ビー玉日記
きのう  もくじ  あした

2001年04月30日(月)  休みが明ける

やーん。明日仕事したくないよう。
この思いをまた来週せねばならんのか。(涙)
サラリーマンはつらいねえ。

今宵は久々にチャットをしたら楽しかった。
うふふ。

そろそろ書きたいことがたまってきたので、書こうと思う。
書きたいこと、というよりも、なんか胸の中でモヤモヤしてるもの。
頭の整理をする感じ。

落ち込んでるわけじゃない。
なんかすごく悩んでるわけでもない。
けれど、なんとなく憂鬱。

テレビで、泥酔する若い女性が増えてる、っていうのやってた。
ウツ病の経験がある人が「飲み方が変わったら危険信号」って言ってた。
そうね。
お酒は楽しく。おいしく。って思う。
吐くほど飲むなって。吐いたらもったいないって。(ケチくさい。笑)
これが変わったら、イケナイってことだね。

2001年04月29日(日)  幸せな休日♪

昨日ビデオを借りた。
1本95円という激安レンタルのお陰で、調子に乗って三本も借りちゃった。
そして1週間かけて見るつもりが、今日全部見てしまった。
くー。幸せ。

だけどこれで力尽きたのか、テレビでやってた「素晴らしき日」の途中で寝ちゃった。残念。


ガールズナイト
イギリスの小さな町で普通に生きてきた、幼馴染の女二人の物語。
人の一生って本当にあっという間だなあと思う。
楽しまなきゃ損。
でも、大金があたって、しかも自分の命があとわずかだとわかったら、私は何をするかな。
難しい問題だ。
先のことを考えて何かを買うのももはや意味がないわけだし。
やっぱり遊んじゃうしかないか。
なんでも笑って許してくれる人は、弱いのではなく、優しいのだ、というのが泣けた。

You got mail
ついに見てしまった。なんとなく敬遠してたのに。
ネット恋愛に幻想を抱くつもりもないって思ってたんだけど。
でも、やっぱりよかった。
しかし、気をつけよう。
メル友がトム・ハンクスということは万に一つも起こらない(笑)。
それにしてもメグ・ライアンはチャーミングだ。
あれ見ると髪を切りたくなってしまう。
あなたは切ってもメグにはなれなくてよ、と自分に言い聞かせる。

9か月
単にヒュー・グラントが見たかっただけ。
ひどい映画だ。駄作という意味ではなく。
突っ込みようのないドタバタに呆気にとられた。
やっぱり駄作ってことか。
でもおもしろかった。うん。たぶん。
それにしても最初の頃のヒュー・グラントはひどい顔だった。
若いからか?
「ノッティングヒルの恋人」くらい落ち着かないとああいう顔はイケてないのかも。
ロビン・ウィリアムスが出てたのは意外だったけど、ああいう役、彼自身好きでやってるんだろうなぁ。楽しそうだった。
私が妊婦なら病院変えるね。

2001年04月28日(土)  老化現象

私は目がウィークポイント。
ちょっと不安な個所があるため、念のため年に一度眼科医に検査をするよう言われている。

今日は眼科に行った。
小さい頃から通っているところのため、ここが安心。
その代わり連休前でもあり、混み合っていた。

先にコンタクトの定期検診を済ませる。
その後、裸眼の視力検査。
うーむ。両目でも何も見えましぇーん。
というか、なんか書いてあるの? みたいな(笑)。
ブサイクな黒い縁の診断用の眼鏡をつけて、レンズを入れて検査をする。
視力は二年前から落ちていないとのこと。よかった。
もう既にどんぞこってことか?

あとは眼圧を測ったり、目の写真を撮ったり。
近頃ここはハイテク化されていて、診察室にパソコンが導入されている。
でかい画面に私の目玉の様子が映し出されている模様。(裸眼だから何も見えない)
コドモが興味津々で覗こうとする。
コラコラ。見せもんじゃないぞ。
おねーさんも見えないんだから、他人が見るんじゃないの。

例によって瞳孔を開く目薬を入れる。
あー。今日めちゃ晴れてるのにー。
サングラス持ってくるんだった。

待つこと数十分。やっと順番が回ってきた。

先生は女の先生。
小学生の頃から同じ。いくつなんだろう? 何も変わらない人だ。
「はい。先生の目を見てー」
「右見てー」
「左見てー。左上ー」
左目は何も問題なし。

右目。
一通り見た後、「ちょっとコンタクト入れますねー」
ん?
突然、目玉に吸盤みたいなものが吸いつく感覚。
うぇ。
「はい、右ー」
「右上ー」
……長い。
イヤな予感。

「ちょっと膜がはがれかけてます」
ひ。マジですか。
「もう一度時間をかけてちゃんと見たいので、今度は予約して来てください」
「あの。コンタクトの長時間装用がいけないんでしょうか?」
たぶん。そう。
時々、そのままうたた寝しちゃうし。
テレビでもよくないって言ってる。
「いいえ。それは関係ありません」
先生はきっぱりおっしゃった。
「老化現象です。年とともにはがれてきちゃうものなの」

がーん。
老化。老化って。
膜がはがれる云々より、「老化」って言葉の方が私にはショックですー。
まだ20代なのに。

最近、人の名前が思い出せないことがよくあるし。
物忘れも多くなった。
今やってるドラマじゃないけど、若年性アルツハイマーかと思うことも。
母に言ったら、
「いやあねえ。私と同じレベルで老化現象が起きてるんじゃないの」
本当に。
まずい。人の二倍の速さで年をとっているのかなあ。
なんか人より突出した能力があるわけでもないのに、なぜだ?
誰か助けてください。うう。

2001年04月25日(水)  もういくつ寝ると……

もうすぐ連休です♪
カレンダーどおりでもうれしいのです♪

お休みをもらうために私は働くのだ。
仕事は休日のためにあるのだ。

おお。我ながら名言じゃ。

この連休はのーんびりするぞ。

映画を見よう。
音楽を聴こう。
本を読もう。

さて、いくつ達成できるかな。

2001年04月24日(火)  おとぎの世界

「おつかれ様ですー」
あ。また一人。
気付いたら、周りに人がいない。
くすん。

「派遣なのに社員より長くいるよねー」
だって、これ明日の朝イチって……。
今やらないと終わらないのですよぅ。
「かわいそうに。がんばってね」

むかしむかし、あるところに、はいかぶり(シンデレラ)と呼ばれる女の子がいました。

気分はシンデレラ。
頑張って働いていたらいつかきっといいことがあるよ。

なんちゃって。
今夜はそんな想像をして楽しんでました。

明日は「マッチ売りの少女」でいこうか。
てゆーか、早く帰れよって。

2001年04月22日(日)  映画三昧

21日(土) 23:00過ぎ。
ケイタイが鳴る。
む。このアンパンマンマーチは近所の友から。
この時間ってことは、呼び出しだね?
「今日暇?」
「う。うん」
「明日暇?」
「……うん」
くうー。それを聞くなよ。
年頃の女としてあるまじきことなのにぃ。
「じゃ、集合。12時半頃行くから」
「へーい」

友人とこは近頃仕事が忙しい。(「忙しい」という言葉の度を越えている、というのが正しい)
私の前の職場だが。
私が辞めたためにいろいろ迷惑をかけてます。 <(_ _)>
そんなわけで週に一度か二週に一度の会合(? カラオケが主)でストレス解消に貢献するのです。

いろいろ話を聞くにつけ、ますます大変な事態に陥っている様子。
す、すまん。と謝りながらも、今まだ続けてたら確実に死んでたな、と抜け忍としては密かにホッとする。

もう、無理だよ。
徹夜して朝帰って3時間寝てまた出社……。
思い出しただけで脳出血しそう。
あの頃自分を支えていたのはただの義務感と気力だけ。
仕事が好きだとか、一生これで食べて行こうという信念とか、そんなもんは皆無。
なまじ体が丈夫なだけに休めないのがつらかった。

これだけ命を賭けて(ホントにそんな感じだった)働けるのなら、もっと他に一生懸命になれることがあるはずだと思った。

あんなに働いたのに、今より収入は少なかった。
世の中不公平だ。
社会主義じゃないんだからしょうがないけど。


4時に帰宅。
目が覚めたのは10時だった。
部屋の片付けと掃除。
「玻璃の城」、「World is not enough」、「LITTLE WOMEN」を見る。
ゴハンも作った。
お風呂も入れた。(最近シャワーばっかりだった)

うーん。幸せー。


玻璃の城
公開当初、見ようと思っていたのに結局見なかった香港映画。
まあ及第点かな。(偉そう)
逆に何が足りなかったかと言うと、死んだ男女の物語はよく描かれてるし満足だけど、その息子と娘が完璧に脇役に徹してしまって登場した意味がほとんどない。うまく丸め込まれたような感じ。
映画って時間が限られてるからそういうところが難しいんだろうな。

World is not enough
うんうん。これでいいのだ。
例えばまったく別物で単発で作られた映画なら、これはB級映画かもしれない。
最初からストーリーは大体読めてたし。
007シリーズは、現実を考えればストーリーとしておかしくても、アクションが派手でジェームス・ボンドがかっこよければそれでいいのです。
それにしても、女性が体で男性を誘惑して買収してしまうというのはよくあることだけど、その逆っていうのはあんまり見ないかな。
このシリーズならではといっていいのかも。
そういえばQ役の俳優さん、去年亡くなったんだよね。残念だな。

気分スッキリ。ストレス解消。
ああ。こういうヒーロー物書きたいなー。


LITTLE WOMEN
思ったよりよかった。
ベスの死が、わかっていてもやっぱり悲しかった。
クレア・デーンズってとびきり美人というほどじゃないけど、魅力的な女優さんだと思う。

2001年04月21日(土)  至福の休日

ビデオを借りた。

CAREER GIRLS
何も考えずに借りたワリに、よかった。
予期せずロンドンが舞台で、見てきたものが出てきて、タイムリー。
学生時代同じアパートに住んでた二人の30代の女性が6年ぶりに再会して、かつて自分たちに関わった人たちのその後を偶然にも知ることになる。
というもので、回想シーンがとても多い。
だけどなんかすごくよくわかるなぁ、こういうの。って思いながら見た。
やっぱりトモダチはいいね。うん。

太った男の子の現在がちょっと切ない。
こういう目に合ったら、悪気はないんだからつらいよねぇ。

……見ようと思う人がいたら悪いので詳しくは書かないけど、これだけは言わせて。

あんまり繊細な男の人は怖い。
私もちょっぴり心あたりがあるだけに。
マジで、コワイ。
女性の皆さん、気をつけましょう。

明日は007だ!
ついにこの時がやってきた。


ところで、吉本の芸人さん勢ぞろいのドラマ。
なかなかおもしろかった。
だけど、今時あんなに土下座する人たちいるかなあ?
柳葉敏郎って「踊る大捜査線」以来あんな役ばっかね。
あと気になったのが、浜ちゃんの家族が標準語使ってること……。

2001年04月20日(金)  

なんだか最近の日記を見なおしてみたら、ストレスたまってるなぁ。(笑)
もしもちゃんと読んでる人がいたらゴメンナサイってくらいつまらない。

でも今日晴れて、上司が出張でお留守で、たまっていた仕事を片付けたら、スッキリしました。
給料日だしね! ふふ。
先月詰めて働いたから驚きの月給でした。
もちろん今月旅行で一週間休んでるから来月のことも考えて使わないといけないんだけど。
契約更新に際し、時給が30円UPしたし。
(当然でしょ。普通のOA事務以上の仕事してるんだから。職種も変わった)
派遣の世界では、たかが30円。されど30円なのだ。

そうそう、この間、その日中に大阪に荷物を届ける、という難題を受け、いろいろ宅配業者をあたったけどどこもダメで、仕方ないからバイク便をやってる会社を調べたら、
「拘束時間(一時間)×3000円+交通費(新幹線・飛行機など)」ということだった。
一時間3000円!
それなら私が行きます! って。
(ちょっと多めに見て大袈裟に)「10万円くらいかかりますけどホントにいいですか?」と聞いたら、さすがにそれはあきらめて、翌朝早く着く宅配でお願いすることになったけど。
時給3000円かー。そういう仕事やろうかな。(単純)


ふと1ヶ月前の「地底の国のアリス」(3/20日記)を見たら、今の私の気持ちをよく表した夢だったかもしれないという気がしてきた。

でももう這い上がってきたよ。
大丈夫。
ゆっくり眠って、のんびり休んだからね。

2001年04月19日(木)  イライラ

今日はなんだか朝からイライラしていた。

昨日の夜から振り出した雨は朝も続いていて、湿気が多かったからなのか。
それともカルシウム不足なのか。
ともかく、イライラしていた。

昨日からなんとなくその予兆がなかったわけでもなかった。
今週はずっと残業が続いている。
昨日は早く帰ろうと思って、ぱーっと仕事を片付けて、後はパソコンを切るだけにして、形式上「じゃあ今日は帰っていいですか?」ときいた。
(それでももう20時は過ぎていた)
ところがそこで上司が待ったをかけて、「これだけ打って帰ってくれない? 今原稿作ってるから!」。
おいおい。何時だと思ってるんだよぅ。

今日は同じ部署の人が体調不良でお休みだった。
その人が具合が悪い理由も大体想像ついていたので、ご同情申し上げるのみ。
私だって同じ気分ですー。

上司と二人でいると、気詰まりで、なんとなく疲れる。
お昼がやっと来た、と思ったら、一緒にゴハンを食べに行く人を探していたので、逃げる。

おいしい秋刀魚定食を食す。
ここは上司の知らない隠れ家なのだ♪
一緒に食べに出た人に、思わず愚痴を言う。
食後、また一層隠れ家的なコーヒーショップに連れて行ってもらい、のんびりする。
おかげで気分が軽くなった。

午後。
結局いろいろあって、イライラがピークに。
(細かく思い出すのも面倒な話)

トモダチに電話して愚痴る。
ごめんね。愚痴って。
でもってありがとう。
つまらない話を大切な時間を割いて聞いてくれて。

愚痴は言うまいって思うんだけど、今日はなんかイライラがたまっちゃって。

いつもは何に対しても、まあそんなもんか、ってある程度軽く流せるし、相手の事情とかいろんなことを考える余裕もある。
でも、積もり積もってくると、顔には出さないんだけど、心の中ではかなり口が悪くなる。
言葉にしちゃうとかなりヤバイから言わないけど。
人間って腹の中では何考えてるかわかんないよなー。って自分で思うくらい。
そういうことが思い浮かぶ時は危険信号。
こういうこと考えちゃいけないと自分をたしなめてもみるけど、人には限界ってもんがある。

あと一日。あと一日ガンバロウ。

2001年04月18日(水)  文化的生活

先週末に、冷蔵庫とオーブンレンジとたんすが導入された我が家。
タンスに入らないものや散らかっていたものを捨てたり整理整頓したおかげで、すっかり広くなり、長期保存、レンジでちん、ができるようになり、大満足だったのもつかの間。

なんじゃあ、こりゃあ!(by松田優作……サムーイ)

なんでこの部屋はこんな無残なことになってるの!?
この惨状は何!
誰がしたの?

はい。わかってます。
私です。

なんか憲法の勉強だか社会科だかでやったな。
全ての人には健康で文化的な生活を送る権利がある、っていうの。
この惨状を見るにつけ、その言葉を思い出すのは、なぜだろう。

2001年04月17日(火)  ズルイ女に関する一考察

女というのはたぶん、どんな人にもズルイ一面があると思う。
そう言う私だって、例外ではない。

例えば、目の前にたくさんの荷物があるとする。
それがどれも重そうだ。
さあ、あなたはどうしますか?

私はたぶん一応自分で頑張って運んでみようとする。
でもね、そうしながらもきっと心のどこかでは、男性の助けを期待しているんだよね。
てゆうか助けろ。って。(笑)

まあ、男と女とは違うイキモノだし、それぞれの特性というものがあるから、多少はしょうがないと思うけど。(これって自己弁護?)

女の社会では、異性に対して態度を変える女、というのは大概敬遠される。
芸能の世界で、同性に好かれる女優と同性にウケが悪く男性のみに好かれる女優とがいるのはそのためだ。
男性だけに人気がある女優というのは、女性からは「(男性に)媚びてる」と思われている場合が多い。

なんでこんなことを考えるかというと、ある人を見ていて、こういうのはいやだなあとつくづく反面教師にしたいと思うから。
それなりに長く働いて、実績もあって、ある程度地位もある。
そういう女性が、男性に対して女のかわいらしさをアピールして声のトーンを上げたり体をくねらせるのって、なんか幻滅する。
特に何か物を頼む時なんかに使われると、考えちゃうよ。

もっと毅然としていてほしいなあ。
そんなの私の勝手な言い分かもしれないけど。

2001年04月14日(土)  13日の金曜日(後編)

お昼休みが終わって席に戻ると、隣の席の人が、私宛ての電話を受けたと言う。
午前中電話をしてきたAさんだった。

休憩中だと伝えると、じゃあいつ戻るかと訊くので、14時には戻ると答えたそうだ。
私がちゃんと担当者に伝えていないと思っているみたいだ。

私はあの電話の直後に会話の詳細を書いたメモを消費者相談の担当のDさんの机の上に置いた。
赤ペンで「要注意」と書いて。

私の部署のEさんにもこの電話のことは話して、これはDさんにお任せした方がよいということになっていた。
Eさんは「クレーマーか、これだね」と頬に人差し指で筋を入れた。
(ちなみにクレーマーというのはダスティン・ホフマンではなく、クレームをつけるのが趣味の方々のことである)

くぅ、早く帰ってきてぇ、Dさん!

私は電話の音が怖くて、他で電話が鳴る度びくびくしていた。
事情を知った周囲の人たちは、電話をとるよと言ってくれた。
ありがとうございます。(;;)

14時までに電話は1度あり、Eさんが代わりにとってくれて、私が席を離れていることと話を担当者に通していることを伝えてくれた。

そして14時きっかりに再び電話が鳴った。

私は少し離れたところにいたのだけど、生憎誰も席にいなかったのでどきどきしながら電話の元にいったら、取る前に切れてしまった。
だけど、Aさんに違いなかった。

もう一刻の猶予も待てない気がして(会社的にも)、私はDさんの席までもう一度行ってみた。

Dさんは帰ってきていた!

「メモ、見ました」
私より20年はキャリアがあると思われる、落ち着いたオトナの女性のDさんは、にっこり笑った。
「ちょうど今、当時の担当営業の方に確認しようと思っていたのよ」

「気をつけてください。恐喝みたいな感じがして……」
「これかしら」
DさんはEさんと同じ仕種をして、うなずいた。
「ごめんなさいね。怖い思いをさせちゃって」

決して私のようにまごついたりせず。
動じることなく。
これくらいなんてことないのよ、って感じだった。
何年働いたら私はここまでの境地に達することができるのだろう。

私はホッとして席に戻った。
その後私の所にあの男性からかかってくることはなかった。

仕事が落ち着いた頃、どうにも気になってDさんにメールを送った。

――さっきの件、大丈夫でしょうか……。
Dさん、頼もしいです。 \(^^)

Dさんからの返信。

――ご心配ありがとうございます。
時間はかかると思いますが、解決していきます。

やっぱり難航しているのだ。
だけど、Dさんならきっと解決できるはず。
早くいい方向に向かいますように。


Dさんは、どれほどの問題を解決してきたのだろう。
お客様からの苦情を受けるという仕事は大変な仕事だと思う。
時々そんなものの一部を受けることがあるが、取り次ぐだけだって決して気分のいいものではない。
私だったらそれら全てを感情的にならずに応対するなんて無理だし、ストレスがたまって胃に穴が開くこと必至だ。(本来、電話自体が苦手)


はあ。仕事が遅くなってお稽古はキャンセルになるし。なんて日だ。


(注)文中、Aさんは関西弁で話していましたが、私はそれを正確に思い出せないので標準語になってます。

2001年04月13日(金)  13日の金曜日

今日から出張で留守だった上司が戻るというので、やっぱり13日の金曜日かもなぁ、なーんてちょっと憂鬱に思ってたら、災難は意外な形でやってきた。

お昼も近い頃、関西訛りの男性(推定年齢50〜70歳)から電話がかかってきた。
「はい、○○社です」
「もしもし。大阪のAといいますが」
「お世話になっております」
「今大阪でそちらの展示会をやっておられますね」
「はい」(そのお問い合わせかな?)
「それでお電話したんですが」
「はい」(うん、そうだ。)
「古い話で恐縮だけども、198x年におたくの商品をいただいてね」
「……はい」(?)
「それは高さがxxセンチで、幅がxxセンチくらいの○×なんだけど」
……云々。

要するにその人は、いただきものの商品が素人が見ても一目でわかる不良品だったけれど、それをくださった方の体裁に関わるので黙ってそのまま家でしまいこんでいたのだが、展示会をきっかけにそのことをふと思い出し、その商品の製造販売元である私の派遣先に電話をかけてきたのだった。
ちなみに私が現在派遣されている会社は、一応有名な△というブランドの会社である。(一応というのは私がブランド音痴だから……。笑)

本来そういうクレームとか一般客の質問の電話は私の部署の管轄ではなく、そういうものを受けた場合は担当者に回すことになっている。
ただ、その展示会は私の部署が関わっている仕事のため、最初にそれを言われて判断がつきにくかったのだ。
そして、その時に限って担当者が不在だった。

その男性は、話上手とは言えなかった。
回りくどくて、何度か同じことを繰り返して言う。
または(後で考えれば)意図的にそういう話し方をしていたのかもしれない。
とにかく私は誰かに代わってもらうきっかけを失ったまま、その人が何を言おうとしているのかを探りながらただ相槌を打っていた。

「△ともあろうものがこんなものを売ってしまっていいのかと思ってね」
そんな言葉も出てきた。

ともかく彼の話からわかったことは、遠い昔に不良品をいただいた、ということだけで、彼が何を望んでいるのか、ただ頷くだけではまったくわからなかった。

3分、5分、10分……。
いい加減気が滅入る。

「それで、こちらとしてはどうしたらよろしいのでしょうか?」
私は、男性が一通り話し終えたと思ったところで、そう尋ねた。
弁償して欲しい、というのか。
他の商品と取り替えろと?
それは特注品で今はもう作っていないし、社内にストックがあるとも思えない。
今ある中で同等のものと替えるということもあるんだろうか。

彼は言った。
「さあ、どうしましょうね?」

その言葉を聞いた時、これは恐喝ではないか、と思った。
たぶん私の直感ははずれていない。
こういう時のカンは不思議とよく当たるのだ。

「申し訳ないのですが、私はこちらに派遣されているものなので、ご返答しかねます。担当の者にお伝えして、こちらからお電話を差し上げるということでもよろしいでしょうか?」

それでいい、と言うので、電話番号を聞く。
彼は再び自分の名前を名乗り、私の名前を訊いた。

電話を切ると、脱力感に襲われた。
昼休みまであと40分もある……。

(→長いので明日に続く)

2001年04月10日(火)  あたたかくなると

ぽかぽか陽気。
ひなたぼっこしていたいなぁ。

こんなにあったかいと、あんまりクライ話は考えたくないかな、ってまた浮気心がむくむく。
世の中があったかいのに冬に引き戻されるような話を考えると、冬場に考えるよりももっと心が冷えきる。
甘ったるいラブストーリーがいいかなあ。

最近気付いたんだけどさ。
登場人物に言わせる台詞には、結構私の深層心理が出てるかなって思うんだ。
誰かに、言って欲しい。
誰かに、伝えたい。
自分に言い聞かせる。
そんな感じ。

深いな。近頃。
それだけ生きてきたってことか。
……いやいや。まだ青いね。

のんびり歩いて行きましょう。


My追加

mail    home    bbs

Design by shie*DeliEro