読書の日記 --- READING DIARY
 ⇒読書日記BLOGへ
  schazzie @ SCHAZZIE CLUB



 新版・指輪物語(3)旅の仲間(下1)/J.R.R.トールキン

映画を見て、アラゴルンさま〜などと言っている間に、日々は流れ・・・今月はもう明日でおしまい。って、4巻まで行くはずだったのに、予定が狂った。

映画ではかなり早いテンポで話が進んでいたけれど、原作ではこの3巻の半ば過ぎで、指輪の仲間9人がようやくエルロンドのいるエルフの裂け谷を出発する。その前に、指輪の辿ってきた歴史が滔々と語られる。実はこの部分がないと、どうして指輪ごときに命をかけて旅をしなければならないのかというのがわからないので、なんだか歴史書でも読んでいるような気分になって、大部分の人が途中で投げ出してしまいそうな雰囲気に陥るのだが、とても重要な部分なのである。

「愛しいもの=指輪」と表現されていることでもわかるように、愛というのはある意味エゴイスティックである。だから世界を救うのは、「指輪の仲間=友情」なのだ。それを描いているのが第一部なので、全体として見ても、第一部の仲間が形成されるプロセスは非常に重要な部分だと思う。

ここにはアーサー王物語のようにキリスト教的な信仰の力などはなく、ただ自己犠牲と、真に結ばれた友情によって、偉業が成し遂げられていく発端を緻密に描いてある。トールキンはこの部分を強調したかったのではないかと改めて思う。


2002年02月28日(木)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 新版・指輪物語(2)旅の仲間(上2)/J.R.R.トールキン

映画の前に2巻目読了。
個人的には、実はこの「旅の仲間」が一番重要な部分だと思っているので、じっくり読んでおきたいところ。
指輪の仲間たちが、自発的に旅に加わるのでなければ意味がないし、それぞれがそれぞれの歴史や伝説を背負って、指輪を葬るという使命を遂行するわけなので、各登場人物の動機は、よくよく理解しておかねばならない。

ファンタジーではあるが、この中には尊い「自己犠牲」の観念が強く打ち出されており、すべてが自己犠牲の上に成り立っている。でなければ、なぜ好き好んで危険な旅に出なければならないのか、考えればバカらしくなってくるだろう。しかし、この「自己犠牲」は時代を問わず、現在でもいつの世でも重要な核なのである。


2002年02月27日(水)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 新版・指輪物語(1)旅の仲間(上1)/J.R.R.トールキン

『THE HOBBIT』を読了せずに、こっちに行ってしまった。とはいえ、ホビットともども4回目なので、ストーリーをしらないわけではない。

文庫も新装版になって、これまでの6巻から9巻になっている。その分文字が大きくなって入るのだけど、23日の映画の先行オールナイトには絶対に間に合わない。せめて第一部の4巻までと思ったが、それも無理だな。

『指輪物語』に関しては、最も好きな物語だし、トールキンは大尊敬している作家なので、文句のつけようがない。おこがましくて何も書けないというのが正直なところ。それにしても、本編が始まる前のホビットについての解説には(ここが面倒で抜かす人もいるようだが)、よく考えて作ってあるなあと、いつも驚嘆するばかり。


2002年02月26日(火)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 Read Me a Story, Please/Edited by Wendy Cooling

いろいろな児童文学作家の作品を50作集めた絵本。有名な古典や民話ということではなく、全部新しく書かれたもの。絵もかわいいし、子どもに読み聞かせをするにはいいかも。


2002年02月25日(月)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 Moonlight Becomes You/Mary Higgins Clark

<MOON COLLECTION>
1) 冒頭、主人公が気がつくと、なんとそこは棺おけの中だった!このまま生き埋めにされてしまうのか!
これはかなりショッキングな出だしだ。他に読む予定の本もあったのに、どうして棺おけに入っているのか、その理由が知りたいがために、そのまま読み続けている。

場面変わって、とあるパーティーで、20年も前に分かれた義母に再会したマギー。喜ぶ二人。その義母が催すディナーパーティーに行ったマギーは、そこで義母の死体を発見する。

Mary Higgins Clarkはロマンスものを書いているのかと思ったら、意外にもサスペンスもののようだ。で、どうして棺おけに入れられて生き埋めにされてしまったのか、とにかく先に進もう。


2) 次から次へと出てくる登場人物。それぞれに何か怪しげな殺人の動機があるようだ。それを小出しにちょっとずつ書いているので、話がなかなか進まない。

そうこうするうちに、殺された義母の親友も死んだ。義母が殺されて1週間もたっていない。そしてまた各登場人物のそれぞれの怪しげな行動が述べられる。誰しもが容疑者であるかのように。

ここまでで半分。
いつになったら棺おけに入れられる場面になるのだろう?たぶん最後だろうな。。。(^^;


3) アメリカでは、棺おけの中にベルが置いてあり、万が一死体が死んでいなかった場合(?)それを鳴らして知らせるということになっているとか。ぎょーっ!
そのベルが、どうやらこの話のキーワードらしい。
そして、4代にわたって葬儀屋を営んでいる男が、どうも怪しい。死をゲームのように考えており、葬式博物館のようなものもやっている。気持ち悪いなあ。。。
あと100ページをきったところだけど、まだ何も見えない。なぜ、どうして、主人公は棺おけの中で目をさましたのか?早く教えてー!


4) やっと読み終えた。棺おけで目覚めた主人公が、なぜに、どうして、棺おけに入ってしまったのかを知りたいがために、途中退屈なんだけど、我慢して読んだ。この作家、ロマンスかと思ってたけど、全然ロマンスじゃなかったし、いわゆるサスペンス。

しかし、あの犯人は、さほどの憎悪があるわけでもないのに、どうしてまた生きたまま埋めちゃったかなあ・・・?そのあたりの動機が今いち弱い。でもすんでのところで助かってよかったよねえ。もちろん、一番怪しげな人が真犯人ではないというのは、ミステリとしては当然。


2002年02月24日(日)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 沈みゆく女(BOOK PLUS)/ローラ・カシシュケ

白鳥のように儚げで美しい女は、スワン・モーテルで身体を売り続けた。

それはひなびた田舎町(サスピシャス・リバー)の、川岸にある小綺麗なモーテル。主婦レイラはフロント係を務めている。彼女が仕事に就いている時、泊り客は密かに特別なサービスが受けられた。レイラはそこで部屋の値段と同じ料金で客を取り、日に何人も、客のリクエストに応じて自分の身体を提供し続けているのだ。彼女を訪ねて、何人もの男たちがモーテルにやってくる。そのひとり、ゲイリーはレイラに夢中になり、一緒に町を出ようと彼女を強引に誘った。彼との出会いによって、封印されていたレイラの過去が、記憶の底から引きずり出されてゆく。拒食する夫、母の死、そして彼女が身体を売る理由・・・それぞれの謎が明かされる衝撃に、誰しもが息を呑む─。

本のカバーに書いてあった文章をそのまま載せました。とても面白かったのだけれど、感想をなんて書いたらいいのか非常に迷う。「官能詩人が放つ・・・」というだけあって、とてもエロティックでもあり、一気に読んでしまえるくらいテンポもいいのだけれど、主人公レイラの心の闇、幼少期のトラウマというのが見えてくるにつれ、何かこちらも気分が沈んでくるような感じ。最後の終わり方はちょっと納得できないかも。

ゲイリーの仲間に殺されそうになり、逃げ出していくのだけれど、逃げた先で、そのあとどうするのだろう?結局また同じことを繰り返すのだろうか?個人的に結末ははっきりさせたいほうなので、なんとなく詩的に終わってしまうのが不満といえば不満。


2002年02月23日(土)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 The Witch of Blackberry Bottom/Dick King-Smith

魔女の話なのかと思って読んでみたが、全然違った。そもそもKing-Smithが魔女の話とは珍しいと思って買ったのだが、逆に言えばそのような話はやはり書かない作家なのだろう。かといってファンタジーっぽい作品がないわけではない。

魔女とは村のはずれに住む浮浪者のような格好をしたおばあさんのことで、動物をたくさん飼って何をしているのやら、村人たちはまるで近寄らない。
そこに近くに引っ越してきた姉弟が、そんなことはまるで知らずに遊びに来る。

徐々に付き合いを反対していた両親も打ち解けて、友達づきあいが始まるのだが、ひょんなことから彼女が大金持ちであることがわかる。実は伯爵家の令嬢で、莫大な遺産を持っていたのだ。

大人の小説なら、それを知った仲良くなった家族の態度が一変し、おばあさんを殺して裏庭に埋めてしまうなんてストーリーにもなりかねないが、King-Smithの場合は、あくまでもほのぼのとした温かい愛情に包まれている。それだけは絶対に踏み外すことがない。


2002年02月22日(金)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 nymph─妖精たちの愛とセックス(BOOK PLUS)/フランチェスカ・リア・ブロック

久々のリア・ブロックなので、非常に楽しみにしていた。簡単に言うと、ウィーツィー・バットのポルノ版てところ?

かなりエロティックな描写がたくさん出てきて、ヤングアダルト向けにはどうなの?とは思うが、ブロック特有のふんわりした文章で、あまりいやらしさはない。9つの短編だが、どれもがどこかに繋がりがある。それもまたウィーツィー・バット的(リア・ブロック的?)な書き方だ。

出てくる男女は全て美男美女で痩せ型。
いいわねえ、かわいくて、きれいで、物語にしても様になるよねえって感じ。だから「妖精たちの・・・」というタイトルなのかも。ブロックのほかの作品もそうだが、詩的で現実感はない。そこが夢物語のようで飛んでていいのだけど。


2002年02月21日(木)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 邪悪の石─本当は恐ろしいハリー・ポッター/P・グレゴリー卿

1)サイコー!

これ、ネットから出たそうなんだけど、もうすっかりはまってしまった!
そこまでひねくれて解釈するか!って大笑い。黒魔術とかって言っても怖くない。めちゃおかしい。ふざけてるとか思ってダメな人はダメかもしれないけど、パロディ好きの私のツボにはピッタリはまった。
登場人物全てが、どこか精神に異常があり、性倒錯者で、悪い人になってる!もうばかばかしくて、大笑い。

「魔法族の闇の部分に焦点を当て、深遠なる魔法の世界と、封印された少年の真実の物語の謎を明かす究極の解読本」

全てがこんな調子で書かれているものの、おかしくて笑いが止まらないこと確実!くだらないと言えばくだらないのだが、大真面目に書いているところがまたおかしい。

緊急翻訳とかで、ものすごく急いだのだろうが、誤植の多いのがたまにキズ。
たぶん後半はもっとくだらないという予想ではあるんだけど。


2)サイテー!

わはははは!やっぱりこうなるのね!
前半は「ハリー・ポッター」シリーズの黒魔術的検証で、かなり面白かったのだけど、後半は魔法界の裏の世界を舞台にしたダミアン・ポッターの物語。もちろんハリポタのパロディ。しかし、何でも性的なことへと結びつけてしまうところなんて、まるで「エジソン郡のドブ」。前半はサイコー!だけど、後半はサイテー!かも。でも、おかしい。。。ぷぷぷっ!
よくもこんなことばっかり考えてるわね、暇だなあって感じ?


2002年02月20日(水)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 象を撃つ─オーウェル評論集機織献隋璽検Εーウェル

つい先日から「尊敬する」作家のひとりになったオーウェルの評論集。
その尊敬する作家の評論の書評を書くなんて、おこがましくてとてもできないので、気になった文章を書いておくことにする。率直な意見を述べるとして高い評価をされているオーウェルならではの文章だ。


「彼は三十五歳なのだが、五十歳に見える。頭ははげ、静脈瘤にかかり、眼鏡もかけている。あるいは、ひとつしかない眼鏡がなくなったままで、いまはかけていないかもしれない。普通の状態ならば栄養不良にかかっているだろうが、最近ついていたとすれば、二日酔いにかかっているだろう。いま、午前十一時半で、予定では二時間前に仕事にかかっていないといけなかった。だが、本気で始める努力をしていたとしても、ほとんどひっきりなしに鳴る電話のベルや、赤ん坊の泣き声や、外の通りの電気ドリルの轟音や、階段を上り下りする借金取りのよく響く靴音のためにやる気をそらされていただろう。いまさっき入った邪魔はこの日の二度目の郵便配達の到着だった。回状が二通、それに赤で印刷された所得税徴収税令書が届いたのだ。
言うまでもなく、この人物はもの書きである。詩人かもしれないし、小説家かもしれない。また映画の脚本家かもしれないし、ラジオの台本作家かもしれない。なにしろ分泌業者というのはいずれも似たり寄ったりだからだ。だがここでは書評家だということにしておこう。・・・

私は誇張しているように見えるのだろうか。どんな書評家でもいいのだが──たとえば年間に最低百冊の書評を書く人なら誰でもいい──その人の習慣や特徴が私の描写したとおりであることを正直言って否定できるかどうか、聞いてみたい。どのみち、もの書きというのは多かれ少なかれこうした種類の人間なのだが、長期にわたってみさかいなく書評を書き続けることは、他に類を見ないほどの、報われず、いらだたしい、へとへとになる仕事である。駄作をほめなければならないだけでなく、いかなる感情も自然にわいてこないような本に対して、いつも無理やり反応を作り出さなければならないのだ。・・・毎年出される何千冊かの新刊書のうち、喜んで書評を書きたいと思うような本がたぶん五十冊や百冊はあるだろう。一流の書評家ならそのうちの十冊か二十冊は担当できるかもしれない。まあ、たいていは二、三冊だろう。彼のその他の仕事は、どんなに良心的にそれをほめたりけなしたりしようとも、本質的にいんちきなものである。彼はおのれの不滅の精神(スピリット)というお神酒を、一度に半パイントずつドブに流してしまっているのだ。」

──『一書評家の告白』ジョージ・オーウェル


元新聞記者であるオーウェルの評論なので、政治的なこと、社会的なことが随所にあるのだが、「なぜ書くか」とか「パブリックスクールでの生活」など、自伝的な要素も含まれていて、そういった意味では興味を持って読めた。文章をじっくりと味わって読んだので、時間がかかってしまったが、それなりに得るものは多かったと思う。

「自分を軽蔑することはできようとも、自分をきらいになることはできない」
──『あの楽しかりし日々』ジョージ・オーウェル


2002年02月19日(火)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.



 絵本

The Little Witch/Margaret Mahy
The Selfish Giant/Oscar Wilde retold by Lucy Coats
Olly's Flying Lesson/Georgie Adams
Stirway To The Stars/Mary Hoffman
Read me A Story, Please/chosen by Wendy Cooling

2002年02月18日(月)
Copyright(C) 2000-216 SCHAZZIE All rights reserved.
初日 最新 目次 MAIL HOME


↑参考になったら押してください
My追加

Amazon.co.jp アソシエイト