追い詰められやがて破局が訪れる。
見詰め合うことができず、指一本触れ合うことがなくても、愛し合うことができる。
それは、自由な心の勝利だと、この作品は言っているようだ。
確かに感動的で、素晴らしい脚本なんだけれど、
政治的に利用されそうな危さがあるなあなどと思いつつ見た。
平和ボケした私の環境で見るには、とても重い映画だった。
生半可な理解を示すのも失礼なような気がして・・・

ガンダルフはますます奥の深い爺さんになっていく。

NT2000 Bent
http://www02.u-page.so-net.ne.jp/ka2/take-m/bent.html